ソフィア俳句会
令和六年七月例会報告
兼題 扇
2024年08月02日
七月例会は予定通り25日に開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の小池ザザ虫氏、坂井都代子氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。また先月に引き続き試みとして欠席投句を受け付け、2名の参加がありました。
会場 |
ソフィアンズクラブ A、B会議室 |
参加者 |
20名(欠席投句2名含む) |
兼題 |
「扇」「扇子」「白扇」「絵扇」「古扇」 |
五句出句 十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
軍配の返れば扇子ひたと止む | 都代子 | ||
レモンスカッシュ中学生のハグ強し | まありい | ||
炎天へ草書のやうに潮の舞 | 榮 | ||
地震の地の遠き潮騒桐の花 | 陽花 | ||
(並選) | |||
対岸もタワーマンション夏つばめ | ちあき | ||
扇屋の角を曲りて定宿へ | ちあき | ||
京扇紫の風藍の風 | ちあき | ||
少しづつ扇も母も小さめに | まありい | ||
金銀の扇形見の箱の中 | 百合子 | ||
言ひそびれ扇にたたむ恋心 | ザザ虫 | ||
幕間の扇子に芝居談義乗せ | 陽花 | ||
フィナーレへ線香花火ぷるぷると | さむ | ||
苛立ちを隠せぬ体の扇子かな | 海村 | ||
噺家の扇子に芸の膨らめり | 榮 | ||
小池ザザ虫 選 | (特選) | ||
幕間の扇子に芝居談義乗せ | 陽花 | ||
地震の地の遠き潮騒桐の花 | 陽花 | ||
ポマードに昭和のにほひパナマ帽 | 海村 | ||
地下鉄の饐えたる匂ひ巴里祭 | ちあき | ||
(並選) | |||
銀紙にチョコべつたりと炎夏かな | 香文 | ||
策練る間開き閉ぢての扇子かな | 香文 | ||
落語家の箸に筆にと為す扇子 | 香文 | ||
苛立ちを隠せぬ体の扇子かな | 海村 | ||
揚幕を入るや扇子のまた動く | 海村 | ||
ビー玉の音殊更にラムネ飲む | 海村 | ||
噺家の扇子に芸の膨らめり | 榮 | ||
青沼の泡の揺りかご青蛙 | 榮 | ||
水羊羹くろもじすうと通りけり | まつ子 | ||
枝払ひ狭庭に風が広がりて | まつ子 | ||
妣の香の風やはらかき古扇 | 久美子 | ||
対岸もタワーマンション夏つばめ | ちあき | ||
絵扇の琵琶湖近江の風寄越し | さむ | ||
ベビーカー赤児の素足輝かし | 怜子 | ||
雨しとど一歩も動かぬ蟇 | 弥生 | ||
坂井都代子 選 | |||
(特選) | |||
妣の香の風やはらかき古扇 | 久美子 | ||
水羊羹くろもじすうと通りけり | まつ子 | ||
策練る間開き閉ぢての扇子かな | 香文 | ||
噺家の扇子に芸の膨らめり | 榮 | ||
(並選) | |||
蛇泳ぐ水底の蝌蚪一瞥し | 久美子 | ||
禍に福に等しき風を古扇 | 久美子 | ||
絵扇の琵琶湖近江の風寄越し | さむ | ||
フィナーレへ線香花火ぷるぷると | さむ | ||
幕間の扇子に芝居談義乗せ | 陽花 | ||
静けさの深川寺町夏柳 | 陽花 | ||
舞妓らの小き結界舞扇 | 占爐 | ||
対岸もタワーマンション夏つばめ | ちあき | ||
ビー玉の音殊更にラムネ飲む | 海村 | ||
言ひそびれ扇にたたむ恋心 | ザザ虫 | ||
炎昼の公園音なく影もなく | 知子 | ||
雷雨きて頭よぎりぬガザのこと | 百合子 | ||
ウエディング祖母をレースでコーデせり | 深雪 | ||
今日の一句(自薦) | |||
妣の香の風やはらかき古扇 | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
舞妓らの小き結界舞扇 | 占爐 | (鈴木顕一 62文哲) | |
言ひそびれ扇にたたむ恋心 | ザザ虫 | (小池拓夫 64法法) | |
青沼の泡の揺りかご青蛙 | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
溶けてゆくダリの時計のごと酷暑 | 弥生 | (岩渕純子 64外英) | |
軍配の返れば扇子ひたと止む | 都代子 | (坂井都代子 66文英) | |
水羊羹くろもじすうと通りけり | まつ子 | (中岡昭子 67文教) | |
ベビーカー赤児の素足輝かし | 怜子 | (和高怜子 67文新) | |
鳳凰を待つ蜘蛛の囲や我も待つ | 洋 | (後藤洋 68理物) | |
揚幕を入るや扇子のまた動く | 海村 | (畔柳文雄 68理物) | |
三社祭雨にぬれてる大扇子 | 東耀 | (鄭東耀 69文史) | |
絵扇の琵琶湖近江の風寄越し | さむ | (新山修 71経経) | |
レモンスカッシュ中学生のハグ強し | まありい | (吉迫まありい 73国際) | |
扇屋の角を曲りて定宿へ | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
素振りする子ら端居する吾と夫と | 百合子 | (門倉百合子 75文独) | |
退院の日取り告げらる虹の朝 | 深雪 | (岩瀬深雪 78外独) | |
初蝉ややかましくともゆるむ頬 | 香文 | (田中香文 79文国) | |
夏嫌ひの母の遺せし扇子かな | 知子 | (山田知子 79文国) | |
欠席投句 | |||
幕間の扇子に芝居談義乗せ | 陽花 | (野地陽子 69外英) | |
みやびなりされど扇の手におへぬ | 純子 | (梅本純子 82文仏) |
【次回例会】
日時: |
8月22日(第4木曜) 12時開場12時10分投句締切 |
場所: |
ソフィアンズクラブ A、B会議室 |
兼題: |
「芙蓉」 |
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