ソフィア俳句会 令和二年一月例会報告
2020年02月07日
名誉教授・大輪靖宏先生のご指導のもと、かながわ県民センター 会議室にて開催されました。
俳句会代表の根来久美子氏の選も併せてお届けします。
令和二年一月例会報告
日 時 |
一月二十三日(木) |
句会場 |
かながわ県民センター 会議室 |
参加者 |
二十三名 |
兼題 |
「七草」「七種」五句出句十句選 |
大輪 靖宏 選 | ||
(特選) | ||
嫁ぎ来て初めて炊きし若菜粥 | 知子 | |
ふうふうふう七草粥の色と香と | まありい | |
春近し動詞不規則変化して | 久美子 | |
無人駅降りて寒林日矢の中 | 榮 | |
賜りし五体を撫でて初湯かな | 収子 | |
七草や妻はとんとん左利き | 健二 | |
珈琲とクロワッサンの四日かな | 海村 | |
元旦や言葉四角に父の座へ | 剛 | |
ことごとく枯れて光の芒原 | ふえり | |
大寒や大仏の背は丸くなり | ザザ虫 | |
(並選) | ||
七草と呪文をかけて三種粥 | 香文 | |
初茜少年一人海を聴く | 幸子 | |
大地の気胃の腑に落して若菜粥 | ザザ虫 | |
焦げすこし鍋に残して若菜粥 | 克 | |
大寒の靴音尖る夜道かな | 海村 | |
冬空に三日月ぽんと星放つ | 明子 | |
どよめきの起こるどんどの大崩れ | ふえり | |
元旦や猫のくさめもめでたけれ | さむ | |
焼け落ちし巴里の寺院に夜の雪 | さむ | |
若菜粥二人で啜る根来椀 | 占爐 | |
根来 久美子 選 | ||
(特選) | ||
初暦開けば旅に招かるる | 幸子 | |
父祖の地や若菜を摘みて帰りなむ | 靖宏 | |
ひとひらの雪受け止めしさざれ石 | さむ | |
就中すずしろ甘し熱き粥 | 洋 | |
薺打つ己が余生を囃さんと | ふえり | |
菜粥吹く息の向うに春がある | 剛 | |
(並選) | ||
擦れちがふ人とのよすが寒牡丹 | 都代子 | |
大地の気胃の腑に落して若菜粥 | ザザ虫 | |
その奥の巡礼古道山眠る | 洋 | |
焦げすこし鍋に残して若菜粥 | 克 | |
冬空に三日月ぽんと星放つ | 明子 | |
冬木越しアンリ・ルソーの月昇る | 明子 | |
若菜粥椀は大きめ輪島塗 | 靖宏 | |
焼け落ちし巴里の寺院に夜の雪 | さむ | |
今日の一句(自薦) | ||
若菜粥椀は大きめ輪島塗 | 靖宏 | (大輪靖宏名誉教授) |
春近し動詞不規則変化して | 久美子 | (根来久美子80文国) |
道尋ね若菜を貰ふ朝散歩 | 占爐 | (鈴木顕一62文哲) |
京わかな山懐の老舗宿 | 榮 | (鈴木榮64経経) |
元旦や言葉四角に父の座へ | 剛 | (中村剛66文英) |
逝きし友よ遠くて近き冬銀河 | 弥生 | (岩淵純子64外英) |
古庭や土に還るを待つ落葉 | さむ | (新山修71経経) |
珈琲とクロワッサンの四日かな | 海村 | (畔柳文雄68理物) |
焦げすこし鍋に残して若菜粥 | 克 | (五十嵐克至60法法) |
小旗振る膝にも毛布の車椅子 | ザザ虫 | (小池拓夫64法法) |
就中すずしろ甘し熱き粥 | 洋 | (後藤 洋68物理) |
初茜少年一人海を聴く | 幸子 | (稲田幸子67文教) |
七草や妻はとんとん左利き | 健二 | (江澤健二60文英) |
擦れちがふ人とのよすが寒牡丹 | 都代子 | (坂井都代子66文英) |
切り上げてもぐり込みたし干蒲団 | 香文 | (田中香文79文国) |
ことごとく枯れて光の芒原 | ふえり | (廣野ふえり82文社) |
嫁ぎ来て初めて炊きし若菜粥 | 知子 | (山田知子79文国) |
ふうふうふう七草粥の色と香と | まありい | (吉迫まありい73国際) |
冬空に三日月ぽんと星放つ | 明子 | (中村明子70文史) |
初釜や湯の音高し方丈間 | まつ子 | (中岡昭子67文教) |
賜りし五体を撫でて初湯かな | 収子 | (堀収子80文国) |
贅沢に富士を仰ぎし三ヶ日 | 啓子 | (永井啓子67文新) |
万葉の恋はおほどか薺粥 | ちあき | (國司千晶74文仏) |
次回例会
二月二十七日(木)十三時~十八時(十三時より入室可、出句締め切り十三時四十分)
句会場 | かながわ県民センター 1501 |
兼題 | 「寒明」「寒の明」「寒明く」五句出句十句選 |
以上
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