山田錦の身代金

著者：山本薫（本名　山本博樹）（1987 理化、1989 理工学部化学科化学専攻）
出版社：幻冬舎
出版年：2021年
頁数：309
価格：710円+税
ISBN：9784344431379

酒蔵が舞台の日本酒ミステリー。 世界一高価な日本酒を人質に、身代金を要求する姿無き脅迫犯。対決する蔵元や杜氏と警察関係者たちだが、脅迫事件が進むうち、事故と思われていた前杜氏の死が、じつは密室殺人だったことが判明し、愕然とする。 殺人犯と脅迫犯を追う、二件の捜査が進行する中、遂に明らかになる脅迫犯の真の目的。そのあまりの意外さに意表を突かれ、捜査陣が大混乱に陥るころ、世界一の酒米を作る田んぼでは、息を呑む対決が幕を開けていた・・。 物語の幕間に、米洗いから始まる酒造りの工程が、順番通りに盛り込まれ、読み終えるころには、あなたも日本酒通に！？ また、読みどころの一つとして、山田錦の大吟醸酒で有名な「獺祭」「旭酒造」と「桜井博志」会長が、実名で登場。愉しいお人柄に、親近感が湧くこと、間違いありません。 物語中の食事シーンで、上智大学OBが醸す純米大吟醸酒が、ちらっと顔を見せるのもご愛敬です。（著者コメントより）