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ソフィア俳句会 平成二十七年十二月例会報告

2016年02月04日

上智大学名誉教授・大輪靖宏先生と若手俳人峯尾文世(87文国)さんを指導者に迎え、2015年1月に新しいソフィア俳句会が誕生して以来、和気藹々の中で俳句を楽しんでおります。12月例会を開催しましたのでご報告いたします。
お陰さまにて、俳句関係者、会員から好評を得ており、ますます裾野をひろげるべく尽力中です。

日時:

十二月十七日(木) 十三時~十六時

句会場:

紀尾井坂ビル五階 第三会議室

参加者:

十七名

兼題:

「焚火」 五句出句 十句選

大輪靖宏選
(特選)

浜焚火夕日に染まるカツプ酒

陽花

〇(野地陽子69外英)

正面の笑顔揺れたる落葉焚

知子

〇(山田知子79文国)

人類の知恵の一つの焚火かな

ザザ虫

〇(小池拓夫64法法)

野焚火や原始時代の人となる

知子

  (山田知子79文国)

落葉焚く煙と共に昭和行く

  (中村剛66文英)

障子貼り四角四角の秋の空

小園

  (粕谷滋夫60外西)

ささくれし寒き心に京言葉

美音

  (向瀬美音82外独)

幸せに座位置定まりて囲炉裏端

楽酔

  (石田順之助60経商)

山頂に星は幾多の臘八会

文世

  (峯尾文世87国文)

日のなかのにほひのなかの焚火かな

文世

  (峯尾文世87国文)

(並選)

たましひの隙間を温む焚火かな

美音

〇(向瀬美音82外独)

朝市の客も売り子も焚火の輪

ザザ虫

〇(小池拓夫64法法)

胸中に火種のひとつ毛糸編む

陽花

〇(野地陽子69外英)

子の部屋に子の匂ひ満つ冬休み

知子

〇(山田知子79文国)

兵たりし父の焚火の燃えさかる

陽花

  (野地陽子69外英)

病む友に笑ひ話と冬林檎

知子

  (山田知子79文国)

かじかむ手一人でしたいボタン掛け

幸子

  (稲田幸子67文教)

十字架の冬青空を寄せつけず

文世

  (峯尾文世87国文)

嫁が君天井裏を爆走す

金八

  (行方謹四郎60経経)

そっと入りそっと抜け出す焚火の輪

占爐

  (鈴木顯一62文哲)

焚火の輪人の目の中原始燃え

怜子

  (和高怜子67文新)

枯菊を焚きし残り香庭終ひ

  (鈴木榮64経経)

一人来てまた一人来て焚火かな

ザザ虫

  (小池拓夫64法法)

冬なれど満天星紅葉燃え渡る

香文

  (田中香文79文国)

冬銀河自動ピアノの鳴るホテル

陽花

  (野地陽子69外英)

亡き父がしのばれる夜の虎落笛

楽酔

  (石田順之助60経商)

ふるさとの山けぶらせる大焚火

元信

  (矢ケ崎元信62経経)

店頭の古本に散る落葉かな

  (中村剛66文英)

峯尾文世選
(特選)

たましひの隙間を温む焚火かな

美音

  (向瀬美音82外独)

(並選)

入荷待つ丹波黒豆十二月

香文

  (田中香文79文国)

ならひ吹き工事現場のシート鳴く

怜子

  (和高怜子67文新)

焚火せば燃やすものありき壽を生き

占爐

  (鈴木顯一62文哲)

(大輪靖宏選 作句者に〇を附したものは峯尾文世選と共選となっています)

今日の一句(自薦)

ささくれし寒き心に京言葉

美音

  (向瀬美音82外独)

亡き父が偲ばれる夜の虎落笛

楽酔

  (石田順之助60経商)

焚火の輪人の目の中原始燃え

怜子

  (和高怜子67文新)

皆黙し焚火の消える時を待つ

占爐

  (鈴木顯一62文哲)

浜焚火釣果自慢の声乗せて

幸子

  (稲田幸子67文教)

風雨去り銀杏並木の朝日かな

金八

  (行方謹四郎60経経)

障子貼り四角四角の秋の色

小園

  (粕谷滋夫60外西)

野焚火や原始時代の人となる

知子

  (山田知子79文国)

人類の知恵の一つの焚火かな

ザザ虫

  (小池拓夫64法法)

胸中に火種のひとつ毛糸編む

陽花

  (野地陽子69外英)

湯豆腐のぷるんとはづみ滲みる味

  (鈴木榮64経経)

落葉焚く煙と共に昭和行く

  (中村剛66文英)

ふるさとの山けぶらせる大焚火

元信

  (矢ケ崎元信62経経)

冬なれど満天星紅葉燃え渡る

香文

  (田中香文79文国)

釣船の帰り待つ浜焚火に輪

  (内海秀夫60経経)

十字架の冬青空を寄せつけず

文世

  (峯尾文世87国文)

凩や子を囲みたる夕餉の灯

靖宏

  (大輪靖宏名誉教授)

どなたでもご参加をお待ちしています。

ソフィア俳句会
山田知子 (1979文国)

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