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上智大学、上智大学ソフィア会共催 オンライントークショー
世界を駆けるソフィアンたち シンガポーリアンの心を一つにする和太鼓奏者開催報告

2020年11月26日

コロナの感染拡大でストップしていた大学とソフィア会共催の講演会を、11月17日オンラインで開催しました。
「また講演会を聴きたい」「仲間の活躍を知りたい」「つながりたい」という声に背中おされて、なれないネット配信に挑戦です。
せっかくオンラインなのだから、海外在住の講演者に登壇して頂こう、開催のお知らせも世界のソフィアンに届くようにしたいと試行錯誤しました。また打ち合わせも大変です。ZOOMでシンガポールとつなぐこと数回。話の中身や進行にとどまらず、音声や画面の調整も必要です。さらに、太鼓をその場でたたいてもらいたいという大胆なお願いをしたものですから、登壇者にはたいへんなご苦労をおかけしました。

そして「世界を駆けるソフィアンたち」シリーズ「シンガポーリアンの心を一つにする和太鼓奏者」酒井奈美子さんとのトークショーが開催されました。シンガポール在住の和太鼓奏者酒井さんは、和太鼓集団「響屋」をひきい、第一人者として海外公演にも出かけ、大規模イベントで演奏活動をするほか、現地で指導にもあたっていらっしゃいます。

まずは、上智大学総務担当理事のサリ先生から「コロナ禍、サイバー空間を通して和太鼓演奏というフィジカルな体験を楽しみ、ひとつになって参加者皆が元気になれることを期待しています」。続いて9月にソフィア会会長に就任された鳥居正男会長から「ASFもこれから開催するASCもオンラインになり、海外のソフィアンにも配信できるようになりました。また、今回のように海外からご登壇いただくこともできるようになりました。これからも、新しい取り組みにどんどんチャレンジしていきます」とご挨拶いただきました。

トークショーは、和太鼓がたくさん並ぶ稽古場から、酒井さんのソロの演奏でスタートしました。
酒井さんは、英文科を卒業して、東南アジア青年の船に参加した時に和太鼓と出会います。その後、国内外の旅の添乗員を経てシンガポールに渡って日本語教師になり「響屋」をたちあげました。
和太鼓と触れ合い、その魅力にのめりこみ、「海外で太鼓を演奏するからには趣味ではなく、覚悟を決めてプロになろうと決めた」ということで、現地で学校の子供たちなどに広く指導するために必要な資格も2年かけて取得されました。

和太鼓の魅力は、「大勢でたたいて音が揃った時、言葉ではなくて心が通う瞬間があること」だそうで、「呼吸や気、集中力で指揮者がいなくても音が揃う」というのは、たしかに驚異的なことです。また、指導する時には「口伝といって口伝えで指導するだけでなく、様々な道具を使いながら進めていく」と使う道具も見せてくれました。
シンガポールで「和太鼓」という「日本文化」を伝えるために心がけていることは、「和太鼓は、遠くの方で見てカッコいいと思うものではなく、楽しそうだからやってみたいと興味を持ってもらって実際に地元の方がやってくれるようになることが大切だと以前、三味線の先生から教わりました。そのことを胸にずっとやっています」「見ていて楽しくて、元気になる。それに和太鼓は和のイメージがわきやすく伝わりやすいんです」と、数多くいただいた質問にも、一つずつ丁寧に答えてくださいました。
最後に「これからもずっと、ご縁を頂きながら謙虚な心で感謝をして努力を続けることを大事にし、時代に適応しつつ、ワクワクすることを探していきたい」と真摯に語られました。

コロナ禍でのシンガポールの状況をお話しいただくと、工夫しながらなんとか指導を続けようとされた様子などもわかり、酒井さんがどんなときでも明るく元気に頑張っていらっしゃるエネルギーが伝わってきました。
講演中に、生で太鼓をたたいたり、大規模イベントでのステージの動画を流したり、リアルタイムでアンケートをとったり質問を受け付けたり・・・、エネルギッシュな酒井さんだからこそ、お忙しい中、さまざまなことにチャレンジして参加者を楽しませてくださいました。
酒井さんのご尽力に心から感謝します。
ご視聴いただいた皆様、ご協力いただいた関係者の皆様。本当にありがとうございました。

(文責 講演会委員長 岩崎由美)

鳥居会長

サリ副学長

演奏の様子

トークショー