アンドラーデ先生の回想録と離日
2013年12月02日
先に来日をお知らせしたアンドラーデ神父が11月28日(木)帰国の途に就きました。ほぼ2か月の日本滞在でしたが、生きる力の全てを振り絞った様な里帰りでした。多くのエピソードも生まれました。
その模様を、以前と同じように宮沢賢治の歌になぞらえてみました。また、アンドラーデ神父のメモアールから回想録として本を出版しました。
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頒布要領
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アンドラーデ先生
- 日本人の偏狭さにも負けず
言語の障壁にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
コロンビア生まれの丈夫な体と楽天性を持ち
学生の成長以外に欲はなく
時には怒り
それでも大概はにこやかに笑っている
教授館の食事は豊かでなくとも
度々学生と飲み歩き
あらゆることに顔を出し口を出し
あらゆる学生を理解しようと努め
そして決して忘れない
四谷は紀尾井町の小さな部屋にいて
東に学生運動あれば
行って説得し
西に不祥事を起こした学生がいれば
行って許しを乞い
南に落第しそうな学生がいれば
行って点数を水増しし
北に結婚したいという学生がいれば
行って式を挙げ
世界中のソフィア会を訪問し
ソフィアの便りを届け歩き
時にはゲシュタポと呼ばれ
時には四谷のお爺さんと呼ばれ
恐れられ頼られもし愛らしい
アンドラーデ先生は
そういう人でありました
アンドラーデ先生 その2
- 世間の規則にも負けず
多くの人の忠告にも負けず
老いにも病にも負けぬ
生来の頑固さを有し
日本に行くこと以外に欲はなく
時には糖尿の数値が上がり
それでも日本に行くことを夢に見て
漸く四谷の教授館に辿り着き
夢見ていた昔の教え子と会い
次から次と昔のことを思い出し
出来るだけ多くの人と会いたいと願い
その多くを成し遂げました
昔のままの教授館の小さな部屋にいて
東に病気になった教え子がいれば
行って励まし
西に亡くなった人がいれば
行って冥福を祈り
南に老いた仲間がいれば
行って昔話をし
北に子や孫に洗礼を願う人いれば
行って洗礼を授け
東京中そして名古屋までも訪問し
多くの仲間と再会し
もうゲシュタポと呼ばれることはなく
良くコロンビアから来ましたねと言われ
多くの人と抱き合い話し合い
時には涙を流しました
今回のアンドラーデ先生の里帰りは
このようでありました
アンドラーデ神父を囲む会代表 前川征弘(1967 理機)