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ソフィア俳句会
令和三年八月例会(メール句会)報告

2021年09月14日

今月もメール句会となりました。多数の参加を得、名誉教授・大輪靖宏先生の丁寧なご指導、俳句会代表の根来久美子氏初め会員みなさまのご尽力により成立しました。先生方の選句及び自薦句は以下の通りです。

参加者

二十七名

兼題

稲妻・稲光 三句出句七句選

大輪 靖宏 選

(特選)

稲妻や八ヶ岳(やつ)泰然と構へをり

ザザ虫

稲妻のしきりなる夜や独りの居

ザザ虫

水澄める川瀬に笊の菜を洗ふ

ザザ虫

稲光海に活力残し消ゆ

占爐

稲妻に命あるもの皆静止

占爐

オホーツク土産物屋の夏炉かな

由貴

星月夜カムイの宿る森深し

由貴

退職を決する今宵稲光

深雪

錠前の重き扉に稲光

深雪

稲光秘仏のおはす古寺に鴟尾

久美子

稲光無表情なる庭映し

啓子

猫の目がキラリ夜空に稲光

弥生

女坂ゆく下駄の音夢二の忌

美音

涼新た会話の増ゆる夕餉かな

いなびかり梵鐘の銘浮かびけり

陽花

稲光ふと過りたる胸さわぎ

海村

稲妻や精霊あまた目覚めさせ

怜子

天空の不意の剥落夜の雷

寄る辺なき道の長さや秋暑し

都代子

灯明を揺らすがごとき虫の闇

さむ

ピンヒール脱いで駆け抜け夕立中

幸子

エコバッグ両手西日の橋渡る

ちあき

子ら去にて須臾の浄土か蝉時雨

らふそくの斜めに溶くる初嵐

まありい

(並選)

一歳を囲みて三代蚊帳の中

知子

誰か住む遥か遠くの稲光

知子

空蝉を拾ひて終ふ散歩かな

知子

稲妻に思はず走る家路かな

明子

せせらぎの上の駅舎に秋の風

明子

霧降りて茶畑抱く山包む

明子

迎火や一時帰宅の父囲み

久美子

初秋や銘々皿の白淡く

久美子

百年杉の栄枯映すや稲光

裏門を覆ひ咲きたりからす瓜

ままごとの母さんよそふ赤まんま

幸子

稻びかり面持ち変へず講話の僧

幸子

グラジオラス卒寿の母の若やぎて

まありい

カブールの群衆の声風死せり

まありい

稲光海に映して水の底

まつ子

稲妻に母に抱きつくきかん坊

占爐

街道を早馬一騎稲光

ちあき

あれこれを忘れてしばし秋の虹

さむ

空を裂く稲妻天の恵みとも

美音

客が去り皿に残りし落花生

節子

稲妻や穂先ゆくらか千枚田

由貴

稲光逃げ帰る小屋未だ遠し

啓子

橋桁は行方不明や秋出水

弥生

空き部屋の用済み家具や秋湿り

健二

母の眼を見詰むる赤子秋の雷

根来久美子 選

(特選)

メルヘンの中に我居る星月夜

靖宏

廃村に生きたる色の彼岸花

靖宏

稲妻の通り過ぎればまた旅人

天空の不意の剥落夜の雷

星月夜カムイの宿る森深し

由貴

錠前の重き扉に稲光

深雪

子ら去にて須臾の浄土か蝉時雨

(並選)

稲妻や八ヶ岳(やつ)泰然と構へをり

ザザ虫

街道を早馬一騎稲光

ちあき

白杖の静かな歩み星月夜

都代子

あれこれを忘れてしばし秋の虹

さむ

人の名を思ひ出せずに団扇風

まつ子

花カンナ窓少し開く療養所

陽花

この辺り曾て色街蜀葵

海村

今日の一句(自薦)

メルヘンの中に我居る星月夜

靖宏

(大輪靖宏名誉教授)

稲光秘仏のおはす古寺に鴟尾

久美子

(根来久美子80文国)

百年杉の栄枯映すや稲光

(五十嵐克至60法法)

稲妻に祝杯上ぐる三十階

健二

(江澤健二60文英)

稲光海に活力残し消ゆ

占爐

(鈴木顯一62文哲)

田園を包む漆黒稲つるび

(鈴木榮64経経)

稲妻や八ヶ岳(やつ)泰然と構へをり

ザザ虫

(小池拓夫64法法)

猫の目がキラリ夜空に稲光

弥生

(岩淵純子64外英)

稲妻を包み込むやう夜の帳

都代子

(坂井都代子66文英)

ピカドンで滅びし街の蝉時雨

(中村剛66文英)

稲光海に映して水の底

まつ子

(中岡昭子67文教)

厨の隅しゃくとり遊ぶ野菜籠

怜子

(和高怜子67文新)

稲光無表情なる庭映し

啓子

(永井啓子67文新)

ままごとの母さんよそふ赤まんま

幸子

(稲田幸子67文教)

華やぎの刻を間近に白粉花

海村

(畔柳文雄68物理)

稲妻の通り過ぎればまた旅人

(後藤洋68物理)

青松の流され尽くし盆の月

陽花

(野地陽子69外英)

稲妻に思はず走る家路かな

明子

(中村明子70文史)

稲光停電の街息をのむ

さむ

(新山修71経経)

グラジオラス卒寿の母の若やぎて

まありい

(吉迫まありい73国際)

街道を早馬一騎稲光

ちあき

(國司千晶74文仏)

客が去り皿に残りし落花生

節子

(國島節子78外英)

退職を決する今宵稲光

深雪

(岩瀬深雪78外独)

一歳を囲みて三代蚊帳の中

知子

(山田知子79文国)

路面に二列尾灯ひく秋の夜の雨

香文

(田中香文79文国)

星月夜カムイの宿る森深し

由貴

(レイトン由貴80文国)

空を裂く稲妻天の恵みとも

美音

(向瀬美音82外独)

次回例会

次回もメール句会になります

9月23日(木)13時(締切厳守!)

兼題:すすき

以上

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