HOME > 各種ソフィア会 > ソフィア俳句会 令和五年六月例会報告 兼題 十薬、どくだみ各種ソフィア会

ソフィア俳句会
令和五年六月例会報告 兼題 十薬、どくだみ

2023年07月07日

六月例会は句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木占爐氏、中岡まつ子氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。

会場

上智大学ソフィアンズクラブ会議室

参加者

19名

兼題

「十薬」「どくだみ」

五句出句 八句選

根来久美子 選

(特選)

螢籠置く夕風の野点かな

陽花

水琴窟青梅雨の音を重ねけり

陽花

引き出しに重なるシャツや夏来たる

陽酔

しみじみと雨しみじみと七変化

弥生

しつらひは古材の町屋夏のれん

まありい

(並選)

ドクダミと大書もをかし薬草園

さむ

下敷を団扇がはりに五時間目

さむ

螢火の消えたる闇のやはらかく

ちあき

名も知らぬ草美しき梅雨晴間

ちあき

千年の(ただす)の森の初螢 

陽花

護美焼場ぐるりと飾る金糸梅

百合子

昼顔やドヌーヴのこと知らぬ子ら

海村

亀鳴くや小さき石仏風化して

日焼けした腕をによきりとバイトの子

陽酔

鈴木占爐 選

(特選)

螢火の消えたる闇のやはらかく

ちあき

名も知らぬ草美しき梅雨晴間

ちあき

(並選)

天も地も人も等しく梅雨の中

健二

海鞘捌く鎮魂の海忘るなと

鉄風鈴の舌に錆あり今年また

夏木立ひとりで出来ぬかくれんぼ

久美子

風鈴の南部の錆のにごりかな

海村

さりげなきどくだみの香手にしみる

東耀

収集車逃し穴掘る夏の庭

さむ

夏蝶の低く飛び交ふ戦地かな

陽酔

中岡まつ子 選

(特選)

葛飾は妻のふる里菖蒲咲く

刈り尽し()()り乍ら十薬ぞ

しみじみと雨しみじみと七変化

弥生

(並選)

千年の(ただす)の森の初螢 

陽花

下鴨の瀬音かそけし梅雨の月

陽花

スーパーの軒の三密燕の子

紫陽花や針のきしみしボタン付け

香文

駆けてくる子らみな青葉の風となり

明子

下敷を団扇がはりに五時間目

さむ

日曜日大工の後の茄子カレー

深雪

夏蝶の低く飛び交ふ戦地かな

陽酔

今日の一句(自薦)

雨を蹴散らし老鶯の取る天下

久美子

(根来久美子 80文国)

亀鳴くや小さき石仏風化して

(五十嵐克至 60法法)

外国人墓地の十薬十字架と

健二

(江澤 健二 60文英)

毒だみと呼ばれど愛し花も葉も

占爐

(鈴木 顕一 62文哲)

黴めくも初めての城下宿部屋

(鈴木 榮 64経経)

どくだみや月無き夜の聖十字

弥生

(岩渕純子 64外英)

漆黒に螢火舞ひて蒔絵なる

まつ子

(中岡昭子 67文教)

十薬の香を弁へて傘寿かな

(後藤洋 68理物)

昼顔やドヌーヴのこと知らぬ子ら

海村

(畔柳文雄 68理物)

螢籠置く夕風の野点かな

陽花

(野地陽子 69外英)

大草原春の若草馬の糞

東耀

(鄭東耀 69文史)

大波止の汽笛をのせて青葉風

明子

(中村明子 70文史)

ドクダミと大書もをかし薬草園

さむ

(新山修 71経経)

しつらひは古材の町屋夏のれん

まありい

(吉迫まありい 73国際)

名も知らぬ草美しき梅雨晴間

ちあき

(國司千晶 74文仏)

護美焼場ぐるりと飾る金糸梅

百合子

(門倉百合子 75文独)

日曜日大工の後の茄子カレー

深雪

(岩瀬深雪 78外独)

梅雨ぐもり予報信じて庭仕事

香文

(田中香文 79文国)

夏蝶の低く飛び交ふ戦地かな

陽酔

(仁科陽江 83文国)

次回例会

日時:7月27日(第4木曜) 12時開場12時10分投句締切
場所:ソフィアンズクラブ会議室
兼題:虹 

ソフィア俳句会の最新情報

2024年03月04日

ソフィア俳句会
令和六年二月例会報告
兼題 春時雨

2024年02月05日

ソフィア俳句会
令和六年一月例会報告
兼題 除夜の鐘または去年今年

2024年01月12日

ソフィア俳句会
令和五年十二月例会報告 兼題 冬の衣類全般

2023年12月12日

ソフィア俳句会
令和五年十一月例会報告 兼題 冬めく

2023年11月10日

ソフィア俳句会
令和五年十月例会報告 兼題 茸

>> ソフィア俳句会 団体概要ページ