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ソフィア俳句会 平成三十一年四月例会報告

2019年05月13日

名誉教授・大輪靖宏先生のご指導のもと、ソフィアンズクラブ会議室にて開催されました。
俳句会代表の根来久美子氏、俳句専門誌「俳句界」の編集長で同窓の河内静魚氏の選も併せてお届けします。

平成三十一年四月例会報告

日 時

四月二十五日(木)

句会場

かながわ県民センター 会議室

参加者

二十名 兼題「長閑」
五句出句十句選

大輪 靖宏 選

(特選)

のどけしやバスも市電も伊予の色

知子

のどけしや水豊かなる村巡り

ちあき

地(つち)にふれ影掃く真間の糸櫻

燭の火の闇分け進む復活祭

海村

二杯目のシェリーとなりし頃のどか

静魚

遅咲きの花の小径を歩みをり

明子

春宵の銀器に鈍き灯火かな

久美子

米櫃の補充忘れて四月尽

さむ

のどけしや鍵と無縁の杣の里

上出来のマーマレードに春の色

弥生

(並選)

切り岸へ谺を返す初音かな

花便り田舎の消印打たれをり

四肢を張り大地踏み初め仔馬起つ

我も地に還りゆくもの花の塵

健二

野良人の腰を伸ばせばのどかなり

占爐

長閑なる時の巡りや観覧車

弥生

トンネルを抜け出る度に山笑ふ

まつ子

のどけしや家宝は寒山拾得図

久美子

長閑さや木魚の響く壇那寺

浦々に朝市広げ安房のどか

陽花

根来 久美子 選

(特選)

巣立鳥昨日の顔を捨てて飛ぶ

靖宏

(並選)

切り岸へ谺を返す初音かな

のどけしやバスも市電も伊予の色

知子

たんぽぽの絮より抜けし黄はいづこ

健二

我も地に還りゆくもの花の塵

健二

皇室展のボンボニエール春深し

長閑なる時の巡りや観覧車

弥生

地(つち)にふれ影掃く真間の糸櫻

茶を摘めば晴天に富士なほ高し

靖宏

蓋開き客を窺ふ栄螺かな

河内 静魚 選

(特選)

横笛も石の寝釈迦も花の中

陽花

地(つち)にふれ影掃く真間の糸櫻

桜鯛日蓮生れし海に跳ね

陽花

浦々に朝市広げ安房のどか

陽花

平成の余韻溶け行く春霞

弥生

青邨旧居一間一間ののどけしや

(並選)

九頭竜の北越桜鯉踊る

我も地に還りゆくもの花の塵

健二

潔さ人それぞれに残る花

海村

万愚節孫に仕掛けて叱られる

さむ

茶を摘めば晴天に富士なほ高し

靖宏

巣立鳥昨日の顔を捨てて飛ぶ

靖宏

春眠や鳩の鳴く音も子守歌

今日の一句(自薦)

巣立鳥昨日の顔を捨てて飛ぶ

靖宏

(大輪靖宏名誉教授)

春宵の銀器に鈍き灯火かな

久美子

(根来久美子80文国)

貝殻にぽつんと白き春のあり

静魚

(河内房夫74文新)

浦々に朝市広げ安房のどか

陽花

(野地陽子69外英)

揚舟にひらがなの名や陽炎へる

都代子

(坂井都代子66文英)

野良人の腰を伸ばせばのどかなり

占爐

(鈴木顯一62文哲)

皇室展のボンボニエール春深し

(鈴木榮64経経)

暮らしの音少し聞こえて長閑なり

幸子

(稲田幸子67文教)

かなしみを唯したたらせ春の月

(中村剛66文英)

上出来のマーマレードに春の色

弥生

(岩淵純子64外英)

長閑や母とベンチできやらめるを

香文

(田中香文79文国)

春らんまん小さなリュック駆けていく

明子

(中村明子70文史)

地(つち)にふれ影掃く真間の糸櫻

(後藤洋68理物)

長閑さを交響楽にベートーヴェン

さむ

(新山修71経経)

我も地に還りゆくもの花の塵

健二

(江澤健二60文英)

燭の火の闇分け進む復活祭

海村

(畔柳文雄68物理)

長閑さや木魚の響く壇那寺

(五十嵐克至60法法)

のどけしやバスも市電も伊予の色

知子

(山田知子79文国)

トンネルを抜け出る度に山笑ふ

まつ子

(中岡昭子67文教)

のどけしや水豊かなる村巡り

ちあき

(國司千晶74文仏)

次回例会

五月二十三日(木)十三時~十七時

句会場

ソフィアンズクラブ 会議室

兼題

「菖蒲」「あやめ」五句出句十句選

以上

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