ソフィア俳句会
令和四年二月例会報告
2022年03月11日
令和4年2月例会は、再びメール句会になりました。
俳句会代表の根来久美子氏、会員の鈴木占爐氏、坂井都代子氏の選句、及び自薦句は以下の通りです。
大変残念ですが、昨年までご指導いただいておりました名誉教授大輪靖宏先生は御意志により句会より退かれることとなりました。大輪先生長い間、示唆に富む心のこもったご指導誠にありがとうございました。
これを機に新たな句会の在り方を構築すべく、根来代表に加え、推薦を受けた会員の中から2名ずつ順番に選句に参加することになりました。
参加者 |
二十四名 |
兼題 |
「春寒(はるさむ、しゅんかん)」 「春寒し、寒き春、料峭」 |
三句出句七句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
ゆきひらの白粥の艶春浅し | 陽花 | ||
うすらひや運河に点す色ランプ | 陽花 | ||
草も木もまだ夢のなか春の雪 | まありい | ||
春の虹いま泡となる人魚姫 | まありい | ||
断捨離も暮らしのひとつ梅の花 | 洋 | ||
闇に響く遠き水音春寒し | 明子 | ||
一ページ破られてをり春寒し | ちあき | ||
吹き渡る諏訪湖の風や寒の餅 | ザザ虫 | ||
(並選) | |||
更新に認知テストや春寒し | まつ子 | ||
電線に五線譜のごと寒雀 | まつ子 | ||
春寒しキッチンカー来るビルの陰 | 知子 | ||
持て余す眼鏡の曇り春寒し | 知子 | ||
春寒や涸井戸の底石ふたつ | 陽花 | ||
料峭や音楽室の管楽器 | 美音 | ||
冴返るマリア観音頬白し | 幸子 | ||
春の空埋める富士の白さかな | 剛 | ||
水かけの順待つ列や春寒し | 海村 | ||
春寒し海へと続く巡礼路 | 明子 | ||
通さるる歯科検査台冴返る | 都代子 | ||
散りぎはの風をさがして紅椿 | 洋 | ||
鈴木占爐 選 | |||
(特選) | |||
定まらぬ森の木漏れ日春寒し | 健二 | ||
陽だまりを探す雀や春寒し | 知子 | ||
ゆきひらの白粥の艶春浅し | 陽花 | ||
電線に五線譜のごと寒雀 | まつ子 | ||
散りぎはの風をさがして紅椿 | 洋 | ||
(並選) | |||
山火果てまほろばの古都たをやかに | 久美子 | ||
春寒しついつい噛んでしまふ飴 | 久美子 | ||
育ててはならぬ恋なり薄氷 | 美音 | ||
啓蟄の地下鉄川を渡りけり | 榮 | ||
草も木もまだ夢のなか春の雪 | まありい | ||
春の空埋める富士の白さかな | 剛 | ||
豆捲くや孫の目点に爺の声 | 幸子 | ||
着水の音を競ふか春の鴨 | 健二 | ||
梅の香に顔寄せ背伸びす姉妹かな | 明子 | ||
雪解水樋を鳴らして天は青 | さむ | ||
坂井都代子 選 | |||
(特選) | |||
山火果てまほろばの古都たをやかに | 久美子 | ||
闇に響く遠き水音春寒し | 明子 | ||
(並選) | |||
虎御石とは哀しき名春寒し | ザザ虫 | ||
啓蟄の地下鉄川を渡りけり | 榮 | ||
定まらぬ森の木漏れ日春寒し | 健二 | ||
草も木もまだ夢のなか春の雪 | まありい | ||
疫病に友隔離とや春寒し | 占爐 | ||
春の空埋める富士の白さかな | 剛 | ||
ゆきひらの白粥の艶春浅し | 陽花 | ||
春寒や無口でまはる集配人 | 洋 | ||
春寒しついつい噛んでしまふ飴 | 久美子 | ||
今日の一句(自薦) | |||
山火果てまほろばの古都たをやかに | 久美子 | (根来久美子80文国) | |
料峭の夕日の影や羗(きょん)の声 | 克 | (五十嵐克至60法法) | |
定まらぬ森の木漏れ日春寒し | 健二 | (江澤健二60文英) | |
目の前を黒猫のそり春寒し | 占爐 | (鈴木顯一62文哲) | |
虎御石とは哀しき名春寒し | ザザ虫 | (小池拓夫64法法) | |
啓蟄の地下鉄川を渡りけり | 榮 | (鈴木榮64経経) | |
啓蟄やまた散らかしている夫の部屋 | 弥生 | (岩淵純子64外英) | |
春寒し樹の抜かれぬる道ゆけば | 都代子 | (坂井都代子66文英) | |
立春のときめき旧き暦かな | 剛 | (中村剛66文英) | |
春寒や妊婦廚で餡を炊き | 幸子 | (稲田幸子67文教) | |
春めくや自転車の人頬ゆるみ | 怜子 | (和高怜子67文新) | |
更新に認知テストや春寒し | まつ子 | (中岡昭子67文教) | |
断捨離も暮らしのひとつ梅の花 | 洋 | (後藤洋68物理) | |
白梅や旧町名に合点もし | 海村 | (畔柳文雄68物理) | |
春寒や涸井戸の底石ふたつ | 陽花 | (野地陽子69外英) | |
闇に響く遠き水音春寒し | 明子 | (中村明子70文史) | |
春寒や注射打たれし肩さする | さむ | (新山修71経経) | |
草も木もまだ夢のなか春の雪 | まありい | (吉迫まありい73国際) | |
春寒し差出人名無き封書 | ちあき | (國司千晶74文仏) | |
突き抜くる冬空里の母安し | 深雪 | (岩瀬深雪78外独) | |
春寒しうれしや和歌の文来たり | 節子 | (國島節子78外英) | |
陽だまりを探す雀や春寒し | 知子 | (山田知子79文国) | |
かじかみし小さき手母は首元へ | 香文 | (田中香文79文国) | |
育ててはならぬ恋なり薄氷 | 美音 | (向瀬美音82外独) |
次回例会
メール句会 | |
締切: | 3月24日(木)13時(締切厳守!) |
兼題 | ものの芽 |
兼題含め当季雑詠3句出句 |
以上
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