ファミリーマート副会長
澤田貴司さん講演会レポート「やりたいことをやる」
2022年02月14日
1月26日(水)18時から、上智大学とソフィア会が主催する講演会「経営者に聴くシリーズ第4弾でファミリーマート代表取締役副会長の澤田貴司さんにお越しいただきました。テーマは「やりたいことをやる」です。
今回は、久しぶりに対面とオンラインのハイブリッド形式で行う予定でしたが、残念ながらオミクロン株が猛威を振るっているため、オンラインのみに変更しての開催となりました。
澤田さんの講演はエネルギーにあふれ、参加者は大いに刺激を受けました。学生時代はあまり勉強をしなかったとお話しされていましたが、体育会のアメリカン・フットボール部のキャプテンで、部活のメンバーからの信頼は厚く、まわりから憧れられる存在でした。
卒業後は、当時も今と同じように難関だった伊藤忠商事に入社。入社2年目からニューヨークに行くことになり、まずは絶対に英語をモノにして帰るんだと決意したこと。そのために、アメリカ人に囲まれて仕事をできる環境の所に転勤させてもらいました。営業担当として先輩から引き受けた商圏を失うも、当時、旭硝子にいた玉塚さんと出会い3倍にまでふくらませたこと。今でも、玉塚さんとは親友だそうです。
その後、「これからの商社は従来のトレード中心のビジネスだけではなく小売関連事業への思い切った参画が必要だ」と、社長に直談判しましたが思うに任せず、退職します。
そして、そのころまだ山口県で売上約350億円ほどだったファーストリテイリング(ユニクロ)に入社。現場に立たせてほしいと頼んで店長を経験します。フリースを爆発的なヒット商品にしたのは、実は澤田さんです。現場起点での改革を高く評価され入社半年で副社長になり、その後社長を打診されるも、辞退して退職。ご自身でファンドを立ち上げることにしました。
小売業界の大変革期にダイエーの経営再建案件にも携わる中で、利回りを優先せざるをえない側面を持つファンドに対し、「自ら事業を育てたい」との想いの葛藤もあり、経営改革を支援する会社を起業することにしました。
その後、古巣の伊藤忠商事から、ファミリーマートの社長になってくれないかと依頼を受け社長となって様々な変革を試み、次々に実行し、現在は副会長。2022年の今年2月に退任すると決めました。次は、医療再生のベンチャー企業の役員になることが決まっています。
終始一貫、やりたいことをやっていらした澤田さん。「そのエネルギーの源泉は何ですか」という質問には、「自分で決めたことを必ず実行する。それが自信になる」とお話しされます。「やれなかったらかっこ悪い」と自分に厳しく、澤田さんの「美学」を感じました。
約400人の参加申し込み者から、事前質問だけでも50以上いただき、講演中もたくさんのご意見や感想など頂きました。とにかく「やりたいことをやるに尽きる」と力強く語られ、人のせいや、周りのせいにせず、「やりたいことにコミットし、やりきることが自己成長につながる」と、学生たちを勇気づけました。
澤田さんの、今後ますますのご活躍を期待しています。
左から上智大学西澤副学長、講演者澤田貴司さん ソフィア会鳥居会長
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。ご参加できなかった皆さま、残念ながら、今回アーカイブの配信は致しません。またの機会に、ぜひご参加ください。
文責:岩崎由美 撮影:ソフィア会広報委員会