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第34回コムソフィア賞受賞者はジャーナリストの大塚敦子さんに決定
「日本初の刑務所での盲導犬育成事業に貢献」

2025年09月22日

 コムソフィア賞選考委員会は、ソフィア会とマスコミ・ソフィア会が共催(上智大学後援)する第34回コムソフィア賞を、ジャーナリストの大塚敦子さんに選定しました。

 大塚敦子さんは1983年に上智大学文学部英文学科を卒業後、商社勤務を経て、1986年にジャーナリストに転身。パレスチナ、天安門事件、湾岸戦争などの取材・報道を通して、「死」と向き合う人間の生きざまを見つめ、以後、自然や動物とのつながりを通じて、「人間の再生」を深く意識し執筆活動を始められました。
 1998年にエイズとともに生きた女性の記録『命の贈りもの~犬、猫、小鳥、そして夫へ』の著書で「準太陽賞」を受賞。多発性骨髄腫の女性の最後の1年間を彼女の飼い猫の目から記録した写真絵本『さよならエルマおばあさん』(小学館、2000年)は、2001年「講談社出版文化賞・絵本賞」と「小学館児童出版文化賞」を同時に受賞しました。
 その後、『<刑務所>で盲導犬を育てる』『犬、そして猫が生きる力をくれた』など、多くの作品を出版。近著『動物がくれる力~教育、福祉、そして人生』(岩波新書、2023年)は30年にわたる「人と動物の絆」の取材活動の集大成の著書です。

 最近では、閉鎖社会の刑務所や少年院の施設に目を向け、刑務所内での「盲導犬」や「介助犬」の育成事業を主導。受刑者による刑務所での「盲導犬」育成プログラム事業については、米国の女性刑務所に行って育成事業を取材・報告してきたことがきっかけで、わが国初の導入となる島根県での刑務所に参画・誕生させ、現在国内4カ所に実現、そのいずれにも実践アドバイスをしておられる。このほか、刑務所内での「文章教室」「読書会」を開き、受刑者が「命の尊さ」を学び社会復帰の促進につなげる「刑務所の中からの社会貢献」活動に寄与されています。大塚さんのこうした社会貢献の成果に対して、国の所轄官庁である法務省からも高く評価されております。

 授賞式と受賞記念講演会は、2025年11月28日(金)に上智大学2号館17階1702会議室で行います。懇親会も開催の予定です。詳細は決まり次第ご案内いたします。

コムソフィア賞選考委員会