ソフィア俳句会 平成二十八年五月例会報告とお知らせ
2016年08月10日
名誉教授・大輪靖宏先生を指導者にお迎えして、昨年1月に新ソフィア俳句会が誕生して以来、和気藹々と俳句を楽しんでおります。2016年5月例会を開催しましたのでご報告いたします。
俳句関係者、会員から好評を得ており、着実に裾野をひろげるべく尽力中です。
日 時 |
: |
五月二十六日(木)十三時~十六時 |
句会場 |
: |
紀尾井坂ビル五階 第三会議室 |
参加者 |
: |
十八名 |
兼 題 |
: |
「麦」 五句出句 十句選 |
大輪靖宏 選
(特特選)
ざつくりに帯はきりりと夏衣 |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
(特選)
小満や生まれし町を出る決意 |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
麦の穂の先へ先へと風渡る |
ザザ虫○ |
(小池拓夫64法法) |
麦の穂の向かうに尖塔見ゆる村 |
明子 |
(中村明子70文史) |
五月晴 |
剛 |
(中村剛66文英) |
でで虫の向かふ先には富士の峰 |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
風うまし旨しと踊る鯉のぼり |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
ほしいまま使ふ扇子やローカル線 |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
五月闇クレーン三機空を刺す |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
あめんぼの水のかろさのくぼみかな |
都代子○ |
(坂井都代子66文英) |
(並選)
日没の前の静けさ麦の秋 |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
新宿の真空地帯御苑の薔薇 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
新樹光御堂柱の曼陀羅画 |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
噛むほどに麦の日向のかをりかな |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
白米に二つ三つ乗せ茄子漬 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
麦秋や二百年経つ家に住む |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
凛として穂先を立てる麦の秋 |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
樹下で読む書に検閲の蟻が来る |
健二 |
(江澤健二60文英) |
お |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
佇めば不審者となる木下闇 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
行く蝶やどこか孤独で楽し気で |
剛 |
(中村剛66文英) |
風神の駆け抜けしごと青嵐 |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
ガラス器の食欲そそる夏料理 |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
塀に薔薇からませ人の棲まぬ家 |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
窓といふ窓開けひとり新茶淹る |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
すれ違ふ二の腕の白夏兆す |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
さはさはと風つなぎ合ふ麦の畝 |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
根来久美子 選
(特選)
樹下で読む書に検閲の蟻が来る |
健二 |
(江澤健二60文英) |
(並選)
滝へ行かう二度と気弱にならぬやう |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
佇めば不審者となる木下闇 |
健二 |
(江澤健二60文英) |
たましひを奪ふ言の葉桜桃忌 |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
麦秋や金と銀との風の波 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
老後にもまだ仕事あり麦実る |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
少年の二駅の恋麦の秋 |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
麦の穂の遠目にもよし生けてまた |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
今日の一句(自薦)
小満や生まれし町を出る決意 |
怜子 |
(和高怜子67文新) |
朝散歩涼気を浴びて妻笑顔 |
楽酔 |
(石田順之助60経商) |
白米に二つ三つ乗せ茄子漬 |
幸子 |
(稲田幸子67文教) |
麦の穂の先へ先へと風渡る |
ザザ虫 |
(小池拓夫64法法) |
麦の穂の向かうに尖塔見ゆる村 |
明子 |
(中村明子70文史) |
五月晴 |
剛 |
(中村剛66文英) |
樹下で読む書に検閲の蟻が来る |
健二 |
(江澤健二60文英) |
麦秋の中の銀輪風匂ふ |
榮 |
(鈴木榮64経経) |
お |
秀 |
(内海秀夫60経経) |
麦秋や金と銀との風の波 |
まありい |
(吉迫まありい73国際) |
でで虫の向かふ先には富士の峰 |
美音 |
(向瀬美音82外独) |
門柱にシーサー二つ夏の口 |
克 |
(五十嵐克至60法法) |
風うまし旨しと踊る鯉のぼり |
久美子 |
(根来久美子80文国) |
少年の二駅の恋麦の秋 |
靖宏 |
(大輪靖宏名誉教授) |
麦の穂の遠目にもよし生けてまた |
占爐 |
(鈴木顯一62文哲) |
オムレツのふはりと黄色風薫る |
陽花 |
(野地陽子69外英) |
疎開の児麦踏上手とほめられり |
金八 |
(行方謹四郎60経経) |
あめんぼの水のかろさのくぼみかな |
都代子 |
(坂井都代子66文英) |
次回例会
平成二十八年六月二十三日(木)十三時~十六時
上野「東京文化会館」4階 小会議室1
兼題「梅雨」 他当季雑詠 共 計五句 以上
どなたでもご参加できます。
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