ソフィア俳句会 平成二十八年八月例会報告とお知らせ
2016年09月01日
名誉教授・大輪靖宏先生を指導者にお迎えして、昨年1月に新ソフィア俳句会が誕生して以来、和気藹々と俳句を楽しんでおります。2016年8月例会を開催しましたのでご報告いたします。
俳句関係者、会員から好評を得ており、着実に裾野をひろげるべく尽力中です。
日 時 |
: |
八月二十五日(木)十三時~十六時 |
句会場 |
: |
上野「東京文化会館」4階小会議室1 |
参加者 |
: |
二十二名 |
兼 題 |
: |
「踊」 五句出句 十句選 |
大輪靖宏 選
(特選)
一分の黙禱長し蟬しぐれ |
ちあき○ |
(國司千晶74文仏) |
手踊りの影ゆるゆると深き夜へ |
収子* |
(堀収子80文国) |
踊りぬく太古の血潮たぎらせて |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
よそ者を手ぶりで誘ふ踊の輪 |
知子 |
(山田知子79文国) |
新涼や象の背にのる菩薩像 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
茶屋町の狐日和や踊笠 |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
小気味よき女踊りの下駄捌き |
榮○ |
(鈴木榮64経経) |
輪に入りて夢のごとくに踊りけり |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
この秋思残る命の砂時計 |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
ふと風が手を休ませる初秋かな |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
(並選)
誰も来ぬ別荘に蛾の動かざる |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
利酒の蛇の目の猪口の青く澄み |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
今朝の秋指を零るる化粧水 |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
雨どひを登りし蔓や雲の峰 |
知子○ |
(山田知子79文国) |
踊る波郡上の空の白むまで |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
颱風の去りて雲間の茜色 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
白雨去りくわつと陽の射す空地かな |
剛 |
(中村剛66文英) |
宿題をしてゐて遠く踊唄 |
ちあき○ |
(國司千晶74文仏) |
塩茹では別物なりや落花生 |
香文 |
(田中香文79文国) |
明くるまで鳴き続けたり迷ひ蝉 |
知子 |
(山田知子79文国) |
百八の送り火に雨鳥居形 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
底紅や心に潜む夢の色 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
盆踊久しぶりの娘垢抜けて |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
櫓からをどりの振りの伝授かな |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
賓頭盧の黒き御顔や堂日陰 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
秋空は母の好みし濃さの蒼 |
収子* |
(堀収子80文国) |
灯籠にかんばせ揺らぐ踊りの輪 |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
下駄の緒の少しなれるや盆踊 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
踊る娘の指先までも艶やかに |
香文 |
(田中香文79文国) |
湧く雲や一期の蝉の声激し |
剛○ |
(中村剛66文英) |
根来久美子 選
(特選)
へうたんの曲線くくる赤い紐 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
(並選)
迎火や表札替へし母の筆 |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
闇より手ぐいと踊の輪を外れ |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
湾越しの富士を引き寄せ梅雨明けぬ |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
ついと背を押され輪に入るをどりかな |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
今日の一句(自薦)
渡り蟹十字結びに畏まる |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
利酒の蛇の目の猪口の青く澄み |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
踊る輪やうしろ姿に惚れ直し |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
宿題をしてゐて遠く踊唄 |
ちあき |
(國司千晶74文仏) |
踊りぬく太古の血潮たぎらせて |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
底紅や心に潜む夢の色 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
盆踊久しぶりの娘垢抜けて |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
故郷は昔のままの盆踊り |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
櫓からをどりの振りの伝授かな |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
よそ者を手ぶりで誘ふ踊の輪 |
知子 |
(山田知子79文国) |
賓頭盧の黒き御顔や堂日陰 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
たをやかに差す手引く手や盆踊り |
金八 |
(行方謹四郎60経経) |
寝城から日の出に群れて発つ雀 |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
白粉花やゆかぬと決めし同窓会 |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
湾越しの富士を引き寄せ梅雨明けぬ |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
茶屋町の狐日和や踊笠 |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
秋空は母の好みし濃さの蒼 |
収子* |
(堀収子80文国) |
物干しの死せる蜩流れ星 |
小園 |
(粕谷滋夫60外西) |
輪に入りて夢のごとくに踊りけり |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
踊る娘の指先までも艶やかに |
香文 |
(田中香文79文国) |
湧く雲や一期の蝉の声激し |
剛 |
(中村剛66文英) |
ふと風が手を休ませる初秋かな |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
次回例会
平成二十八年九月二十二日(木)十三時~十六時
紀尾井坂ビル五階第三会議室
兼題「虫」 他当季雑詠 共 計五句
どなたでもご参加できます。
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