ソフィア俳句会
令和三年九月例会(メール句会)報告
			      2021年10月12日
今月もメール句会となりました。多数の参加を得、名誉教授・大輪靖宏先生の丁寧なご指導、俳句会代表の根来久美子氏初め会員みなさまのご尽力により成立しました。先生方の選句及び自薦句は以下の通りです。
参加者  | 
	二十五名  | 
兼題  | 
	すすき 三句出句七句選  | 
大輪 靖宏 選  | |||
(特選)  | |||
しろがねのくがねとなりて夕芒  | 海村  | ||
鈴虫や妻はとうから寝てをりぬ  | 海村  | ||
秋蝶の一花を離れられずをり  | 海村  | ||
穂すすきの歌ふやうなる揺らぎかな  | 都代子  | ||
防人の見返り峠露むぐら  | 都代子  | ||
ショーウィンドー心もくるむ秋ショール  | 都代子  | ||
穂芒を分けて進みし飛騨の道  | 明子  | ||
風そよと金木犀の香食卓に  | 明子  | ||
コスモスの向こう雲晴れ富士の峰  | 明子  | ||
銀に揺れやがて枯れゆく芒かな  | 占爐  | ||
群れてよし楚と咲くもよし枯尾花  | 占爐  | ||
昼灯す木犀の香の古屋敷  | 陽花  | ||
花すすき風透きとほる八幡平  | 陽花  | ||
穂芒の活けられてなほ風を恋ふ  | ザザ虫  | ||
穂芒や光の波の揺れやまず  | ザザ虫  | ||
芒原白き光を抱へをり  | 知子  | ||
草刈る人すすき一叢残したり  | 知子  | ||
月宿しひそと輝く芒かな  | 美音  | ||
女坂に分かれる辻や花薄  | 克  | ||
七竈余すことなく陽を浴びて  | まつ子  | ||
鶏頭の深紅恐ろし逢魔時  | 弥生  | ||
ゆふかげを浴びてはこぼす芒かな  | 幸子  | ||
秋草や風にも日にも抗はず  | ちあき  | ||
(並選)  | |||
月明かり傷心戯る吾が影と  | 剛  | ||
雨間の中山七里芋の露  | 剛  | ||
打ち靡く尾花千畳月遊ぶ  | 剛  | ||
月待てずはしやぐ子の手にすすきの穂  | 深雪  | ||
野にて豪花器にて華奢なるすすきかな  | 深雪  | ||
鄙の宿五右衛門風呂の秋夕焼  | 榮  | ||
芦ノ湖を眼下に夕日花芒  | 榮  | ||
雲の几帳わづかに切れて京の月  | 久美子  | ||
鰯の香大擂鉢に溢れしむ  | 久美子  | ||
秋灯万年筆で書く日記  | ちあき  | ||
薄穂をバギーに挿して子守婆  | ちあき  | ||
女郎花寂びたをみなの匂ひたち  | 怜子  | ||
一叢のすすき雄雄しくしなやかに  | 怜子  | ||
一穂より一叢さびし夕芒  | 洋  | ||
木犀の香や陰性を安堵して  | 洋  | ||
うねり来る風の姿や薄原  | 克  | ||
雨音や蟋蟀鳴くを止めてのち  | 克  | ||
尺八を習ふひとあり薄原  | さむ  | ||
赤とんぼプイと尻むけ青空へ  | さむ  | ||
藁塚にお参りに来る雀かな  | 健二  | ||
日の落ちて銀のひかりの花すすき  | 陽花  | ||
夕暮れの影深まりぬ秋簾  | 幸子  | ||
たそがれて芒が原に群雀  | まつ子  | ||
階の木洩れ日受けて彼岸花  | 啓子  | ||
二胡の音に松虫草が舞ひ添へり  | 節子  | ||
もぐもぐと言ひ訳したる夜寒かな  | 美音  | ||
根来久美子 選  | |||
(特選)  | |||
ためらひてそして分け入る芒原  | 靖宏  | ||
しろがねのくがねとなりて夕芒  | 海村  | ||
秋蝶の一花を離れられずをり  | 海村  | ||
穂芒の活けられてなほ風を恋ふ  | ザザ虫  | ||
穂すすきの歌ふやうなる揺らぎかな  | 都代子  | ||
一穂より一叢さびし夕芒  | 洋  | ||
ゆふかげを浴びてはこぼす芒かな  | 幸子  | ||
(並選)  | |||
桐一葉落ちてコロナはなほ盛ん  | 靖宏  | ||
女坂に分かれる辻や花薄  | 克  | ||
七竈余すことなく陽を浴びて  | まつ子  | ||
影武者はどの一本ぞ鶏頭花  | 健二  | ||
野に遊び世の果てまでの芒見ゆ  | 占爐  | ||
稲刈りや五風十雨の恵み受け  | ザザ虫  | ||
花すすき風透きとほる八幡平  | 陽花  | ||
今日の一句(自薦)  | |||
ためらひてそして分け入る芒原  | 靖宏  | (大輪靖宏名誉教授)  | |
雲の几帳微かに揺れて京の月  | 久美子  | (根来久美子80文国)  | |
女坂に分かれる辻や花薄  | 克  | (五十嵐克至60法法)  | |
朝な夕な風に梳かるる花芒  | 健二  | (江澤健二60文英)  | |
銀に揺れやがて枯れゆく芒かな  | 占爐  | (鈴木顯一62文哲)  | |
穂芒の活けられてなほ風を恋ふ  | ザザ虫  | (小池拓夫64法法)  | |
芦ノ湖を眼下に夕日花芒  | 榮  | (鈴木榮64経経)  | |
箱根路や海原となる芒原  | 弥生  | (岩淵純子64外英)  | |
穂すすきの歌ふやうなる揺らぎかな  | 都代子  | (坂井都代子66文英)  | |
月明かり傷心戯る吾が影と  | 剛  | (中村剛66文英)  | |
七竈余すことなく陽を浴びて  | まつ子  | (中岡昭子67文教)  | |
箱根路に夕陽に波打の薄原  | 啓子  | (永井啓子67文新)  | |
夕暮れの影深まりぬ秋簾  | 幸子  | (稲田幸子67文教)  | |
女郎花寂びたをみなの匂ひたち  | 怜子  | (和高怜子67文新)  | |
揺れ易き穂芒手折る彼は誰ぞ  | 洋  | (後藤洋68物理)  | |
しろがねのくがねとなりて夕芒  | 海村  | (畔柳文雄68物理)  | |
日の落ちて銀のひかりの花すすき  | 陽花  | (野地陽子69外英)  | |
穂芒を分けて進みし飛騨の道  | 明子  | (中村明子70文史)  | |
鬼胡桃わが手と皺を競ひをり  | さむ  | (新山修71経経)  | |
薄穂をバギーに挿して子守婆  | ちあき  | (國司千晶74文仏)  | |
長き夜にしばし本閉ぢ虫の声  | 節子  | (國島節子78外英)  | |
月待てずはしやぐ子の手にすすきの穂  | 深雪  | (岩瀬深雪78外独)  | |
芒原白き光を抱へをり  | 知子  | (山田知子79文国)  | |
虫たちよテレビの声も聞かせてよ  | 香文  | (田中香文79文国)  | |
月宿しひそと輝く芒かな  | 美音  | (向瀬美音82外独)  | |
次回例会
次回もメール句会になります
10月28日(木)13時(締切厳守!)  | |
兼題:林檎  | 
以上
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