ソフィア俳句会
令和三年十月例会(メール句会)報告
2021年11月25日
今月もメール句会となりました。多数の参加を得、会員みなさまのご尽力により成立しました。俳句会代表の根来久美子氏の選句及び自薦句は以下の通りです。尚名誉教授大輪靖宏先生は、投句にご参加いただけました。
参加者 |
二十八名 |
兼題 |
林檎 三句出句七句選 |
根来久美子 選 | |||
(特選) | |||
啄木鳥の音響き来る森深し | 靖宏 | ||
林檎選る一隅赤き店の棚 | 都代子 | ||
チェロソナタ一音目より秋深む | 都代子 | ||
格好のけふの風向き秋刀魚焼く | 海村 | ||
りんご捥ぐあはひに覗く信濃晴 | 榮 | ||
人去りし木椅子の木目秋時雨 | 洋 | ||
病室の進まぬ時計林檎剥く | 知子 | ||
(並選) | |||
鳴きつくし悔いなく死ねよ秋の蝉 | 靖宏 | ||
丸齧りせし日のとほき林檎かな | 海村 | ||
食卓に夫婦の薬秋の暮 | 弥生 | ||
林檎食むグリム童話を読みながら | 陽花 | ||
杜越えし里に親あり林檎熟る | 収子 | ||
ぬくめ酒そぼ降る雨をつまみとす | まありい | ||
傘寿の師あたため酒で祝ひけり | 美音 | ||
持ち家の査定のちらし秋の暮 | 健二 | ||
流木の白きを洗ふ秋の波 | 由貴 | ||
今日の一句(自薦) | |||
ためらひてそして分け入る芒原 | 靖宏 | (大輪靖宏名誉教授) | |
啄木鳥の音響き来る森深し | 靖宏 | (大輪靖宏名誉教授) | |
林檎捥ぐ地球の軸のふと傾ぐ | 久美子 | (根来久美子80文国) | |
素手で割る林檎の音や香りして | 克 | (五十嵐克至60法法) | |
禁断の果実か林檎丸齧り | 健二 | (江澤健二60文英) | |
丸ごとの林檎頬張る手の幼な | 占爐 | (鈴木顯一62文哲) | |
白秋としみじみ思ふ山の朝 | ザザ虫 | (小池拓夫64法法) | |
垣越しのピアノの調べ烏瓜 | 榮 | (鈴木榮64経経) | |
食卓に夫婦の薬秋の暮 | 弥生 | (岩淵純子64外英) | |
林檎選る一隅赤き店の棚 | 都代子 | (坂井都代子66文英) | |
林檎剥く乙女の胸の生ま硬く | 剛 | (中村剛66文英) | |
一人居に家鳴りしたる夜寒かな | まつ子 | (中岡昭子67文教) | |
深秋や古人の通ひ道 | 啓子 | (永井啓子67文新) | |
母見舞ふ全て受け入れ林檎剥く | 幸子 | (稲田幸子67文教) | |
人去りし木椅子の木目秋時雨 | 洋 | (後藤洋68物理) | |
丸齧りせし日のとほき林檎かな | 海村 | (畔柳文雄68物理) | |
月まどかトレモロ響くペルシャ琴 | 陽花 | (野地陽子69外英) | |
司祭館の庭に林檎の香り満つ | 明子 | (中村明子70文史) | |
りんごジャム庭先で売るニュウトン家 | さむ | (新山修71経経) | |
かえで荘外階段より秋夕焼 | ちあき | (國司千晶74文仏) | |
誘はれし金木犀に道迷ふ | 節子 | (國島節子78外英) | |
茜空祖母に習ひし焼きりんご | 深雪 | (岩瀬深雪78外独) | |
病室の進まぬ時計林檎剥く | 知子 | (山田知子79文国) | |
お好みは家の柿らしハクビシン | 香文 | (田中香文79文国) | |
さざなみはロンドを奏で月夜かな | 美音 | (向瀬美音82外独) | |
バイク便届ける肩の紅葉かな | 由貴 | (レイトン由貴80文国) | |
一の字を背を正し書く秋日和 | 収子 | (堀収子80文国) | |
新米炊く匂ひ仏と悦べり | 怜子 | (和高怜子67文新) | |
林檎剥く唇紅く尖りけり | まありい | (吉迫まありい73国際) |
次回例会
久々の対面句会です
締切:11月25日(木)12時10分(締切厳守!) | |
兼題:冬ぬくし(冬暖か) 兼題含め冬季雑詠3句出句 |
以上
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