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ソフィア俳句会
令和五年十一月例会報告 兼題 冬めく

2023年12月12日

十一月例会は予定通り30日に開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木榮氏、岩渕弥生氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。

会場

上智大学ソフィアンズクラブ会議室

参加者

16名

兼題

「冬めく」

五句出句 十句選

根来久美子 選

(特選)

冬の朝ティッシュのやうに鴎飛ぶ

ちあき

警策の闇裂く音や冬安居

海村

冬うらら心の力少し抜く

都代子

(並選)

ポリ袋開く指先冬めけり

冬をよむ耳朶と鼻先尖りけり

それなりの色を保ちて帰り花

都代子

幾許の命を見つめ林檎剥く

まつ子

冬めくや介護生活七年目

深雪

冬めきぬ指先濡らし拝殿へ

さむ

柚子の湯に明日の我身を託しけり

幸子

冬めきて市場に白き野菜満つ

百合子

冬めくや湯守もみこむ木の香り

まありい

からころと走る枯葉のシャッター街

知子

鈴木榮 選

(特選)

妹生まれ我慢の背中石蕗の花

知子

柚子の湯に明日の我身を託しけり

幸子

冬めきて市場に白き野菜満つ

百合子

(並選)

冬めけるなほ透きとほる吟醸酒

幸子

失せ物を探し続けて短日

幸子

柚子の香を移して児の風呂上り

幸子

境内に庭師ちらほら冬めける

弥生

長生きの途中休憩のつぺい汁

弥生

時雨忌や八十路を辿る旅に出む

海村

警策の闇裂く音や冬安居

海村

長寿して寂しきことよ木守柚子

冬めくや追ひ焚きしつつ句を練りぬ

深雪

人類は戦さの歴史冬ざれて

まつ子

冬めくや湯守もみこむ木の香り

まありい

からころと走る枯葉のシャッター街

知子

岩渕弥生 選

(特選)

黄落の匂ひ立ち上ぐ神宮路

まつ子

冬めけるなほ透きとほる吟醸酒

幸子

木枯や近くて遠き帰宅道

時雨忌や八十路を辿る旅に出む

海村

(並選)

奥越の一村なべて冬囲

海村

加賀なれや百万石の冬紅葉

海村

冬めくや日差し伸び来る朝の卓

知子

からころと走る枯葉のシャッター街

知子

着ぶくれて足の爪切りなほ難儀

さむ

冬めくや介護生活七年目

深雪

冬をよむ耳朶と鼻先尖りけり

写真屋の助手の奮闘七五三

久美子

冬めきて家の前には吹きだまり

香文

今日の一句(自薦)

冬めくや赤き薬缶を譲り受け

久美子

(根来久美子 80文国)

冬めくや地蔵の頭巾揺らす風

(五十嵐克至 60法法)

木枯や近くて遠き帰宅道

(鈴木榮 64経経)

夫婦とも同じ本買ふ文化の日

弥生

(岩渕純子 64外英)

冬うらら心の力少し抜く

都代子

(坂井都代子 66文英)

幾許の命を見つめ林檎剥く

まつ子

(中岡昭子 67文教)

冬めけるなほ透きとほる吟醸酒

幸子

(稲田幸子 67文教)

散り初めし紅葉晩節穢さざる

(後藤洋 68理物)

時雨忌や八十路を辿る旅に出む

海村

(畔柳文雄 68理物)

洗濯機壊れ妻泣く寒き朝

さむ

(新山修 71経経)

冬めくや湯守もみこむ木の香り

まありい

(吉迫まありい 73国際)

冬の朝ティッシュのやうに鴎飛ぶ

ちあき

(國司千晶 74文仏)

見上ぐれば千の黄色や銀杏散る

百合子

(門倉百合子 75文独)

棺桶に叔母愛用の冬羽織

深雪

(岩瀬深雪 78外独)

冬めきて早めに雨戸閉める音

香文

(田中香文 79文国)

妹生まれ我慢の背中石蕗の花

知子

(山田知子 79文国)

次回例会

日時:12月21日(第3木曜) 12時開場12時10分投句締切
場所:ソフィアンズクラブ会議室A.B
兼題:「冬の衣類」全般
「冬着」「冬服」「毛皮」「手袋」「ショール」「足袋」「マフラー」「コート」「ちゃんちゃんこ」「どてら」「冬帽」「えり巻き」等

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