ソフィア俳句会
令和五年四月例会報告
2023年05月15日
四月例会は対面句会で行われました。
俳句会代表の根来久美子氏、会員の新山さむ氏、和高怜子氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。
会場 |
ソフィアンズクラブA・B・C会議室 |
参加者 |
十九名 |
兼題 |
石鹸玉(しやぼん玉)ほか当季雑詠 |
五句出句十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
しやぼん玉ピエロの涙隠しけり | 陽花 | ||
しやぼん玉ぐるりと回す太平 | 陽花 | ||
棺にも舞扇入れ花の舞ふ | 幸子 | ||
しやぼん玉喧嘩の子らに割つて入り | 知子 | ||
水彩の画帳に余る春の色 | 海村 | ||
(並選) | |||
危ふきに遊ぶ真昼のしやぼん玉 | 洋 | ||
さまざまな雲さまざまに惜しむ春 | 洋 | ||
いでたちは宇宙飛行士蜂退治 | まありい | ||
カーテンの白帆吹き出す夏館 | まありい | ||
せせらぎの不協和音も春の音 | 都代子 | ||
姉弟かたみに吹いてしやぼん玉 | 都代子 | ||
しやぼん玉似顔絵を売る石畳 | ちあき | ||
しやぼん玉吹いて淋しさつのりけり | ちあき | ||
春は曙枕の位置を変へてみる | 弥生 | ||
たくさんの私旅立つしやぼん玉 | 弥生 | ||
石鹸玉映す濁世の歪みかな | 海村 | ||
しやぼん玉空へ逝くよと兄の声 | 百合子 | ||
鶯に教則本のある如く | 健二 | ||
寄席はねて飲屋横町春時雨 | 幸子 | ||
新山さむ 選 | |||
(特選) | |||
狂ほしくがま鳴く池に老婆あり | 東耀 | ||
カーテンの白帆吹き出す夏館 | まありい | ||
無投票当選市長亀の鳴く | 榮 | ||
しやぼん玉ピエロの涙隠しけり | 陽花 | ||
垂直の街をまあるくしやぼんだま | 久美子 | ||
(並選) | |||
花冷や日なたへ動きつつ読書 | 弥生 | ||
花見れば幼つぶやく「チューリップ」 | 弥生 | ||
境界は有刺鉄線万愚節 | 久美子 | ||
絮となりたんぽぽ風を待つばかり | 健二 | ||
いでたちは宇宙飛行士蜂退治 | まありい | ||
どうしても邪魔したくなり蟻の道 | ちあき | ||
花吹雪吾も舞ひたる心地して | 海村 | ||
会釈して入る足湯や花の冷え | 克 | ||
寄席はねて飲屋横町春時雨 | 幸子 | ||
丹沢は碧く動かず夏近し | 洋 | ||
和高怜子 選 | |||
桜蘂降りしきるなか野辺送り | 百合子 | ||
(並選) | |||
たくさんの私旅立つしやぼん玉 | 弥生 | ||
花見れば幼つぶやく「チューリップ」 | 弥生 | ||
どうしても邪魔したくなり蟻の道 | ちあき | ||
人さらひ紛れ込みたり夕桜 | ちあき | ||
道くねる伊豆の暗がり山葵山 | まありい | ||
カーテンの白帆吹き出す夏館 | まありい | ||
ジンギスカン駆け巡る日か霾れり | 洋 | ||
丹沢は碧く動かず夏近し | 洋 | ||
あやふさに揺れ動く恋しやぼん玉 | 幸子 | ||
棺にも舞扇入れ花の舞ふ | 幸子 | ||
腹筋の回数増やす風五月 | 知子 | ||
雀の子朝日に光る玉となり | 陽花 | ||
恋閉ぢるしやぼん玉を手でつぶし | 占爐 | ||
昼下り卒塔婆カタカタ東風強し | さむ | ||
紋白蝶ひみつのふみを柴折戸に | 久美子 | ||
風光り上々機嫌のバスが行く | 扇冶 | ||
野菜苗溢るる売り場復活祭 | 健二 | ||
今日の一句(自薦) | |||
垂直の街をまあるくしやぼんだま | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
明王の額の皺や花の冷え | 克 | (五十嵐克至 60法法) | |
絮となりたんぽぽ風を待つばかり | 健二 | (江澤健二 60文英) | |
夕凪にしやぼん玉の地に爆ぜて | 占爐 | (鈴木顯一 62文哲) | |
春の日の菜畑游ぐ肩車 | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
たくさんの私旅立つしやぼん玉 | 弥生 | (岩淵純子 64外英) | |
せせらぎの不協和音も春の音 | 都代子 | (坂井都代子 66文英) | |
げんげ田にすつぽり潜る三歳の吾 | 怜子 | (和高怜子 67文新) | |
あやふさに揺れ動く恋しやぼん玉 | 幸子 | (稲田幸子 67文教) | |
ジンギスカン駆け巡る日か霾れり | 洋 | (後藤洋 68物理) | |
石鹸玉映す濁世の歪みかな | 海村 | (畔柳海村 68物理) | |
しやぼん玉ピエロの涙隠しけり | 陽花 | (野地陽子 69外英) | |
夜桜になみあみ陀仏猫の声 | 東耀 | (鄭東耀 69文史) | |
己が息形となりてしやぼん玉 | さむ | (新山修 71経経) | |
カーテンの白帆吹き出す夏館 | まありい | (吉迫まありい 73国際) | |
しやぼん玉吹いて淋しさつのりけり | ちあき | (くにしちあき 74文仏) | |
桜蘂降りしきるなか野辺送り | 百合子 | (門倉百合子 75文独) | |
しやぼん玉喧嘩の子らに割つて入り | 知子 | (山田知子 79文国) | |
ひよつとこのかんばせ映す石鹸玉 | 扇治 | (児山智明 86文新) |
次回例会
5月25日(木曜日) 12時開場12時30分投句締切
会場:神奈川近代文学館中会議室
兼題:柏餅
出句:兼題含む5句
以上
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