HOME > イベント > 4年ぶりに地域ソフィア会全国大会を開催  約200名が参加し、大きな盛り上がりを見せた  「2022信州大会」イベント

4年ぶりに地域ソフィア会全国大会を開催
約200名が参加し、大きな盛り上がりを見せた
「2022信州大会」

2022年09月28日

参加者の記念写真

参加者の記念写真


 ソフィア会の「地域ソフィア会全国大会2022信州大会」が9月24日(土)、25日(日)の両日、アルプスソフィア会がホストソフィア会、そしてコホストを千曲川ソフィア会と山梨ソフィア会が務め、長野県松本市のホテルブエナビスタをメイン会場として開催されました。全国そして海外からソフィアンや大学関係者など約200名が参加しました。
 全国大会は今回で11回目。コロナ禍もあって4年ぶりの開催となりましたが、当日はこれまでのように、情報交換会、記念講演会、そして懇親パーティなどが行われ、久しぶりに再会した会員同士で旧交を温める姿が。そして今回は女性参加者も多く華やかな雰囲気で、これまでにない盛り上がりを見せました。地元紙「市民タイムズ」も取材に駆け付け、その様子を翌日の紙面で紹介していました。

●リアルで会うのは久々

 24日の午後1時半、松本市で最高位にランクされるホテルブエナビスタのメイン会場「グランデ」に全国から次々と会員が訪れる中、第1部「情報交換会」で信州大会はスタート。今回の信州大会をソフィア会として管轄する組織委員会の委員が次々と登壇し、ソフィア会組織委員会としての活動を説明。
 続いて2時15分からオープニングを告げる「大会式典」が始まりました。アルプスソフィア会の清野真紀さん(1987外西)が司会し、最初に信州大会の実行委員長、山崎良弘さん(1978外西)が登壇。コロナ禍で大会が延期されたことを振り返り「私は、実行委員長を3年やりました。それだけ時間をかけた分、素晴らしい大会にしたい」と今回の大会にかける思いの一端を語りました。
 次に登壇したのは、ソフィア会の鳥居正男会長。「会長になって丸2年経ちましたが、この間対面でのイベントは少なく、多くの人にリアルでお会いするのは今回が初めて。この大会でソフィアンの絆が深まることを期待したい」と、この大会にかける意気込みを語りました。
 続いて、来賓から祝辞をいただきました。佐久間勤上智学院理事長は「悪い実を結ぶ良い木はなく、また、良い実を結ぶ悪い木はない」という聖書の言葉を引用し、上智の評価は卒業生のみなさんの活躍の賜物です」と述べるとともに、大学の正門のリニューアル、メンストの工事など、大学の取り組みを説明しました。
 曄道佳明上智大学長は「この2年間コロナ禍によって社会情勢が大きく変化しましたが、上智大学はこの秋学期から授業や課外活動をほぼ平常に戻します。そして大学の4年間で基盤教育を十分学んでいただく環境を提供します」と通常の姿に戻りつつある大学の現状を説明。ウクライナ留学生の受け入れ、社会人教育の場の提供など、大学の最新の動きも紹介しました。

