HOME > 各種ソフィア会 > ソフィア俳句会 令和七年十一月兼題「初冬」報告各種ソフィア会

ソフィア俳句会
令和七年十一月兼題「初冬」報告

2025年12月09日

十一月例会は予定通り27日に開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木占爐氏、山田知子氏による選句、会員選最多句、及び自薦句は以下の通りです。

会場

ソフィアンズクラブ 会議室

参加者

18名(欠席投句者3名含む)

兼題

「初冬」

五句出句 十句選

     

根来久美子 選

(特選)

手斧痕残る大梁榾明り

浴室へ入る一歩の冬はじめ

眠るさまいや餌待つさま冬の蜘蛛

(並選)

落葉して白神山地痩せにけり

鋏研ぐ静かな狭庭石蕗の花

外人墓地ポインセチアの赤一つ

百合子

天目の輝き青く秋深し

百合子

帰り花残して終へる庭仕事

明子

この佳き日こはぜ五枚の足袋を履く

まつ子

初冬やあそこもここも代替はり

知子

凩に耐へし一葉のいま空へ

さむ

鈴木占爐 選

(特選)

せはしなく表裏見せ散る木の葉

香文

落葉して白神山地痩せにけり

いつからかどんぐりひとつポケットに

明子

(並選)

あつあつに盛らるるパエリヤ冬めける

都代子

胸底にいつしか積もりくる木の葉

都代子

冬鳥のどつと飛び立つ樟大樹

都代子

帰り花残して終へる庭仕事

明子

初冬の日の入り早し雲染めて

明子

炉開や炭燃ゆる音聞こゑさう

知子

司祭館の蜜柑を捥ぐや老いの指

知子

冬紅葉降るやうに散る散歩道

朋重

枯葉落つ度に飛びつく仔犬かな

香文

凩に耐へし一葉のいま空へ

さむ

冬めくや着るはずの服見つからず

深雪

膝の子の温み肴に燗の酒

陽花

山田知子 選

(特選)

帰り花残して終へる庭仕事

明子

初冬や会ひたきひとに会へぬまま

深雪

今こそが小春日和か我が余生

弥生

(並選)

初冬の両手に包む朱塗椀

久美子

まあだだよ銀杏落葉のよく笑ふ

久美子

いい齢になりてと二人古酒酌めり

陽花

膝の子の温み肴に燗の酒

陽花

湯豆腐へたらりと醤油四角なり

さむ

落葉して白神山地痩せにけり

気兼ねなく生きる自由やシクラメン

弥生

手の甲をしみじみ眺め冬はじめ

ザザ虫

歩を進め見え来る寺や紅葉より

香文

初冬の薄日のなかを友逝けり

怜子

会員選最多句(8名)

帰り花残して終へる庭仕事

明子

今日の一句

寄鍋の締めは校歌や同窓会

久美子

(根来久美子 80文国)

初冬の尾花のしをれ風に揺れ

占爐

(鈴木顕一 62文哲)

鋏研ぐ静かな狭庭石蕗の花

(鈴木榮 64経経)

今こそが小春日和か我が余生

弥生

(岩渕純子 64外英)

ひそかなる刻の流るる冬紅葉

都代子

(坂井都代子 66文英)

妙義仰ぐ蒟蒻畑猪見張る

怜子

(和高怜子 67文新)

今日一日一歩も出ずに冬安居

まつ子

(中岡昭子 67文教)

寒や多摩風の鑢が丘を研ぎ

(後藤洋 68理物)

野仏とほほゑみ交す小春空

陽花

(野地陽子 69外英)

いつからかどんぐりひとつポケットに

明子

(中村明子 70文史)

湯豆腐へたらりと醤油四角なり

さむ

(新山修  71経経)

今朝の冬豆の声聴き焙煎す

まありい

(吉迫まありい73国際)

夢洲に夢の跡見て冬に入る

百合子

(門倉百合子 75文独)

同行は吾が影小春日の散歩

知子

(山田知子 79文国)

稲荷寿司薄味沁むる十夜哉

朋重

宮崎朋子 82文史)

(欠席投句者の一句)

冬日射すビルの窓拭く命綱

ザザ虫

(小池拓夫 64法法)

初冬や会ひたきひとに会へぬまま

深雪

(岩瀬深雪 78外独)

階段を斜面に変へし落ち葉かな

香文

(田中香文 79文国)


【次回例会】

日時:

日時:12月18日(第3木曜日) 12時10分投句締切

場所:

ソフィアンズクラブ 会議室

兼題:

「咳」

ソフィア俳句会の最新情報

2025年12月09日

ソフィア俳句会
令和七年十一月兼題「初冬」報告

2025年11月04日

ソフィア俳句会
令和七年十月例会兼題「天高し」報告

2025年10月15日

ソフィア俳句会
令和七年九月例会報告 兼題 秋扇

2025年09月08日

ソフィア俳句会
令和七年八月例会兼題「新涼」報告

2025年08月06日

ソフィア俳句会
令和七年七月例会兼題「涼し」報告

>> ソフィア俳句会 団体概要ページ