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ソフィア俳句会
令和三年十二月例会報告

2022年01月17日

十二月も対面句会ができました。俳句会代表の根来久美子氏、会員の中村剛氏、野地陽花氏の選句、及び自薦句は以下の通りです。
大変残念ですが、昨年までご指導いただいておりました名誉教授大輪靖宏先生は御意志により句会より退かれることとなりました。大輪先生長い間、示唆に富む心のこもったご指導誠にありがとうございました。
これを機に新たな句会の在り方を構築すべく、根来代表に加え、推薦を受けた会員の中から2名ずつ順番に選句に参加することになりました。

参加者

十九名

兼題

鍋もの全般(但し、冬の季語であること)

五句出句十句選

根来久美子 選

(特選)

極月の空の極みの青さかな

雲ひとつ払ひ残して師走富士

寄鍋や薄き波璃戸の自炊宿

陽花

凍滝の底声明の響きあり

陽花

住み慣れし知足の畳冬日射す

かさと踏みこそと探りて落葉道

石蕗咲くや施餓鬼供養の碑を守り

怜子

落葉して銀杏大樹の戦禍痕

この先はおまけの時間浮寝鳥

弥生

(並選)

贅沢な皮の剥きやう大根炊く

海村

往還の途切れしままの霜夜かな

海村

呼鈴を押して手袋はづしけり

海村

義士の日や東海道の晴れ渡り

ちあき

何やりし事もなけれど湯冷めせり

ちあき

湯につかり柚かんでみる八十路かな

寄鍋に青春追加同窓会

銀杏黄葉一色で足る水彩画

弥生

湯豆腐と決める喇叭の音かすか

知子

丹沢の夜は閉ざされ牡丹鍋

中村剛 選

(特選)

喧噪も煮込む浪速のてつちり屋

久美子

(並選)

クーポンも現金も良し社会鍋

まありい

あんこう鍋正座くづさぬ留学生

まありい

白足袋の動きに見入る能舞台

幸子

ブランドのトートバックに葱覗き

幸子

駅前に友を待つ間の日向ぼこ

海村

あんこうも覚悟をきめてさかさづり

東耀

住み慣れし知足の畳冬日射す

もうなにも来なくなりたり冬池畔

都代子

大根と鰤の相性父好み

怜子

野地陽花 選

(特選)

喧噪も煮込む浪速のてつちり屋

久美子

(並選)

湯につかり柚かんでみる八十路かな

寄鍋に青春追加同窓会

義士の日や東海道の晴れ渡り

ちあき

何やりし事もなけれど湯冷めせり

ちあき

とろとろに溶けし湯豆腐佐賀の宿

知子

八百屋にもポインセチアの商店街

知子

この先はおまけの時間浮寝鳥

弥生

蕪翁の遺墨おほらか冬館

都代子

新橋は昭和の匂ひおでん鍋

ザザ虫

今日の一句(自薦)

喧噪も煮込む浪速のてつちり屋

久美子

(根来久美子80文国)

笑みそろひ湯気うつくしき鍋の宵

占爐

(鈴木顯一62文哲)

潮風も味の一つと大根干す

ザザ虫

(小池拓夫64法法)

日記買ふ八十路五年の思ひ馳せ

(鈴木榮64経経)

銀杏黄葉一色で足る水彩画

弥生

(岩淵純子64外英)

もうなにも来なくなりたり冬池畔

都代子

(坂井都代子66文英)

寄鍋に青春追加同窓会

(中村剛66文英)

白足袋の動きに見入る能舞台

幸子

(稲田幸子67文教)

初氷吹き寄せの色とぢこめて

怜子

(和高怜子67文新)

縁側に白菜干して妻日和

まつ子

(中岡昭子67文教)

鍋焼きうどん啜りつ読みつひも理論

(後藤洋68物理)

寄鍋や子をりし頃をふと思ふ

海村

(畔柳文雄68物理)

凍滝の底声明の響きあり

陽花

(野地陽子69外英)

じつとまつゆげのわき出るその一瞬

東燿

(鄭東耀69文史)

蒼穹を分ける稜線冬の富士

明子

(中村明子70文史)

あんこう鍋正座くづさぬ留学生

まありい

(吉迫まありい73国際)

何やりし事もなけれど湯冷めせり

ちあき

(國司千晶74文仏)

父母の故郷は遠し冬銀河

知子

(山田知子79文国)

ポケットに手つなぎ入れし寒き夜

香文

(田中香文79文国)

次回例会

会場:

ソフィアタワー6号館6階

締切:

1月27 日(木)12時10分(締切厳守!)

兼題

冬薔薇(ふゆさうび・ふゆばら)または寒薔薇(かんさうび)

兼題含め当季雑詠5句出句

以上

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