ソフィア俳句会
令和五年一月例会報告
2023年02月08日
一月例会は通信句会となりました。
俳句会代表の根来久美子氏、会員の後藤洋氏、くにしちあき氏各氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。
参加者 |
二十二名 |
兼題 |
冴ゆる |
三句出句七句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
一切の曖昧削ぎて月の冴ゆ | 海村 | ||
伐採の木々の悲鳴や山冴ゆる | ザザ虫 | ||
連なりて寝相それぞれ山眠る | 洋 | ||
音叉よりラの音ヴィオロン冴ゆる宵 | 都代子 | ||
風冴ゆる古城ホテルに杖の音 | ちあき | ||
初春の表札太く鳶頭 | 陽花 | ||
初春や駆け来る孫に手を拡げ | 香文 | ||
(並選) | |||
月冴ゆる取り壊さるる父祖の家 | 知子 | ||
父の忌や蝋梅一花開き初む | 知子 | ||
枯かづら引つ張るほどに引つ張られ | まありい | ||
円卓の白きクロスへ冬薔薇 | まありい | ||
苦行する釈迦の | 克 | ||
密やかに人の逝きたり寒の星 | 都代子 | ||
初雀日の斑に羽根をふくらませ | 陽花 | ||
笑顔だけ遺せし人よ梅ふふむ | ちあき | ||
冬ざれや剛と名乗りし句友逝く | 海村 | ||
古民家の復元梁の黒冴ゆる | 榮 | ||
俳友の遺作味はひ炬燵守 | さむ | ||
後藤洋 選 | |||
(特選) | |||
笑顔だけ遺せし人よ梅ふふむ | ちあき | ||
枯かづら引つ張るほどに引つ張られ | まありい | ||
初暦まづ書き入るる傘寿の日 | 海村 | ||
初春の表札太く鳶頭 | 陽花 | ||
茶畑の上の三日月冴ゆるかな | 明子 | ||
(並選) | |||
離陸せしドクターヘリや風冴ゆる | 久美子 | ||
石庭の一分の隙も無き淑気 | 久美子 | ||
冴ゆる夜のリンク作りや休耕田 | ザザ虫 | ||
星冴ゆる腰に手を組む癖抜けず | ザザ虫 | ||
大根をさらす諸手の赤みかな | 榮 | ||
密やかに人の逝きたり寒の星 | 都代子 | ||
オーロラの去りて満天冴ゆる星 | さむ | ||
風花の一片ごとに朝日影 | 克 | ||
雪降ればしつとり温し北の宿 | 深雪 | ||
くにしちあき 選 | |||
(特選) | |||
眼冴ゆ引かれゆくまま大まぐろ | さむ | ||
星冴ゆるジャズ流れ来る司祭館 | 幸子 | ||
雪降ればしつとり温し北の宿 | 深雪 | ||
(並選) | |||
一切の曖昧削ぎて月の冴ゆ | 海村 | ||
初暦まづ書き入るる傘寿の日 | 海村 | ||
月冴ゆる取り壊さるる父祖の家 | 知子 | ||
父の忌や蝋梅一花開き初む | 知子 | ||
苦行する釈迦の | 克 | ||
離陸せしドクターヘリや風冴ゆる | 久美子 | ||
枯かづら引つ張るほどに引つ張られ | まありい | ||
乱世に雲なき空に富士の冴ゆ | 占爐 | ||
仕舞ひ湯に身を深々と風の冴ゆ | 陽花 | ||
星冴ゆる猫の鈴の音窓を開け | 怜子 | ||
今日の一句(自薦) | |||
離陸せしドクターヘリや風冴ゆる | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
苦行する釈迦の | 克 | (五十嵐克至 60法法) | |
星冴えて東方よりの三博士 | 健二 | (江澤健二 60文英) | |
初歌舞伎襲名役者の舞台冴ゆc | 占爐 | (鈴木顯一 62文哲) | |
伐採の木々の悲鳴や山冴ゆる | ザザ虫 | (小池拓夫 64法法) | |
大根をさらす諸手の赤みかな | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
冴ゆる夜や遠のいてゆく救急車 | 弥生 | (岩淵純子 64外英) | |
密やかに人の逝きたり寒の星 | 都代子 | (坂井都代子 66文英) | |
星冴ゆるジャズ流れ来る司祭館 | 幸子 | (稲田幸子 67文教) | |
寒晴や大楠ぶるる風の中 | 怜子 | (和高怜子 67文新) | |
星冴ゆる明日の天気を約すごと | まつ子 | (中岡昭子 67文教) | |
朝冴ゆるもはや恪勤なき身とて | 洋 | (後藤洋 68物理) | |
一切の曖昧削ぎて月の冴ゆ | 海村 | (畔柳文雄 68物理) | |
初雀日の斑に羽根をふくらませ | 陽花 | (野地陽子 69外英) | |
冬の草地蔵ほほえみ立ち給ふ | 明子 | (中村明子 70文史) | |
眼冴ゆ引かれゆくまま大まぐろ | さむ | (新山修 71経経) | |
枯かづら引つ張るほどに引つ張られ | まありい | (吉迫まありい 73国際) | |
笑顔だけ遺せし人よ梅ふふむ | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
天冴えて秘露の富士の数多かな | 深雪 | (岩瀬深雪 78外独) | |
蠟梅をまだかと待つは浜離宮 | 節子 | (國島節子 78外英) | |
月冴ゆる取り壊さるる父祖の家 | 知子 | (山田知子 9文国) | |
元日や庭の赤い実皿飾る | 香文 | (田中香文 79文国) |
次回例会
2月23日(木曜日)
兼題:「実朝忌」もしくは「春の風邪」
詳細は会員に追ってお知らせします。
以上
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