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ソフィア俳句会
令和五年八月例会報告 兼題 新涼

2023年08月31日

八月例会は暑い中開催され、会員相互の意見交換も活発に行われました。
句会代表の根来久美子氏、会員の後藤洋氏、山田知子氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。

会場

上智大学ソフィアンズクラブ会議室

参加者

17名

兼題

「新涼」 涼新た 秋涼し 秋涼

五句出句 十句選

根来久美子 選

(特選)

白風や黒き背表紙ある一架

都代子

あけぼのや空へ膨るる牽牛花

都代子

故郷に戻らざる祖父蝉の声

知子

流燈の付きて離れぬもののあり

海村

音のある星に生まれて秋祭

さむ

(並選)

子の尻の白く眩しき夏休み

知子

新涼や単行本をおもむろに

知子

新涼や硯の海に映る空

さむ

ラの音の揃ひて秋のコンサート

さむ

新涼やちよつと近づく最寄り駅

扇治

調律をすませてピアノ涼新た

弥生

隣席のわかればなしや秋暑し

まありい

天高しビルの谷間の武将塚

朝刊のインクの匂ひ涼新た

ちあき

草刈機左右振る度ばつた舞ふ

香文

八月は鎮魂の月れし月

百合子

禅堂の軋む廊下や涼新た

後藤洋 選

(特選)

新涼や栃木を詠ふ杏子の句

百合子

八月は鎮魂の月れし月

百合子

新涼や断捨離し終へ部屋広し

まつ子

冷まじや漆鉋の木肌痕

音のある星に生まれて秋祭

さむ

(並選)

すだち五個夫腕振るふ昼餉かな

深雪

タラップを降りれば新涼北の国

深雪

秘伝技祖母から孫へとろろ汁

深雪

新涼やちよつと近づく最寄り駅

扇治

愛犬のリード踊りて涼新た

扇治

洗ひ髪ぎゆつと束ねて芋焼酎

ちあ

一宿のハノイの宿の守宮かな

ちあき

故郷に戻らざる祖父蝉の声

知子

向日葵へ朝のあいさつ通園路

知子

迎火を焚くやふはりと頬に風

久美子

流燈の付きて離れぬもののあり

海村

龍淵に潜み磁場逆転す地球かな

まありい

鰐口の綱に止まりし秋茜

山田知子 選

(特選)

次ページにかつての折目涼新た

枝豆や妻よく喋るけふのこと

海村

いつまでも戦後であれと終戦日

百合子

(並選)

迎火を焚くやふはりと頬に風

久美子

新涼やシルバーグレーに爪を染め

久美子

新涼やちよつと近づく最寄り駅

扇治

愛犬のリード踊りて涼新た

扇治

新涼の一服の風大法堂 

占爐

蝉の去り草むらに声移りけり

占爐

爽やかや初球に弾けるホームラン

弥生

細胞の破壊すすみし残暑かな

まありい

洗ひ髪ぎゆつと束ねて芋焼酎

ちあき

草刈機左右振る度ばつた舞ふ

香文

禅堂の軋む廊下や涼新た

廃線のその先ずつと草いきれ

まつ子

今日の一句(自薦)

涼新たピカソの青に対峙して

久美子

(根来久美子 80文国)

禅堂の軋む廊下や涼新た

(五十嵐克至 60法法)

新涼の一服の風大法堂

占爐

(鈴木顕一 62文哲)

冷まじや漆鉋の木肌痕

(鈴木榮 64経経)

調律をすませてピアノ涼新た

弥生

(岩渕純子 64外英)

あけぼのや空へ膨るる牽牛花

都代子

(坂井都代子 66文英)

夫逝きし友の慟哭秋の蝉

まつ子

(中岡まつ子 67文教)

流眄りゅうべんもせずに鳴き継ぐ法師蝉

(後藤洋 68理物)

新涼の珈琲豆を挽くかをり

海村

(畔柳文雄 68理物)

新涼や硯の海に映る空

さむ

(新山修 71経経)

龍淵に潜み磁場逆転す地球かな

まありい

(吉迫まありい 73国際)

洗ひ髪ぎゆつと束ねて芋焼酎

ちあき

(國司 千晶 74文仏)

八月は鎮魂の月れし月

百合子

(門倉百合子 75文独)

雨上がり涼も新たに土を踏む

深雪

(岩瀬深雪 78外独)

いつもよりお洒落したくて涼新た

香文

(田中香文 79文国)

向日葵へ朝のあいさつ通園路

知子

(山田知子 79文国)

愛犬のリード踊りて涼新た

扇治

(児山扇治 86文新)

次回例会

日時:9月28日(第4木曜) 12時開場12時10分投句締切
場所:ソフィアンズクラブ会議室
兼題:「萩」

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