第10回 史学科同窓会秋の見学会ご報告
2015年11月12日
さる11月7日、横浜市金沢区にある神奈川県立金沢文庫で開催中の特別展「仏教説話の世界」を見学しました。
金沢文庫駅に集合してまず北条実時が開基である称名寺に移動。門前のふみくら茶屋で地元の名産であるシャコやアナゴの料理を楽しみ、その後浄土式庭園を散策。隣接する金沢文庫では称名寺伝来の説草が書かれた枡形本などを興味深く見学しました。「説草」とは仏の教えや経典の内容をわかりやすく説くための台本で、世俗的な内容も例えとして引き合いに出されています。その文章は中世文学に大きな影響を与えたと考えられます。「枡形本」とは「説草」の書かれた15センチ四方ほどの冊子で、僧侶は着物の袂や懐に入れて持ち歩きました。鎌倉時代京都や奈良で作られた説草が称名寺に収集されて、東国での法要に役立てられたというわけです。
見学後は横浜でコーヒーとケーキを頂きながら談笑。歴史のみならず食欲の秋も堪能する集まりとなりました。来年も、皆様のご参加をお待ちしております。
井野睦子(1981文史)

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