マスコミ・ソフィア会開催、
円熟した江戸の話芸に酔う秋季
「カルチャー・ソフィア寄席」
2025年11月26日
好評のトークショーは「江戸の時刻」
マスコミ・ソフィア会と落語ソフィア会共催の江戸文化シリーズ物の秋季「第2回カルチャー・ソフィア寄席」が、10月11日(土)11時よりソファンズクラブ会議室で開催された。マスコミ・ソフィア会では、上智大学出身噺家と協力して江戸文化の話芸の粋・古典落語を披露してもらい、豊かな大人のカルチャー時間を持つ機会を提供してきた。驚くことに落語は、今や世界の「RAKUGO」になりつつある。
秋季「カルチャー・ソフィア寄席」は、枝川葉子常任幹事が総合司会で、開会は大越武マスコミ・ソフィア会長の「奈良のシカが外国人によって蹴られた」の恒例の前座オチで始まった。
最初の演目は真打ちの入船亭扇治師匠(1986文新)が、江戸時代の夜鳴きそsば屋の掛け声をまねながら、ある男がそばの代金を一文ごまかすのを見て感心し、翌日自分も真似しようとして失敗する、古典落語の滑稽な話『時そば』で幕をあけた。
次にひかえた二つ目の春風亭枝次さん(2014文新)は、夢の話をめぐって長屋の住人喜八とお咲の夫婦喧嘩にオチがつく落語「天狗裁き」で会場の笑いをドッと盛り上げた。
中入り後、寄席の視点から江戸文化を理解しょうと企画された『時そば』にあやかったトークショー「江戸の時刻」は、スライドを写しながら扇治師匠と枝次さんとの掛け合いで行なわれた。当時世界的な大都市に成長した江戸の市民が、商業活動をする上で必要から、幕府(天文方)は1日を十二支にあて、時を知らせるために江戸市中9つの寺が鐘を鳴らした。落語によく出る「明け六つ」、「暮れ六つ」の解説に加え、徳川家康がスペインの王様から贈られた日本最初のゼンマイ時計、さらには幕末の水戸藩主・徳川斉昭の愛玩した印籠時計などなど、落語を理解するのに役立つ豆知識を面白おかしく紹介した。
トリは、目利きの茶道具屋の主人が茶店で茶碗を眺めて「はてな」と口にし、それを見た別の男がその茶碗にはきっと値打ちがあるに違いないと買い取って茶道具屋に売ろうとする古典落語『茶金』で、扇治師匠が円熟の究極の話芸を披露した。
その後の懇親会は、タイからの留学生もまじえ演者を囲んで行われた。ビールやワインなどを片手に和やかな歓談がいつまでも続いた。会では、ソフィア寄席特製の「トートバック」(1000円)とクリアファイル(300円)を会場で販売した。好評な「カルチャー・ソフィア寄席」は、来春も開催を予定している。
向山肇夫(1963法法)

会場

春風亭枝次さんと入船亭扇冶師匠

ニューヨークの劇場「RAKUGO」ポスター
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