●2つの記念講演会

 3時からは第3部の「記念講演」。最初に登場したのは、ロイタービデオニュースのシニア・プロデューサーでドキュメンタリー映画監督など多くの肩書を持ち、世界で活躍している我謝京子さん(1987外西)。講演のテーマは「上智での学びから生まれた映画『ハポンさん』-人生の点と点が繋がる瞬間」。ご自身で制作した映画「ハポンさん」の上映とともに、「点と点の繋がり」により今日があることに気づくことの大切さを語りました。
 スペイン南部にハポン(日本)という苗字を持つ人々が住む町、コリア・デル・リオがあります。わずか3,000人ほどの街に、ハポンという名前を持つ人が600人以上住んでいるといいます。映画では、その街に我謝さんが行って多くのハポンさんにインタビューし、そのいわれを解き明かしていきます。
 ハポンさんたちは、1613年(慶長18年)に仙台藩主伊達政宗が支倉常長などをスペイン国王・フェリペ3世、およびローマ教皇・パウロ5世のもとに派遣した使節団の末裔だと信じています。ハポンさんという名前で点と点が繋がり、今日がある。そしてそのハポンさんたちは「日本、そして侍の子孫だということに誇りを持っているといいます。ステージではそこで突然、支倉常長14代目の支倉正隆さんが登場。まさに、点と点の繋がり、人と人との繋がる瞬間がそこにありました。
 続く記念講演は菅谷昭さん(松本大学長、前松本市長)の「スラブ族の人々と関わって―ベラルーシでの医療支援活動、そしてロシアのウクライナ軍事侵攻」。ご自身がチェルノブイリ原発事故の後に現地を訪れ、医療活動を行った経験を踏まえ、現在進んでいるロシアによるウクライナへの侵攻の背景を探るという内容です。
 「ロシアもウクライナもスラブ族であり、もともとは兄弟のようなもの。それがかつては米ソ、そして現在は米中という大国同士の争いの中でロシアの地位が低下している。それをプーチンは許せなかった」という背景の中で、日本も敗戦や福島原発を経験した第3極の国家として果たす役割があるのではないか、との問いかけがありました。

●つながった、ソフィアンの輪

 信州大会は、このような充実した式典や講演会を経て、会場を2階バンケット「メディア―ノ」に移し、懇親パーティへ。それまでは、話を聞くだっただけの参加者が、参加者同士で自由に交流する場面へと展開しました。
 懇親会は、地本の才能教育(スズキ・メソード)の子どもたちによるバイオリン演奏の後、戸川宏一前ソフィア会会長の乾杯でスタート。理事長、学長も参加する中、いたるところで懇親の輪が広がりました。初対面同士でも、すぐに親しく歓談できるのがソフィア会のよいところ。まさに、ソフィア会のスローガンである「つなげよう、拡げよう、深めよう、ソフィアンの輪」が実践された時間でした。会場では、おいしい料理と山梨のワイン、信州の地酒などのアルコールなどが自由に楽しめ、途中でそば打ち名人による信州そばもふるまわれました。
 今回は、特に女性ソフィアンの姿が目立ったように思います。かつて男子校だった上智に女子学生が入学し、その方たちがソフィア会でも主要な役割を担うようになったためだと思われます。現在の学生は女子学生が過半数を占めますが、ソフィア会もいずれ女性がさらに活躍する時代がやってくることをうかがわせる風景でした。その後は、また会場を移して二次会へ。正山陽子さん(2000文史)のトリオジャズライブショーを楽しみながら、懇親の輪は夜遅くまで続きました。
 今回はちょうど台風15号が愛知から静岡などを直撃するタイミングで、前日に大会にこられた方は、電車が止まるなど影響を受けたようですが、24日は天気も回復。翌25日は秋晴れの素晴らしい天候の中で、上高地散策やワイナリー巡りなどのエクスカーションを楽しまれた方も多かったようです。
 来年の全国大会(鹿児島大会、2023年9月9日~10日)が今から楽しみ、という声があちこちから聞かれたように、実際に会う大切さを実感した大会だったといえるでしょう。

宍戸周夫(ソフィア会広報委員長、1971法法)


開会挨拶する実行委員長、山崎良弘アルプスソフィア会会長

開会挨拶する実行委員長、
山崎良弘アルプスソフィア会会長

会場には200名の参加者

会場には200名の参加者


鳥居ソフィア会会長

鳥居ソフィア会会長

佐久間上智学院理事長

佐久間上智学院理事長


曄道上智大学長

曄道上智大学長

我謝さんと支倉常長14代目の正隆さん

我謝さんと支倉常長14代目の正隆さん


菅谷さん

菅谷さん

懇親パーティのオープニングは子供たちのバイオリン演奏

懇親パーティのオープニングは子供たちのバイオリン演奏


パーティでも多くの女性会員が

パーティでも多くの女性会員が

エクスカーションで訪れた上高地

エクスカーションで訪れた上高地


信州大会を伝える地元紙

信州大会を伝える地元紙