アイルランドより、
ドナル・ドイル神父様を悼む
2025年10月28日
アイルランドソフィア会の中心におられ、アイルランドに根を下ろすことになった私たちのことをいつも気にかけてくださったドナル・ドイル神父様が亡くなられたという知らせを、5月6日 アガスティン・サリ理事長からいただきました。
遠くアイルランドより、長年の御恩に心から感謝、お悼み申し上げます。
93歳、イエズス会生活73年、穏やかに逝かれたとのことでした。
お名残惜しく、誠に悲しいお知らせですが、これからは天にあって見守ってくださると信じております。
長年にわたってアイルランドでも日本でも機会のあるたびに親しくお目にかかりました。ご一緒に過ごし、お話しした時間や、神父様からいただいた言葉、ウィックローの山や湖を眺め、ダブリンの街を歩いた時間、日本からアイルランドを訪問されたソフィアンの先輩や地元の友人たちとの楽しいパーティーなど... 全てが大切な想い出です。
5月13日の聖イグナチオ教会における葬儀ミサには、日本在住のアイルランドソフィア会のメンバーが駆けつけました。またアイルランドからもオンラインで参列いたしました。鳥居正男ソフィア会会長が弔辞の中でアイルランドソフィア会よりお送りした神父様との想い出に触れていただきましたことに感謝申し上げます。
葬儀ミサの最後に、マイケル・ヒギンズアイルランド大統領からの弔辞が読み上げられました。
以下にその全文を掲載させていただきます。
田中幸子(外仏1982)
ウィリアム・マッケンタイア(国際教養2012-2013)
アイルランドソフィア会一同
2015年11月30日 渥美千尋 在アイルランド日本大使送別・ドイル神父様 アイルランド大統領殊勲賞お祝い夕食会において


Fr. Donal Doyle, S.J. (1931-2025)

2015年 マイケル・ヒギンズ大統領と大統領功労賞授与式において
マイケル・ヒギンズ アイルランド大統領の弔辞
ドイル神父様の親愛なる同胞の皆様
ドナル・ドイル神父様の訃報を知り、深い悲しみに暮れております。上智大学の皆様、そしてイエズス会の皆様に、心よりお悔やみ申し上げます。ドイル神父様は、日本のみならず、広く海外においても、非常に優れた人物であり、揺るぎない影響力を持っていました。1958年に来日して以来、ドイル神父様は、自らの母国アイルランドにおいて、最も著名な存在でした。
1985年にアイルランド研究プログラムを設立し、後にアイルランド研究ツアーへと発展させたこのプログラムは、学生たちにアイルランドとその人々についての特別な個人的な体験を提供するものでした。ドイル神父様はアイルランドの歴史、文学、そして文化への扉を開きました。彼の先見の明により、アイルランド研究ツアーは多くの若い日本の学生に、アイルランドを深く個人的な形で体験する機会を与え、ビジネス、公共サービス、そして芸術の分野で、それぞれの地域社会を豊かにする新しい世代の文化大使を育成しました。
2015年、私は在外アイルランド人大統領功労賞を彼に授与する栄誉に浴しました。これは、ドイル神父様が両国の深く永続的な友好関係に計り知れない貢献を果たし、遠く離れた地にアイルランドの伝統の種を蒔き、思いやりと温かさをもってそれを育んだ人物にふさわしい賛辞でした。ドイル神父様は、インクルーシブな社会の実現と、温かく魅力的なコミュニティの構築に生涯を捧げました。彼の死は、彼を知る機会に恵まれ、共に働き、彼の静かな知恵、揺るぎない思いやり、そして教育、正義、そして精神的な省察の価値への生涯にわたる献身から恩恵を受けたすべての人々に深く刻まれることでしょう。
ドイル神父様を知り、愛したすべての人々、彼の同僚、彼の教え子、そして長年にわたり築いた多くの友人たちに、心からの哀悼の意を表します。私たちは、他者への奉仕とより良い世界のために、力強く生き抜かれた彼の人生を偲びます。彼の人生で非常にはっきりと輝いた彼の精神が、彼の道をたどるすべての人にインスピレーションを与え続けますように。
Ar dheis Dé go raibh a anam dı́lis.(彼の忠実な魂が神の右に安らぎますように)
Uachtarán na hÉireann
アイルランド大統領
マイケル・D・ヒギンズ
アイルランド・ソフィア会の最新情報
2025年10月28日 |
|
2025年03月04日 |
|
2025年10月28日 |
|
2024年08月27日 |
|
2023年11月09日 |
