ソフィア俳句会 平成二十八年十月例会報告とお知らせ
2016年11月10日
名誉教授・大輪靖宏先生を指導者にお迎えして、昨年1月に新ソフィア俳句会が誕生して以来、和気藹々と俳句を楽しんでおります。
2016年10月例会のご報告をいたします。
大輪先生に句を詠んでいただける喜びをかみしめております。
ソフィアンの俳句関係者、会員から好評を得ており、着実に裾野をひろげるべく毎月活動中です。
日 時 |
: |
十月二十七日(木)十三時~十六時 |
句会場 |
: |
紀尾井坂ビル五階 第三会議室 |
参加者 |
: |
十九名 |
兼 題 |
: |
「帰燕」 五句出句 十句選 |
(注)作句者の○印は選者共選
大輪靖宏 選
(特選)
寂しきは病床に見る帰燕かな |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
曼珠沙華海近ければ緋(あか)ふかく |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
コスモスの風が運ぶや笑ふ声 |
知子 |
(山田知子79文国) |
鐘の音に柿じんわりと熟れゆけり |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
引力のよく効く日なり銀杏の実 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
牛乳の薄皮掬ひ冬に入る |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
塔目指し歩く斑鳩稲たわわ |
明子 |
(中村明子70文史) |
あつけらかんといつものやうに燕去ぬ |
ちあき○ |
(國司千晶74文仏) |
若やかに独居楽しむ残る菊 |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
輪を描き名残引きずる帰燕かな |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
(並選)
さよならを言へぬ日のあり帰燕かな |
知子 |
(山田知子79文国) |
しばらくは止まつて見る秋の雲 |
知子 |
(山田知子79文国) |
雲間より光ひとすぢ秋燕 |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
半世紀ぶりの肥後の地星流る |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
曼珠沙華実りの棚田縁取りぬ |
明子 |
(中村明子70文史) |
つい前は熱き子育て帰燕の巣 |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
帰燕どちわれを見つけよ又の春 |
剛 |
(中村剛66文英) |
枝移る鳥と目が合ふ秋澄めり |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
秋茜結ばれしまま水面打ち |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
燕去る旅は軽装心掛け |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
雲影の通り過ぎけり花野原 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
燕去ぬ手元の時計狂ひをり |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
晴れの朝五家族ほどの帰燕かな |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
縁先に紫苑揺れをり虚子の家 |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
鯖雲や築地の空にただ一尾 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
殉教の川原に小さき秋の花 |
明子 |
(中村明子70文史) |
油点草小さき花房朝の卓 |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
根来久美子 選
(特選)
ひつぢ田や終楽章で鳴る主題 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
(並選)
時季とても帰る燕に出逢ふなし |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
京寂し月の路地ゆく下駄の音 |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
介助犬の同乗車両秋深し |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
みなし栗土器の欠片の出でし畑 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
秋日和羅漢の耳に罅一つ |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
白球にばつた飛び乗る昼休み |
知子 |
(山田知子79文国) |
兎より亀さんが好ききぬかつぎ |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
燕去り豪農土間を閉ざしけり |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
今日の一句(自薦)
残り蚊の一刺深く祈りの場 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
曼珠沙華海近ければ緋ふかく |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
コスモスの風が運ぶや笑ふ声 |
知子 |
(山田知子79文国) |
時季とても帰る燕に出逢ふなし |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
鐘の音に柿じんわりと熟れゆけり |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
燕去り商店街の空高し |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
引力のよく効く日なり銀杏の実 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
遅咲きの庭のダリアが金メダル |
金八 |
(行方謹四郎60経経) |
帰燕どちわれを見つけよ又の春 |
剛 |
(中村剛66文英) |
牛乳の薄皮掬ひ冬に入る |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
秋茜結ばれしまま水面打ち |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
雁の列秋の実と実を通り抜け |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
塔目指し歩く斑鳩稲たわわ |
明子 |
(中村明子70文史) |
燕去り豪農土間を閉ざしけり |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
雲影の通り過ぎけり花野原 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
あつけらかんといつものやうに燕去ぬ |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
学童の島への渡船帰燕空 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
秋の空生ふては消ゆるしらす雲 |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
学食のワンコインで足る文化祭 |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
次回例会
平成二十八年十一月二十四日(木)十三時~十六時
紀尾井坂ビル五階 第三会議室
兼題「時雨」 他当季雑詠 共 計五句
入会ご希望の方は「ソフィア俳句会」にご連絡ください。
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