ソフィア俳句会
令和四年五月例会報告
2022年06月15日
五月例会は、対面句会になりました。
俳句会代表の根来久美子氏、会員の後藤洋氏、くにしちあき氏の選句、及び自薦句は以下の通りです。
参加者 |
二十一名 |
兼題 |
「牡丹」 |
五句出句十句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
万緑を胸一杯に目で吸ふて | 占爐 | ||
初夏の空蹴つ飛ばし逆上がり | ちあき | ||
しやぼん玉己がいのちの在るままに | 剛 | ||
一人佇ち一人立ち去る夕牡丹 | 洋 | ||
母の日や母の記憶の細りゆく | 海村 | ||
山滴る六号の画布はみ出して | 弥生 | ||
物思ひひよいと天から蜘蛛の糸 | 怜子 | ||
(並選) | |||
白鳳のみほとけ包む新樹かな | 海村 | ||
牡丹を愛でつ休みつ登廊 | 海村 | ||
胡瓜揉みどうやら妻の手に限る | 海村 | ||
夏場所や鬢付け匂ふ総武線 | 海村 | ||
石標の注連に幣あと青嵐 | 克 | ||
杓子置く石の手水や苔の花 | 克 | ||
栃の花りんと街路に灯りをり | 純子 | ||
燕の子ただ母を待つ父を待つ | 純子 | ||
海と陸分けて松原緑濃し | 明子 | ||
朽つる様見せずぼうたん散りにけり | ちあき | ||
夕刊を丸め哀訴の蠅を追ふ | 洋 | ||
牡丹散り美しき幻残りけり | 弥生 | ||
麦秋や一便のバス遅れをり | ザザ虫 | ||
数寄屋門客を迎ふる牡丹かな | 香文 | ||
後藤洋 選 | |||
(特選) | |||
光抱く青磁の壺に牡丹生く | 知子 | ||
牡丹花逢瀬のごときもろさあり | 占爐 | ||
母の日や母の記憶の細りゆく | 海村 | ||
地図広げ心遊ばす五月かな | 明子 | ||
香水をもて語らしむ胸の内 | 久美子 | ||
(並選) | |||
白鳳のみほとけ包む新樹かな | 海村 | ||
夏場所や鬢付け匂ふ総武線 | 海村 | ||
万緑を胸一杯に目で吸ふて | 占爐 | ||
長谷寺に誰を待ちをるや夕牡丹 | 占爐 | ||
幼子の眼鏡誂ふ聖五月 | 知子 | ||
杓子置く石の手水や苔の花 | 克 | ||
ハイビスカス水牛車待つ島の午後 | 陽花 | ||
代搔きを終へし棚田の水鏡 | 榮 | ||
山滴る六号の画布はみ出して | 弥生 | ||
風炉開き床の間飾る庭の花 | まつ子 | ||
古寺の馳走は牡丹と旨き風 | 剛 | ||
燕の子ただ母を待つ父を待つ | 純子 | ||
水遣りの間の狭まりて夏に入る | 香文 | ||
くにしちあき 選 | |||
(特選) | |||
破れてもまた次の恋青嵐 | 久美子 | ||
はつなつやぐいと束ねてくくる髪 | 久美子 | ||
白鳳のみほとけ包む新樹かな | 海村 | ||
一人佇ち一人立ち去る夕牡丹 | 洋 | ||
ハイビスカス水牛車待つ島の午後 | 陽花 | ||
(並選) | |||
昭和の日コーヒー牛乳丸一本 | 純子 | ||
燕の子ただ母を待つ父を待つ | 純子 | ||
夏場所や鬢付け匂ふ総武線 | 海村 | ||
胡瓜揉みどうやら妻の手に限る | 海村 | ||
江差暮れ波音ばかり白牡丹 | 陽花 | ||
春のよひうつろうつらと夢うつつ | 東耀 | ||
風炉開き床の間飾る庭の花 | まつ子 | ||
古寺の馳走は牡丹と旨き風 | 剛 | ||
地図広げ心遊ばす五月かな | 明子 | ||
麦秋や一便のバス遅れをり | ザザ虫 | ||
今日の一句(自薦) | |||
集ひたる光そよかぜ白牡丹 | 久美子 | (根来久美子 80文国) | |
杓子置く石の手水や苔の花 | 克 | (五十嵐克至 60法法) | |
奈良寺や瓦の黒に柿若葉 | 占爐 | (鈴木顯一 62文哲) | |
麦秋や一便のバス遅れをり | ザザ虫 | (小池拓夫 64法法) | |
写生する肩越しに見る牡丹かな | 榮 | (鈴木榮 64経経) | |
白牡丹月の光に透きとほる | 弥生 | (岩淵純子 64外英) | |
しやぼん玉己がいのちの在るままに | 剛 | (中村剛 66文英) | |
順番に親子三代菖蒲の湯 | 幸子 | (稲田幸子 67文教) | |
物思ひひよいと天から蜘蛛の糸 | 怜子 | (和高怜子 67文新) | |
風炉開き床の間飾る庭の花 | まつ子 | (中岡昭子 67文教) | |
はしり蚊や抱かるる稚の盆の窪 | 洋 | (後藤洋 68物理) | |
胡瓜揉みどうやら妻の手に限る | 海村 | (畔柳文雄 68物理) | |
牡丹散る琵琶弾き語る壇ノ浦 | 陽花 | (野地陽子 69外英) | |
春のよひうつろうつらと夢うつつ | 東耀 | (鄭東耀 69文史) | |
地図広げ心遊ばす五月かな | 明子 | (中村明子 70文史) | |
海見つつ仲なほりした牡丹園 | さむ | (新山修 71経経) | |
高波のうねりの向かう春果つる | まありい | (吉迫まありい 73国際) | |
朽つる様見せずぼうたん散りにけり | ちあき | (國司千晶 74文仏) | |
光抱く青磁の壺に牡丹生く | 知子 | (山田知子 79文国) | |
水遣りの間の狭まりて夏に入る | 香文 | (田中香文 79文国) | |
燕の子ただ母を待つ父を待つ | 純子 | (梅本純子 82文仏) |
次回例会
対面句会を予定しています。 | |
句会場: | ソフィアンズクラブ会議室 |
締切: | 6月23日(木)12時10分(締切厳守!) |
兼題: | 短夜、明易し、明早し、明急ぐ |
兼題含め当季雑詠五句出句 |
以上
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