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ヨゼフ・ピタウ大司教葬儀ミサ・告別式―2015年1月14日(水)13時30分 聖イグナチオ教会主聖堂

2015年01月26日

50名以上の司祭による共同司式

 祭壇前にご遺骨とご遺影が置かれ、ろうそくの火が温かく照らしていました。周りは花で囲まれ、花台に天皇・皇后両陛下からのご供花、丸い形の菊の一鉢が置かれました。

 イエズス会日本管区長梶山義夫神父の主司式のもと、チェノットゥ駐日バチカン大使、池長潤大司教(大阪教区・イエズス会)、オロリッシュ大司教(ルクセンブルグ・イエズス会)、平賀徹夫司教(仙台教区)、幸田和生司教(東京教区)が参列され、50名以上の司祭による共同司式でした。

 ミサは梶山神父の献香から。
 先生のご遺骨とお写真が立ち上るお香に包まれます。

 聖書朗読は、「ピタウ先生が語る会(現ピタウ先生を語る会)」代表の枝川葉子さん。
 使徒パウロのコリントの教会への手紙(一コリント12・31b-13・8a)

 髙祖敏明上智学院理事長が福音朗読と説教。
 マルコによる福音(マルコ10・35-45)

 髙祖理事長の説教は「ピタウ先生が1945年にイエズス会に入会されたとき私は生まれていませんでした、先生はいつも前にいてどこまでも光輝く人でした」との言葉で始まり、ピタウ先生が宣教、愛、決断、奉仕、感謝の人であったことをたくさんのエピソードから紹介。参列者はそのひとつひとつの言葉に聴き入りました。

 共同祈願は、早下隆士上智大学学長、若林吉彦名誉教授、そして長年ピタウ先生の近くで支えた大隅恵子さん。
 各意向で先生のご遺徳をしのび、私たちもピタウ先生の遺志を受け継ぐことができるよう、祈りました。

 聖体拝領、祝福には、参列者が次々と並びました。

告別式では和泉ソフィア会前会長が弔辞を

 続く告別式では、梶山神父が献香と灌水。

 弔辞の前に、チェノットゥ駐日バチカン大使から、教皇フランシスコよりニコラス・イエズス会総長に送られた弔辞(英文)が読み上げられました。

 続く弔辞は和泉法夫ソフィア会前会長。
 学生紛争の時代にピタウ先生が機動隊を構内に入れる決断をして学生を守ったこと(和泉さん自身が当時学生で、身近に先生に接して体験している)、ソフィア会会長就任直後のバチカンへの旅で先生から上智のルーツをたどりながら上智をもっとよく知るよう励まされたことなどをご遺影に語りかけ、「先生の精神は上智大学で継承されるのでご安心ください、先生お得意のバンザイとフレーフレーソフィアで送ります」と述べました。

 遺族代表挨拶はピタウ先生の弟、、アンジェロ神父。昨年、先生のご危篤ご臨終を共に過ごし荼毘にふされるまで滞日され、分骨されたお骨を持って一度、故郷のサルディニアへお帰りになり、ご葬儀に合わせて、姪のアレーシアさんと来日されました。
 アンジェロ神父はロヨラハウスでのお別れの会と同じく、ピタウ先生ご本人、上智大学やロヨラハウスの皆さんに感謝を伝え、ご両親がイエズス会入会時に先生にかけられた言葉「神とともにいってらっしゃい」で締めくくられました。

 ラファエル・ファリーナ枢機卿始め、たくさんの弔電が披露されたあと、喪主の梶山神父が「バチカンで要職につかれ、大司教であるピタウ先生は、一イエズス会士として管区長の私にすべてを委ねてくださいました。私の最後の派遣はロヨラハウスでしたが、先生はそれを受け入れ、跪いて、私の祝福を求めました。先生ご本人がここにいたらおっしゃるであろう言葉を申し上げます。皆さま、ありがとうございました」と挨拶されました。

 グリークラブの先導で、上智大学校歌の1番、3番が歌われ、先生が愛した上智大学の校歌で先生を天国へ送りました。

その後、ひとりずつ献花をし、先生のご遺影は花で埋め尽くされました。
聖体拝領、献花ともに長い行列の間、聖歌隊とグリークラブによる歌声が静かに聖堂に響きました。

1,300人の参列者とともに

 その後、ヨセフホールとテレジアホールに会場をうつしてしのぶ会が開かれました。
 アンジェロ神父は先生の教え子たちに囲まれ、先生がロヨラハウスに派遣された当時の館長、理辺良保行神父もにこやかに晩年のご様子を話されました。
 ピタウ先生の映像が流れ、写真、ご著書の並ぶ中、いろんな年代のソフィアンが集まり、先生の思い出を語りながらしのぶ姿が見られました。

 聖イグナチオ教会のアンジェラスの鐘の鳴る12時から記帳の列が始まり、主聖堂入場は12時40分ごろ開始、ミサ前まで列は途切れませんでした。
 主聖堂後方には予備の椅子が3重に並べられましたが、それでも入りきれず、マリア聖堂で中継をし、そこでも満席の参列者がともに祈りました。すべての献花が終わったのは4時近くでした。

 参列者は1,300人にのぼったとのこと。
 すべてが静かに整然と厳かに進行し、イエズス会日本管区、学校法人上智学院、ソフィア会の心がピタウ先生の下でひとつになった時間でした。

鈴木真理子(82文仏)