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芦立訓氏講演会を開催
「オリンピック・パラリンピックで日本が目指すものは何か?」

2018年06月18日

ソフィア会オリンピック・パラリンピック支援特別委員会は上智大学ソフィア オリンピック・パラリンピック プロジェクトと共催で、6月1日(金)2号館17階国際会議場において芦立訓氏講演会「オリンピック・パラリンピックで日本が目指すものは何か?」を開催しました。芦立氏は1985年に上智大学法学部卒業後、文部省に入省、さまざまな分野でご活躍後、現在は内閣官房オリ・パラ推進本部事務局総括調整統括官として歴代のオリ・パラ大臣の下、各省にまたがる多様な総合調整業務に従事されています。
1964年の東京オリンピックからの歴史をたどりながら、アマチュアリズムの時代から、政治的・経済的な影響を経て、徐々にプロ化、商業主義へと向かう様子が語られました。それに伴い、最高のパフォーマンスを観せる舞台というオリンピックの一面は、競技種目選定にも関わってくるなど、中枢にいる方でないと知らないような貴重なお話も出ました。
「来る2020年に向けて政府として何をしていくのか?」ということについて三つ挙げられました。
一つ目は大会の円滑な準備および運営について。その中にはサイバーセキュリティを含めたテロ対策、感染症対策、深夜まで行われる試合当日の選手・観客輸送に対するインフラ整備と調整、また深刻な暑さに対する対策と医療体制の整備などです。
二つ目は健康長寿・ユニバーサルデザインによる共生社会の実現。「パラリンピックの成功なくして2020年の成功なし」。パラ競技への支援と国レベルでの普及・認識向上ということで、学校での教育や法整備、ホテルなどの宿泊設備に対する客室のバリアフリー化推進などが挙げられていました。
三つ目は大会を通じた新しい日本の創造。復興「ありがとう」ホストタウンなどのホストタウン構想の推進、文化庁やクールジャパン事務局を中心とした日本文化の魅力の発信、日本の食文化を発信するために認証を得るなどの取り組みなどがあります。
まさに世界最大の大運動会とも言うべきオリンピック・パラリンピックの表も裏もよくわかる素晴らしいお話に、国際会議室が満員になるほどの大勢の方が耳を傾けていました。
その後はソフィアンズクラブに場所を移し、しんみちや雀荘で過ごした昔話も交えて、和やかに楽しいひとときを過ごしました。

松本明子(オリンピック・パラリンピック支援特別委員会委員、広報委員会委員、1983文史)