ソフィア俳句会
令和六年四月例会報告
兼題 囀
2024年05月13日
四月例会は予定通り25日に開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木占爐氏、岩渕弥生氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。
会場 |
上智大学ソフィアンズクラブ会議室 |
参加者 |
17名 |
兼題 |
「囀」 |
五句出句 十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
淋しさの白の澄みゆく夕ざくら | 陽花 | ||
翠嵐の白神山地囀れり | 榮 | ||
大空へふりむきもせず巣立ちけり | 百合子 | ||
谷戸それぞれ静かに高く囀れり | 洋 | ||
翌日に名前出てきて四月尽 | さむ | ||
(並選) | |||
入社式背広の釦二つ止め | まつ子 | ||
確かなる囀りの中磨崖仏 | まつ子 | ||
囀りを集め大樹の根張りかな | まつ子 | ||
先輩の遊びをじつと入学児 | 香文 | ||
風吹けばのたりのたりと八重桜 | 香文 | ||
手を打てば翔び発ちさうな花辛夷 | 洋 | ||
囀りや五百羅漢の顔と顔 | 克 | ||
巡礼もこの花の道辿りしか | 明子 | ||
散る花の風の気まぐれなぞりつつ | さむ | ||
遠足の必ず列をはみ出る子 | 海村 | ||
鈴木占爐 選 | |||
(特選) | |||
人の世は廻り灯籠飛花落花 | 弥生 | ||
四阿に四方山話花の雨 | 久美子 | ||
散る花の風の気まぐれなぞりつつ | さむ | ||
(並選) | |||
会津路の暮れて | 洋 | ||
手を打てば翔び発ちさうな花辛夷 | 洋 | ||
囀りや耳とほき耳傾けて | 洋 | ||
音立てて開く正門朝桜 | 久美子 | ||
大の字は土手の醍醐味あげひばり | 久美子 | ||
水底に揺れる日差しや蝌蚪の紐 | 克 | ||
抱く子の顔を隠すや藤の房 | 克 | ||
えんやーさやーれん神輿かついで大陽気 | 東耀 | ||
人生の色はパレット花万朶 | 陽花 | ||
熊手かき足裏めざとく汐干狩 | 榮 | ||
岩渕弥生 選 | |||
(特選) | |||
四阿に四方山話花の雨 | 久美子 | ||
遠足の必ず列をはみ出る子 | 海村 | ||
(並選) | |||
猛禽の退けば囀り戻りたる | 占爐 | ||
囀や幼き恋のはなやぎて | 占爐 | ||
春暁やノートルダムの鐘の音 | ちあき | ||
囀や朝の勤行始まりぬ | ちあき | ||
会津路の暮れて | 洋 | ||
巡礼もこの花の道辿りしか | 明子 | ||
囀や補聴器とふもの授かりて | 海村 | ||
囀りや村ゆく皆のあたたかし | 占爐 | ||
先輩の遊びをじつと入学児 | 香文 | ||
翌日に名前出てきて四月尽 | さむ | ||
今日の一句(自薦) | |||
音立てて開く正門朝桜 | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
抱く子の顔を隠すや藤の房 | 克 | (五十嵐克至 60法法) | |
囀や幼き恋のはなやぎて | 占爐 | (鈴木顕一 62文哲) | |
囀りをあまねく包む樟大樹 | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
囀りに応へる如く鳩時計 | 弥生 | (岩渕弥生 64外英) | |
囀りを集め大樹の根張りかな | まつ子 | (中岡昭子 67文教) | |
海胆が好き含みて抜くる海の香よ | 怜子 | (和高怜子 67文新) | |
会津路の暮れて | 洋 | (後藤洋 68理物) | |
遠足の必ず列をはみ出る子 | 海村 | (畔柳文雄 68理物) | |
インドサリー風をまとはせ花衣 | 陽花 | (野地陽子 69外英) | |
土手に咲くたんぽぽの花寅恋し | 東耀 | (鄭東耀 69文史) | |
巡礼もこの花の道辿りしか | 明子 | (中村明子 70文史) | |
花筏柩つぎつぎ戦場に | さむ | (新山修 71経経) | |
囀や地球は丸いかも知れず | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
大空へふりむきもせず巣立ちけり | 百合子 | (門倉百合子 75文独) | |
囀の清けき朝や見合ひの日 | 深雪 | (岩瀬深雪 78外独) | |
風吹けばのたりのたりと八重桜 | 香文 | (田中香文 79文国) |
次回例会
5月22日(第4木曜) 11時開場12時投句締切
場所:横浜県民センター 1501号室
兼題:「薄暑」
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