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ソフィア俳句会
令和四年九月例会報告

2022年10月13日

九月例会はメールでの開催になりました。
俳句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木占爐氏、坂井都代子氏各氏による選句、及び自薦句は以下の通りです。

参加者

二十三名

兼題

秋の雨 秋雨 秋霖(しうりん) 秋驟雨(あきついり)

三句出句七句選

根来久美子 選

(特選)

秋天へ空師の声の広ごりぬ

ザザ虫

考へる人もしとどに秋黴雨

海村

だんまりの前をだんまり秋茜

歳月を重ねて二人良夜かな

まつ子

秋の雨ブラームスと決め針おろす

さむ

山胡桃単線いよよ急勾配

陽花

(並選)

林立のヨットハーバー秋の雨

健二

投げ釣りの糸爽やかに繰り出づる

健二

熱の子に星の絵本と水蜜桃

陽花

秋の雨一人の昼餉あかり点け

怜子

秋雨のシャッター通り迷ひ猫

秋黴雨朝飲む薬また増えて

明月や厨の灯り消せばなほ

海村

杖をつくもよしとし生きて秋日和

都代子

鈴木占爐 選

(特選)

秋の雨一人の昼餉あかり点け

怜子

秋霖や畝一条を蒔き終へて

石仁王の胸板流る秋驟雨

(並選)

秋雨や恙なき事長電話

まつ子

茎もまた揺るる桃色秋海棠

知子

歳月を重ねて二人良夜かな

まつ子

秋雨のシャッター通り迷ひ猫

月の道横切る船はいづこへと

さむ

道祖神素知らぬ顔や飛蝗飛ぶ

ザザ虫

地下足袋の黒の爽やか女車夫

ちあき

坂井都代子 選

(特選)

秋霖や着地の見えぬ後遺症

深雪

サーファーの黒き影舞ふ秋夕焼

幸子

歳月を重ねて二人良夜かな

まつ子

(並選)

考へる人もしとどに秋黴雨

海村

秋黴雨専門医への紹介状

久美子

投げ釣りの糸爽やかに繰り出づる

健二

熱の子に星の絵本と水蜜桃

陽花

踏み込めば飛蝗とびかふ草の庭

明子

乗手なき木馬窓辺に秋の雨

深雪

飛燕見ぬ空の虚ろや秋に入る

秋雨に火の点きにくき爐炭かな

占爐

列島の弧を辿るやう台風禍

怜子

山胡桃単線いよよ急勾配

陽花

今日の一句(自薦)

秋黴雨専門医への紹介状

久美子

(根来久美子 80文国)

秋薔薇ひつそり咲いてそつと散り

(五十嵐克至 60法法)

林立のヨットハーバー秋の雨

健二

(江澤健二 60文英)

閑人に夕酒酌ませる秋の雨

占爐

(鈴木顯一 62文哲)

秋天へ空師の声の広ごりぬ

ザザ虫

(小池拓夫 64法法)

秋風と吉野家に入る警備員

(鈴木榮 64経経)

フルートで奏づるフォーレ秋黴雨

弥生

(岩淵純子 64外英)

色かふるメタセコイアや秋の雨

都代子

(坂井都代子 66文英)

逆しまに金閣抱き秋黴雨

(中村剛 66文英)

サーファーの黒き影舞ふ秋夕焼 

幸子

(稲田幸子 67文教)

鵙鳴くや空気たしかに入れ替はり

怜子

(和高怜子 67文新)

秋雨や恙なき事長電話

まつ子

(中岡昭子 67文教)

考へる人もしとどに秋黴雨

海村

(畔柳文雄 68物理)

だんまりの前をだんまり秋茜

後藤洋 68物理)

秋霖や旅の吉野の陀羅尼助

陽花

(野地陽子 69外英)

萩焼に活けし桔梗や風さそふ

明子

(中村明子 70文史)

秋の雨することもなく辞書を読む

さむ

(新山修 71経経)

トンネルを抜けてトンネル秋の雨

ちあき

(國司千晶 74文仏)

秋霖や着地の見えぬ後遺症

深雪

(岩瀬深雪 78外独)

もどれたよ秋の銀行今は絵で

節子

(國島節子 78外英)

茎もまた揺るる桃色秋海棠

知子

(山田知子 79文国)

除湿機の水音淋し秋黴雨

香文

(田中香文 79文国)

名月やハープを滑る白き指 

美音

(向瀬美音 82外独)

次回例会

投句締切: 10月27日(木) 13時厳守
(句会の形態は現在未定です。決定後、会員各位にはお知らせいたします。)
兼題:菊

以上

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