ソフィア俳句会
令和五年五月例会報告 兼題柏餅
2023年06月14日
五月例会は句会代表の根来久美子氏、会員の小池ザザ虫氏、岩淵弥生氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。
会場 |
神奈川近代文学館中会議室 |
参加者 |
15名 |
兼題 |
「柏餅」ほか当季雑詠 |
五句出句 十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
夏木立どれも一人で抱へ得ず | 健二 | ||
緑陰のベンチアダムとエヴァが占め | 健二 | ||
一輪のバラに託せし言葉かな | 海村 | ||
薔薇驕慢海と空とを従へて | ちあき | ||
よく眠る男の子賜り柏餅 | ちあき | ||
(並選) | |||
相撲部屋数百貫の三尺寝 | さむ | ||
駅頭の醤油香まとふ街薄暑 | 榮 | ||
天上のひかり伴ひ若葉雨 | 健二 | ||
美しき絵日傘置いて汝はいづこ | 都代子 | ||
地下鉄の出口より急夏燕 | 都代子 | ||
柏餅そつと拡ぐる葉のたひら | 都代子 | ||
万緑やゆつたりと舞ふ太極拳 | ザザ虫 | ||
給食の献立表に柏もち | まつ子 | ||
葉脈の図鑑さながら柏餅 | 海村 | ||
小池ザザ虫 選 | |||
(特選) | |||
南風に舞ふ羽毛の如き旅心 | 洋 | ||
弟と離れ五十年柏餅 | 洋 | ||
五月溢る教会の鐘揺るる度 | 久美子 | ||
店頭に墨痕淋漓かしわ餅 | 海村 | ||
時の日に時計合はせし日は遠く | さむ | ||
(並選) | |||
葉脈の図鑑さながら柏餅 | 海村 | ||
そよ風に気付かされたる薄暑かな | 海村 | ||
初夏の地震なぜかしやもじが手離せず | 弥生 | ||
風光る遠い目をしてマリア像 | 弥生 | ||
柏餅やんちやな頃の神父さん | 健二 | ||
給食の献立表に柏もち | まつ子 | ||
よく眠る男の子賜り柏餅 | ちあき | ||
風重く蝶低く飛ぶ暑さかな | ちあき | ||
相撲部屋数百貫の三尺寝 | さむ | ||
銀の道光るアリバイなめくぢら | 榮 | ||
岩淵弥生 選 | |||
(特選) | |||
空も地も海も光となる五月 | 久美子 | ||
万緑やゆつたりと舞ふ太極拳 | ザザ虫 | ||
母の日は思ひ出語る日となりて | まつ子 | ||
(並選) | |||
ご立派な葉つぱで選ぶ柏餅 | 久美子 | ||
葉脈の図鑑さながら柏餅 | 海村 | ||
そよ風に気付かされたる薄暑かな | 海村 | ||
トマト苗実の一つ付け売れ残り | 克 | ||
夕風になり初むころの合歓の花 | 洋 | ||
柏餅やんちやな頃の神父さん | 健二 | ||
手土産も柏餅なら出しそびれ | さむ | ||
主無き花壇にどくだみ咲き誇る | 香文 | ||
今日の一句(自薦) | |||
空も地も海も光となる五月 | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
雨雲の過ぎる速さや白菖蒲 | 克 | (五十嵐克至 60法法) | |
夏木立どれも一人で抱へ得ず | 健二 | (江澤健二 60文英) | |
柏餅子供心がだだを捏ね | 占爐 | (鈴木顕一 62文哲) | |
ぶな新樹美人林とふ只中に | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
万緑やゆつたりと舞ふ太極拳 | ザザ虫 | (小池拓夫 64法法) | |
明易し五頁残る文庫本 | 弥生 | (岩淵純子 64外英) | |
柏餅そつと拡ぐる葉のたひら | 都代子 | (坂井都代子 66文英) | |
富太郎の愛せし草木風薫る | まつ子 | (中岡昭子 67文教) | |
旨い米此処に始まる田植かな | 洋 | (後藤洋 68理物) | |
そよ風に気付かされたる薄暑かな | 海村 | (畔柳文雄 68理物) | |
手土産も柏餅なら出しそびれ | さむ | (新山修 71経経) | |
薔薇驕慢海と空とを従へて | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
十薬の律儀に並ぶ通学路 | 百合子 | (門倉百合子 75文独) | |
摘み手なく新茶届かぬ知らせ受く | 香文 | (田中香文 79文国) |
次回例会
6月29日(第5木曜) 12時開場12時10分投句締切
会場:ソフィアンズクラブ会議室
兼題:十薬 どくだみ
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