ソフィア俳句会 平成二十九年二月例会報告とお知らせ
2017年03月17日
名誉教授・大輪靖宏先生のご指導のもと、3年目の句会を和気藹々と楽しんでおります。例会は春突風と雨の悪天候にも関わらず例月並みの参加に加え、シアトルから久方参加の会員も交え充実した会となりました。
2017年2月例会要旨ご報告いたします。
平成二十九年二月例会報告
日 時 |
: |
二月二十三日(木)十三時~十六時 |
句会場 |
: |
紀尾井坂ビル五階 第三会議室 |
参加者 |
: |
二十二名 |
兼 題 |
: |
「寒明」 五句出句 十句選 |
(注)作句者の○印は選者共選
大輪靖宏 選
(特選)
群青の海で初蝶見つけたり |
知子 |
(山田知子79文国) |
古傷を枝に残して梅真白 |
健二〇 |
(江澤健二60文英) |
少しづつ伸ぶる背筋や寒明くる |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
春二番転がるやうに帰国して |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
若布干す路地をくぐりて漁師町 |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
つちぐもりやうやう見えし壱岐の島 |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
栞してまた少し寝て春の風邪 |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
高層の灯くつきりと冴返る |
扇治 |
(児山智明86文新) |
のきつららとがつた先に寒のあけ |
東耀 |
(鄭東耀69文史) |
住み馴れて鎌倉余寒に驚かず |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
(並選)
青鷺の歩みそろりと寒の明 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
春めきて窓際に猫ほどけをり |
扇治〇 |
(児山智明86文新) |
寒明けて水音やさし田んぼ道 |
明子 |
(中村明子70文史) |
大阿蘇の野火の走り火どこまでも |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
寒明を雀四五羽の潦 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
ベランダの猫の耳透け寒明くる |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
かぴかぴの葉陰にころん蕗のたう |
香文 |
(田中香文79文国) |
白梅の金の臍からにほひけり |
まありい〇 |
(吉迫まありい73国際) |
艶光る方丈の床寒明くる |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
ひと足を少し大きく寒明ける |
扇治〇 |
(児山智明86文新) |
清流に春泥に降るひかりかな |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
青空に網かけをして木の芽時 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
流氷や白重なりて碧生る |
ちあき〇 |
(國司千晶74文仏) |
手に余るミモザ抱へて少女来る |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
猫の伸び前足の先春日差 |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
たんぽぽや気ままにふつと空の旅 |
まありい〇 |
(吉迫まありい73国際) |
路地入れば沈丁誘ふ生家かな |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
ひとひらの梅の香残し鳥立ちぬ |
扇治 |
(児山智明86文新) |
珊瑚色の足もて漕ぐや春の鴨 |
健二〇 |
(江澤健二60文英) |
馬酔木咲く去年の花殻そのままに |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
冴返る若き命の断たれしと |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
根来久美子 選
(特選)
流氷や白重なりて碧生る |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
(並選)
オムレツのふんはりとろり寒の明 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
春一番地球の軸を傾かす |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
強風のひねり出したる花辛夷 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
今日の一句(自薦)
頽齢の月日は速し春の雪 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
青鷺の歩みそろりと寒の明 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
群青の海で初蝶見つけたり |
知子 |
(山田知子79文国) |
古傷を枝に残して梅真白 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
少しづつ伸ぶる背筋や寒明くる |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
雨粒の光あまねく花ミモザ |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
春北風乳子しかと抱き赤信号 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
春光やハムサンド手に富士仰ぐ |
明子 |
(中村明子70文史) |
かぴかぴの葉陰にころん蕗のたう |
香文 |
(田中香文79文国) |
春二番転がるやうに帰国して |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
吃水線見え隠れして冴返る |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
寒明けて書き込み多きカレンダー |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
つちぐもりやうやう見えし壱岐の島 |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
栞してまた少し寝て春の風邪 |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
寒の明け梢の凧の星の夢 |
剛 |
(中村剛66文英) |
米を研ぐ水の音にも寒明くる |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
流氷や白重なりて碧生る |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
のきつららとがつた先に寒のあけ |
東耀 |
(鄭東耀69文史) |
路地入れば沈丁誘ふ生家かな |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
住み馴れて鎌倉余寒に驚かず |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
ひとひらの梅の香残し鳥立ちぬ |
扇治 |
(児山智明86文新) |
花鹿乃子茶請けの集ひ春日和 |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
次回例会
三月二十三日(木)十三時~十六時
紀尾井坂ビル五階第三会議室
兼題「燕」 他当季雑詠 共 計五句
入会ご希望の方は「ソフィア俳句会」にご連絡ください。
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