ソフィア俳句会
令和四年一月例会報告
2022年02月22日
令和4年1月例会は、再びメール句会になりました。
俳句会代表の根来久美子氏、会員の小池ザザ虫氏、岩渕弥生氏の選句、及び自薦句は以下の通りです。
大変残念ですが、昨年までご指導いただいておりました名誉教授大輪靖宏先生は御意志により句会より退かれることとなりました。大輪先生長い間、示唆に富む心のこもったご指導誠にありがとうございました。
これを機に新たな句会の在り方を構築すべく、根来代表に加え、推薦を受けた会員の中から2名ずつ順番に選句に参加することになりました。
参加者 |
二十四名 |
兼題 |
冬薔薇 薔薇 |
三句出句七句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
捌け道に残る結氷白き闇 | 榮 | ||
冬の薔薇どこかいたみのあるごとく | 都代子 | ||
旅もはや思ひ出だけの冬帽子 | 洋 | ||
青屋根の醫院休診冬薔薇 | 知子 | ||
やはらかに雪ふりつもるばらの棘 | 剛 | ||
海峡の空ゆく汽笛冬ざるる | 陽花 | ||
聖堂の奥のひだまり冬の薔薇 | ちあき | ||
(並選) | |||
冬薔薇や目尻に紅の歌右衛門 | まありい | ||
振り絞る紅色まだら寒薔薇 | まありい | ||
冬さうび張り詰むる気の緩みけり | まありい | ||
二三輪残る冬薔薇棘あらは | 健二 | ||
水涸れて思ひのほかの石の数 | 健二 | ||
冬銀河我も宇宙のひとしづく | 弥生 | ||
「ただいま」の声玄関に雪女 | 弥生 | ||
国境のバラ線越しに寒薔薇 | 深雪 | ||
湯豆腐のふるりと揺れて今日も無事 | さむ | ||
年賀熨斗のひよこ饅頭かしこまり | 都代子 | ||
寮生の門限厳し冬薔薇 | ザザ虫 | ||
のろのろと昇る朝日や寒の入 | 海村 | ||
贈られし冬薔薇活けむ誕生 | 明子 | ||
毛糸帽すつぽりかぶり若返る | 怜子 | ||
小池ザザ虫 選 | |||
(特選) | |||
夜揺らす鐘の余韻や去年今年 | 久美子 | ||
湯豆腐のふるりと揺れて今日も無事 | さむ | ||
淡い日を菰に宿して寒牡丹 | 榮 | ||
水涸れて思ひのほかの石の数 | 健二 | ||
恩師より震ふ字多き賀状受く | 幸子 | ||
(並選) | |||
松過ぎて薄茶一人の刻過ごす | まつ子 | ||
旅もはや思ひ出だけの冬帽子 | 洋 | ||
冬薔薇や目尻に紅の歌右衛門 | まありい | ||
艫綱の氷柱の散りし音のして | 克 | ||
聖堂の奥のひだまり冬の薔薇 | ちあき | ||
他所からの雪かき聞きつ雪を掻く | 香文 | ||
寒晴の朝は光の海の中 | 健二 | ||
牡丹鍋猟師味見しさあ喰へや | さむ | ||
初笑些細なことを賑やかに | 久美子 | ||
強張りし第二関節春を待つ | 知子 | ||
岩渕弥生 選 | |||
(特選) | |||
旅もはや思ひ出だけの冬帽子 | 洋 | ||
湯豆腐のふるりと揺れて今日も無事 | さむ | ||
お汁粉のほどよき甘さ小正月 | ザザ虫 | ||
耐へて又よき日々来むと冬薔薇 | 幸子 | ||
嬉々として散歩の幼児冬薔薇 | 香文 | ||
(並選) | |||
初恋や冬の薔薇に赤き棘 | 克 | ||
荒庭や彩り一つ冬薔薇 | 克 | ||
冬の薔薇どこかいたみのあるごとく | 都代子 | ||
淡い日を菰に宿して寒牡丹 | 榮 | ||
冬薔薇ふんはりと結ふ銀の髪 | 久美子 | ||
聖堂の奥のひだまり冬の薔薇 | ちあき | ||
贈られし冬薔薇活けむ誕生日 | 明子 | ||
寒晴の朝は光の海の中 | 健二 | ||
独身を貫く才女冬薔薇 | 深雪 | ||
強張りし第二関節春を待つ | 知子 | ||
今日の一句(自薦) | |||
夜揺らす鐘の余韻や去年今年 | 久美子 | (根来久美子80文国) | |
初恋や冬の薔薇に赤き刺 | 克 | (五十嵐克至60法法) | |
二三輪残る冬薔薇棘あらは | 健二 | (江澤健二60文英) | |
喜ばせやがて寂しき冬薔薇 | 占爐 | (鈴木顯一62文哲) | |
恒例の「ラデイツキ行進曲」冬薔薇 | ザザ虫 | (小池拓夫64法法) | |
捌け道に残る結氷白き闇 | 榮 | (鈴木榮64経経) | |
冬銀河我も宇宙のひとしづく | 弥生 | (岩淵純子64外英) | |
冬の薔薇どこかいたみのあるごとく | 都代子 | (坂井都代子66文英) | |
七草の粥の熱きに涙ぐむ | 剛 | (中村剛66文英) | |
野良猫に餌やる婆の着膨れて | 幸子 | (稲田幸子67文教) | |
降り積もる雪が蔽ふやものの筋 | 怜子 | (和高怜子67文新) | |
松過ぎて薄茶一人の刻過ごす | まつ子 | (中岡昭子67文教) | |
旅もはや思ひ出だけの冬帽子 | 洋 | (後藤洋68物理) | |
受験子の門に至りて息白し | 海村 | (畔柳文雄68物理) | |
冬薔薇自画像の眼の何見つむ | 陽花 | (野地陽子69外英) | |
待ちわびし雪や園児ら駆け回る | 明子 | (中村明子70文史) | |
湯豆腐のふるりと揺れて今日も無事 | さむ | (新山修71経経) | |
冬薔薇や目尻に紅の歌右衛門 | まありい | (吉迫まありい73国際) | |
濁世にもこの一輪の冬薔薇 | ちあき | (國司千晶74文仏) | |
国境のバラ線越しに寒薔薇 | 深雪 | (岩瀬深雪78外独) | |
冬薔薇をジージャン着て胸にさす | 節子 | (國島節子78外英) | |
青屋根の醫院休診冬薔薇 | 知子 | (山田知子79文国) | |
五線譜の音符わづかに冬薔薇 | 香文 | (田中香文79文国) | |
風吹けど棘あるからと冬薔薇 | 純子 | (梅本純子82文仏) |
次回例会
メール句会 | |
締切: | 2月24日(木)13時(締切厳守!) |
兼題 | 「春寒(はるさむ、しゅんかん)」「春寒し、寒き春、料峭」 |
兼題含め当季雑詠3句出句 |
以上
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