ソフィア俳句会 平成二十九年四月例会報告とお知らせ
2017年05月09日
名誉教授・大輪靖宏先生のご指導のもと、新設のソフィアンズクラブ会議室での初めての句会です。フレッシュな気持ちのもと兼題の「花」の句を中心に115句の合評は、時には感心し時には笑いの渦に巻き込まれ、楽しいひと時でした。
平成二十九年四月例会報告
日 時 |
: |
四月二十七日(木)十三時~十六時 |
句会場 |
: |
ソフィアンズクラブ会議室 |
参加者 |
: |
二十三名 |
兼 題 |
: |
「花」 五句出句 十句選 |
(注)作句者の○印は選者共選
大輪靖宏 選
(特選)
一枚の花髪に乗せ老女来る |
香文 |
(田中香文79文国) |
芽柳の水に触れむとして揺るる |
健二 |
(江澤健二60文英) |
賜りし初音比叡の麓より |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
寄席はねて花人となる雨あがり |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
朧夜や乾きし夫の蔵書印 |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
ワイングラス磨き抜かれて春灯 |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
花満ちて見上ぐる人の喉優し |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
ほどけつつ寄りつつ海へ花筏 |
陽花〇 |
(野地陽子69外英) |
廃校の桜遅れて咲きにけり |
知子 |
(山田知子79文国) |
花あふれ溢れて枝垂る古木かな |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
(並選)
花いかだ割つて過ぎ行く鯉の鰭 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
母ちがふ兄に恋し日夕桜 |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
お地蔵の頭巾飛ばすや桜東風 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
土付けて山の筍届きけり |
明子 |
(中村明子70文史) |
反り橋の女飛花まとひ風光る |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
鬼浅蜊太平洋の砂を吐く |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
さみどりの帯締め緩め花月夜 |
美音〇 |
(向瀬美音82外独) |
かたまつて風の声聴く犬ふぐり |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
さく花をあとにのこして友は逝く |
東耀 |
(鄭東耀69文史) |
オフィス街花びら連れて自動ドア |
まつ子 |
(中岡昭子67文教) |
初雲雀大空を恋ひ地を愛し |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
ふるさとの父祖の墓守る櫻かな |
元信 |
(矢ケ崎元信62経経) |
青春の輝きに似て朝桜 |
まつ子 |
(中岡昭子67文教) |
亀鳴くや路上の妻の長話 |
榮〇 |
(鈴木榮64経経) |
風を呼び花大空へ大海へ |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
花咲けば世の隅までの人うらら |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
花の夜シャガールの夢飛んでゐる |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
根来久美子 選
(特選)
夕陽浴び紅増す花の盛りかな |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
(並選)
この街に吾も馴染みて花水木 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
桜守咲けば離れて煙管かな |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
花冷えの湯の街なれば三味の音 |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
東風吹けば西にかたむく草書かな |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
清明の鉢を溢るるポトスかな |
健二 |
(江澤健二60文英) |
吐く水に花びら一つ鯉の口 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
今日の一句(自薦)
花いかだ割つて過ぎ行く鯉の鰭 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
一枚の花髪に乗せ老女来る |
香文 |
(田中香文79文国) |
針箱の母の指貫春惜しむ |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
芽柳の水に触れむとして揺るる |
健二 |
(江澤健二60文英) |
賜りし初音比叡の麓より |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
花吹雪ゴルフした友散り逝きぬ |
元信 |
(矢ケ崎元信62経経) |
寄席はねて花人となる雨あがり |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
見上ぐるも見下ろすも花満ちてをり |
知子 |
(山田知子79文国) |
朧夜や乾きし夫の蔵書印 |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
芝生裂くクラブ振るごと土匂ふ |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
ワイングラス磨き抜かれて春灯 |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
富士よりの急流に乗る花筏 |
明子 |
(中村明子70文史) |
かたまつて風の声聴く犬ふぐり |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
花満ちて見上ぐる人の喉優し |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
さく花をあとにのこして友は逝く |
東耀 |
(鄭東耀69文史) |
花の昼舞扇入れ野辺送り |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
裏山に花のみぞ知る生命あり |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
青春の輝きに似て朝桜 |
まつ子 |
(中岡昭子67文教) |
巨泉逝き円歌も去りて春惜しむ |
金八 |
(行方謹四郎60経経) |
山笑ふわが家も何か笑ひたし |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
夕陽浴び紅増す花の盛りかな |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
菜の花も所を得たり花の郷 |
剛 |
(中村剛66文英) |
花あふれ溢れて枝垂る古木かな |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
次回例会
五月二十五日(木)十三時~十六時
上野「東京文化会館」4階会議室
兼題「若葉」 他当季雑詠 共 計五句
入会ご希望の方は「ソフィア俳句会」にご連絡ください。
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