ソフィア俳句会
令和五年九月例会報告 兼題 萩
2023年10月06日
九月例会は予定通り28日開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の畔柳海村氏、くにしちあき氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。
会場 |
上智大学ソフィアンズクラブ会議室 |
参加者 |
15名 |
兼題 |
「萩」 |
五句出句 十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
木洩れ日を鷲掴むかに曼殊沙華 | 海村 | ||
曼殊沙華はらから一人二人減り | 百合子 | ||
夕飯に妣の気配や今年米 | 克 | ||
一山をけづる瀬音や鮎錆びる | 洋 | ||
音の無き肘笠雨やこぼれ萩 | まありい | ||
(並選) | |||
星月夜ひとつ動くは宇宙船 | さむ | ||
はげ頭ふたつ楽しげ月見酒 | さむ | ||
白萩や献杯からのクラス会 | さむ | ||
秋日傘たたみて空の青さかな | まつ子 | ||
風白し余生に学ぶ事多し | まつ子 | ||
待合せ萩のトンネル出たところ | 弥生 | ||
視界いま聴界として昼の虫 | 洋 | ||
後戻りできぬ往時やこぼれ萩 | 都代子 | ||
地虫鳴く縄文土器の眠る里 | ザザ虫 | ||
新涼や指に馴染まぬガラスペン | ちあき | ||
畔柳海村 選 | |||
(特選) | |||
地虫鳴く縄文土器の眠る里 | ザザ虫 | ||
安曇野の山は紫蕎麦の花 | ザザ虫 | ||
過ぎし日に姉と訪ねし萩の寺 | 百合子 | ||
(並選) | |||
廃校のオルガン照らし窓の月 | さむ | ||
だれもある小さき秘めごと吾亦紅 | さむ | ||
山門をくぐりて行きぬ萩の道 | まつ子 | ||
風白し余生に学ぶ事多し | まつ子 | ||
萩の風行くあてなしに二人旅 | 弥生 | ||
望郷の八丈太鼓雁渡し | 陽花 | ||
萩咲くや布袋の腹をかくしたり | 克 | ||
谷戸を抜け風の落ち合ふ萩の寺 | 久美子 | ||
ヴェネツィアの窓の秋灯琥珀色 | まありい | ||
くにしちあき 選 | |||
(特選) | |||
木洩れ日を鷲掴むかに曼殊沙華 | 海村 | ||
虫売と声を潜めて虫談義 | 海村 | ||
ゐのこづちはらひきれなき記憶かな | まありい | ||
(並選) | |||
地虫鳴く縄文土器の眠る里 | ザザ虫 | ||
安曇野の山は紫蕎麦の花 | ザザ虫 | ||
待合せ萩のトンネル出たところ | 弥生 | ||
望郷の八丈太鼓雁渡し | 陽花 | ||
よそ行きの生地で仕立てる秋日傘 | 久美子 | ||
一山をけづる瀬音や鮎錆びる | 洋 | ||
白木槿聖歌の響く天主堂 | 弥生 | ||
過ぎし日に姉と訪ねし萩の寺 | 百合子 | ||
だれもある小さき秘めごと吾亦紅 | さむ | ||
今日の一句(自薦) | |||
さやけしや揃ひのシャツのボランティア | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
野天湯の先客の声秋小寒 | 克 | (五十嵐克至 60法法) | |
風なくも読経に萩のこぼれたる | 占爐 | 鈴木顕一 62文哲) | |
こぼるるも乱るるも味萩の花 | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
待合せ萩のトンネル出たところ | 弥生 | (岩渕純子 64外英) | |
地虫鳴く縄文土器の眠る里 | ザザ虫 | (小池拓夫 64法法) | |
白芙蓉知らぬ地の路地行き止まり | 都代子 | (坂井都代子 66文英) | |
風白し余生に学ぶ事多し | まつ子 | (中岡まつ子 67文教) | |
一山をけづる瀬音や鮎錆びる | 洋 | (後藤洋 68理物) | |
稜線を日ごと研ぎゆく秋の山 | 海村 | (畔柳文雄 68理物) | |
月に笑むモナ・リザ田んぼアートの夜 | 陽花 | (野地陽子 69外英) | |
だれもある小さき秘めごと吾亦紅 | さむ | (新山修 71経経) | |
ゐのこづちはらひきれなき記憶かな | まありい | (吉迫まありい 73国際) | |
新涼や指に馴染まぬガラスペン | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
過ぎし日に姉と訪ねし萩の寺 | 百合子 | (門倉百合子 75文独) |
次回例会
日時:10月26日(第4木曜) 12時開場12時10分投句締切
場所:ソフィアンズクラブ会議室
兼題:「茸」「菌」しめじ、しい茸、松茸等
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