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ソフィア俳句会
令和六年一月例会報告
兼題 除夜の鐘または去年今年

2024年02月05日

一月例会は25日に開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の江澤健二氏、坂井都代子氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。

会場

かながわ県民センター 会議室

参加者

17名

兼題

「除夜の鐘」または「去年今年」

五句出句 十句選

根来久美子 選

(特選)

山越えて七日の客となりにけり

百合子

子等は子の生活 たつきのありて除夜の鐘

まつ子

初富士の遠さ我が影措く近さ

機嫌とる度に目覚むる焚火かな

冬木立青空を尚青く見せ

幸子

(並選)

初恋や朝の日差しの霜柱

探梅やマスクの位置をかへもし

寒禽の声を曳きつつ木木渡る

都代子

掻い掘りの僅かに残る寒の水

都代子

六畳の部屋を根城に去年今年

健二

講堂の鴟尾より明くる冬の朝

海村

絵馬に絵馬重ぬる願ひ去年今年

江澤健二 選

(特選)

寝正月できぬ齢となりにけり

海村

毒舌の裡にも温み冬木の芽

年明けて体重たきダンスかな

香文

平らかな人の世なれと去年今年

さむ

人日を蒙古の人と過しけり

(並選)

亡き人の面を瞼に去年今年

都代子

寒禽の声を曳きつつ木木渡る

都代子

寺の門ぴたりと閉ぢて除夜の鐘

占爐

初富士の遠さ我が影措く近さ

疫病の終息いまだ去年今年

ちあき

逝く人も生るる子もあり去年今年

百合子

初富士の泰然として地震の国

陽花

恥ぢらひを覚えし子らの御慶かな

海村

冬木立青空を尚青く見せ

幸子

生き生きと脈打つ鼓動去年今年

ザザ虫

坂井都代子 選

(特選)

菜の花や裾野はむかし巻狩場

ザザ虫

生き生きと脈打つ鼓動去年今年

ザザ虫

去年今年大鍋滾る夜市かな

陽花

春遠し崩れ落ちたる能登瓦

知子

次を待つ昂ぶる静寂除夜の鐘

(並選)

正解は一つにあらず去年今年

久美子

冬の月拳の固き仁王像

久美子

つやつやの胸を反らせて初鴉

久美子

子等は子の生活 たつきのありて除夜の鐘

まつ子

看取りして除夜の鐘聞く闇深し

まつ子

炊き出しへ馳する思ひや七日粥

海村

去年今年つなぐいのちのあればこそ 

海村

絵馬に絵馬重ぬる願ひ去年今年

逝く人も生るる子もあり去年今年

百合子

それぞれの思ひの一打除夜の鐘

ザザ虫

初富士の泰然として地震の国

陽花

大寒に温かきかな子の寝息

知子

今日の一句(自薦)

買初は花びら餅と決めてをり

久美子

(根来久美子 80文国)

どんとの火爆ぜし火の粉や星の宵

(五十嵐克至 60法法)

六畳の部屋を根城に去年今年

健二

(江澤健二 60文英)

去年今年普段を祝ふ幸のあり

占爐

(鈴木顯一 62文哲)

毒舌の裡にも温み冬木の芽

(鈴木榮 64経経)

語り継ぐ女工哀史や凍豆腐

ザザ虫

(小池拓夫 64法法)

掻い掘りの僅かに残る寒の水

都代子

(坂井都代子 66文英)

看取りして除夜の鐘聞く闇深し

まつ子

(中岡昭子 67文教)

冬木立青空を尚青く見せ

幸子

(稲田幸子 67文教)

閑けさや八十路の除夜の遠き鐘

(後藤洋 68理物)

講堂の鴟尾より明くる冬の朝

海村

(畔柳文雄 68理物)

初富士の泰然として地震の国

陽花

(野地陽子 69外英)

ウフフフクスススダハハハ福笑

さむ

(新山修 71経経)

手袋を片方はづし御慶かな

ちあき

(國司千晶 74文仏)

逝く人も生るる子もあり去年今年

百合子

(門倉百合子 75文独)

春遠し崩れ落ちたる能登瓦

知子

(山田知子 79文国)

年明けて体重たきダンスかな

香文

(田中香文 79文国)

次回例会

2024年2月22日(第4木曜)12時開場12時10分投句締切
場所:上智大学ソフィアンズクラブ会議室
兼題:春時雨

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