ソフィア俳句会 平成三十年四月例会報告
2018年05月02日
名誉教授・大輪靖宏先生のご指導のもと、母校ソフィアンズクラブ会議室にて開催されました。兼題の「長閑」を詠込んだ句を中心に100句の鑑賞結果の要旨をお届けします。
なお、句会体験見学として一名のゲスト参加がありました。
日 時 |
: |
四月二十六日(木)十三時~十六時 |
句会場 |
: |
ソフィアンズクラブ会議室 |
参加者 |
: |
二十名 |
兼 題 |
: |
「長閑」 五句出句 十句選 |
(注) |
*印はゲスト参加者 |
大輪靖宏 選
(特選)
時に眼を山へ翁の耕せり |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
竿置きてにぎり飯食ふ海のどか |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
考妣の法事の朝の木の芽雨 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
春風に欠伸してゐる埴輪かな |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
葉桜のやがてみ空を埋めつくす |
海村 |
(畔柳文雄68理物) |
迷ひつゝ衣を更へる齢かな |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
穢れなき新緑柔く光りけり |
香文 |
(田中香文79文国) |
のどけさを割く警策や音二回 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
御忌の鐘余韻つづきし増上寺 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
鎌倉に鳥遊弋しのどかなる |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
(並選)
太棹に響く命や飛花落花 |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
青空を突きささんとて緑立つ |
修* |
(新山修71経経) |
桎梏を解かれ遊子やのどかなる |
剛 |
(中村剛66文英) |
白川の欄干低し月朧 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
長閑なる村を捨てゆく無念かな |
知子 |
(山田知子79文国) |
つばめ舞ふ水田の囲む道の駅 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
葱坊主あたま一つを背伸びして |
健二 |
(江澤健二60文英) |
旗ふれば渡し舟来る里のどか |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
長閑さや渡舟の客は舳にひとり |
海村 |
(畔柳文雄68理物) |
長閑なり鳩時計打つふたつだけ |
まつ子 |
(中岡昭子67文教) |
草餅や話相手の欲しくなり |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
のどけしや緩る緩る進む畦の道 |
香文 |
(田中香文79文国) |
老夫婦小競り合ひして長閑なり |
まつ子 |
(中岡昭子67文教) |
今日の一句(自薦)
時に眼を山へ翁の耕せり |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
幼な子がほほ近づけるクロッカス |
節子 |
(國島節子78外英) |
桎梏を解かれ遊子やのどかなる |
剛 |
(中村剛66文英) |
きらめきつ川遡りゆく花筏 |
千代子 |
(山下千代子67文英) |
何事も普通で良しと子供の日 |
まつ子 |
(中岡昭子67文教) |
放たれて草食む牛や牧のどか |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
春風に欠伸してゐる埴輪かな |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
花びらと見まごふ蝶々土手をいく |
明子 |
(中村明子70文史) |
長閑なる村を捨てゆく無念かな |
知子 |
(山田知子79文国) |
穢れなき新緑柔く光りけり |
香文 |
(田中香文79文国) |
泣きじやくりがぶりと食らふ柏餅 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
登校の子らへ鶯をしみなし |
海村 |
(畔柳文雄68理物) |
葱坊主あたま一つを背伸びして |
健二 |
(江澤健二60文英) |
のどけさを割く警策や音二回 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
御忌の鐘余韻つづきし増上寺 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
千年樹耳翼ゆたかな桜守 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
道一筋天へと延びてのどかなる |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
土手の道行けど行けどもさくらさくら |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
庭覆ふ鳥の運びし山桜 |
修* |
(新山修71経経) |
春の庭目立つ黄色のもくかうばら |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
次回例会
五月二十四日(木)十三時~十六時三十分
句会場 ソフィアンズクラブ会議室
兼題「新茶」他当季雑詠とも計五句
以上
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