ソフィア俳句会
令和五年七月例会報告 兼題 虹
2023年08月03日
七月例会は句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木榮氏、田中香文氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。
会場 |
上智大学ソフィアンズクラブ会議室 |
参加者 |
14名 |
兼題 |
「虹」 |
五句出句 十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
考へるための歩幅や小判草 | 都代子 | ||
その言葉すとんと胸に心天 | 都代子 | ||
涼しさや水出し茶器の薄みどり | 榮 | ||
一生に余生などなし百日紅 | 弥生 | ||
出立の朝の吉祥二重虹 | 海村 | ||
(並選) | |||
新居への荷に一巻きの青簾 | 海村 | ||
先触れの土のにほひや夕立来る | 海村 | ||
朝虹や標高千の露天の湯 | 陽花 | ||
朝虹や湾に一番船の水尾 | 陽花 | ||
熱帯夜やり過ごしジヤム厚く塗る | さむ | ||
テラスより「虹だあ」と夫若やぎて | さむ | ||
散水の庭の応ふる俄か虹 | 榮 | ||
青年の跣の指の白さかな | ちあき | ||
ようやつと老若男女が暑気払ひ | 深雪 | ||
電柱の影にもすがる酷暑かな | 香文 | ||
鈴木榮 選 | |||
(特選) | |||
青田風二輌電車の遅々と行き | 占爐 | ||
丑の日のけむり胃の腑をわし掴み | 海村 | ||
電柱の影にもすがる酷暑かな | 香文 | ||
(並選) | |||
一生に余生などなし百日紅 | 弥生 | ||
夕虹や六十年目の同窓会 | 弥生 | ||
朝虹や湾に一番船の水尾 | 陽花 | ||
蟇鳴けり邪馬台国の謎解けず | 陽花 | ||
母に買ふ南部風鈴聴き比べ | 深雪 | ||
「はずれだな」言ひつつ食らふ西瓜かな | 深雪 | ||
徒馴れし谷戸に雨くる半夏生 | 洋 | ||
梅雨明けや海への線路眩しけり | 知子 | ||
かたつむり世間に何と言はれても | 久美子 | ||
田中香文 選 | |||
(特選) | |||
涼しさや水出し茶器の薄みどり | 榮 | ||
丑の日のけむり胃の腑をわし掴み | 海村 | ||
(並選) | |||
首に巻く溽暑の風のねつとりと | 久美子 | ||
毒々しきシロップ並べ海の家 | 久美子 | ||
放水の轟きに虹ひそと添ひ | 久美子 | ||
炎帝の切れし堪忍袋の緒 | 海村 | ||
新居への荷に一巻きの青簾 | 海村 | ||
虹消えてキーボード音戻り来る | 知子 | ||
膝下の伸びてこの夏追ひ抜かれ | 知子 | ||
日焼けして水辺の児らの目のギョロリ | 占爐 | ||
散水の庭の応ふる俄か虹 | 榮 | ||
暑き日の水琴窟の音のゆくへ | 洋 | ||
今日の一句(自薦) | |||
見開きしまなこに各々の虹が | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
国境を大きく分けて虹かかる | 占爐 | (鈴木顕一 62文哲) | |
夜濯やガレージに干す旅衣 | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
夕虹や六十年目の同窓会 | 弥生 | (岩渕純子 64外英) | |
その言葉すとんと胸に心天 | 都代子 | (坂井都代子 66文英) | |
紫陽花や阿夫利嶺厚き雲を抱き | 洋 | (後藤洋 68理物) | |
炎帝の切れし堪忍袋の緒 | 海村 | (畔柳文雄 68理物) | |
朝虹や湾に一番船の水尾 | 陽花 | (野地陽花 69外英) | |
熱帯夜やり過ごしジヤム厚く塗る | さむ | (新山修 71経経) | |
髪洗ふロマの女や夾竹桃 | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
双頭の龍の山越へ虹となり | 百合子 | (門倉百合子 75文独) | |
母に買ふ南部風鈴聴き比べ | 深雪 | (岩瀬深雪 78外独) | |
虹出れば会ふ人皆に教へたし | 香文 | (田中香文 79文国) | |
膝下の伸びてこの夏追ひ抜かれ | 知子 | (山田知子 79文国) |
次回例会
日時:8月24日(第4木曜) 12時開場12時10分投句締切
場所:ソフィアンズクラブ会議室
兼題:「新涼」 涼新た 秋涼し 秋涼
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