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ソフィア俳句会
令和五年十二月例会報告 兼題 冬の衣類全般

2024年01月12日

十二月例会は21日に開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の小池ザザ虫氏、野地陽花氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。

会場

上智大学ソフィアンズクラブ会議室

参加者

16名

兼題

「冬の衣類」全般

五句出句 十句選

根来久美子 選

(特選)

冬ぬくし天然色の小津映画

まありい

毛皮売遺跡の中へ付いて来し

まありい

ひわひわと余生永らふ冬の蝶

まつ子

寒暁や二重硝子といふ結界

海村

今生の日数温め冬至粥

陽花

(並選)

外套の着なれし筈が重きこと

海村

軒届くほどに積み上げ榾の宿

海村

石段に押絵のごとき散紅葉

海村

薔薇色の頬の少年クリスマス

ちあき

焼菓子の匂ひも混じり年の市

ちあき

冬帽子ちよつと浮かせてご挨拶

まつ子

昭和まで 褞袍 どてら の住みし男子寮

知子

すす逃げの亭主居並ぶ散髪屋

さむ

冬帽のふらりと上野広小路

陽花

襟巻の垂るるに任す逆上り

小池ザザ虫 選

(特選)

ジャンパーの裏に広がる夢の国

百合子

昭和まで 褞袍 どてら の住みし男子寮

知子

冬ぬくし天然色の小津映画

まありい

襟巻の垂るるに任す逆上り

マフラーをぐるぐる巻いて待ちぼうけ

久美子

(並選)

外套の着なれし筈が重きこと

海村

軒届くほどに積み上げ榾の宿

海村

毛糸編む母や秘密の多き人

まありい

毛皮売遺跡の中へ付いて来し

まありい

ありがたや病院食の蕪蒸し

幸子

どてら着て唯我独尊居眠りす

陽花

マフラーの巻き方研究古希近し

知子

飛ばされしマフラー何処風に訊く

弥生

手袋を脇に挟みて柏手を

まつ子

空き部屋に吊せし外套出番なく

占爐

野地陽花 選

(特選)

毛糸編む母や秘密の多き人

まありい

冬ぬくし天然色の小津映画

まありい

着ぶくれて頬張る厚きハンバーガ―

寒暁や二重硝子といふ結界

海村

マフラーをぐるぐる巻いて待ちぼうけ

久美子

(並選)

自在鉤つるす大梁榾明り

年の暮階段走るバイク便

外套の着なれし筈が重きこと

海村

昭和まで 褞袍 どてら の住みし男子寮

知子

歳晩や庫裏の大鍋磨く僧

ザザ虫

潮風やコートのままで珈琲を

久美子

マフラーの巻き方研究古希近し

知子

襟巻の垂るるに任す逆上り

手袋を脇に挟みて柏手を

まつ子

ねんねこのおんぶを知らぬ令和の子

弥生

今日の一句(自薦)

湯豆腐や増えし病も我が身とて

久美子

(根来久美子 80文国)

足袋を脱ぐ足の白さの潔し

占爐

(鈴木顯一 62文哲)

磨かれしガラス戸抜ける冬日かな

(鈴木榮 64経経)

ねんねこのおんぶを知らぬ令和の子

弥生

(岩渕純子 64外英)

冬空へ祈る選手やPK戦

ザザ虫

(小池拓夫 64法法)

ひわひわと余生永らふ冬の蝶

まつ子

(中岡昭子 67文教)

旅宿の大風呂覆ふ冬至柚子

幸子

(稲田幸子 67文教)

冬青空あの山の先何を見る

怜子

(和高怜子 67文新)

辻褄の合ふ合はぬとて帰り花

(後藤洋 68理物)

手離せぬものの一つに時雨傘

海村

(畔柳文雄 68理物)

今生の日数温め冬至粥

陽花

(野地陽子 69外英)

生垣に赤きマフラー主いずこ

さむ

(新山修 71経経)

毛糸編む母や秘密の多き人

まありい

(吉迫まありい 73国際)

焼菓子の匂ひも混じり年の市

ちあき

(國司千晶 74文仏)

ウクライナ凍て土に立つ詩人あり

百合子

(門倉百合子 75文独)

昭和まで 褞袍 どてら の住みし男子寮

知子

(山田知子 79文国)

次回例会

日時:2024年1月25日(第4木曜) 12時開場12時30分投句締切
場所:かながわ県民センター 301号室
兼題:除夜の鐘 または 去年今年

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