海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない

著者：高橋亨（1988経経）
出版社：英治出版
出版年：2021年
頁数：245
価格：1,800円+税
ISBN：978-4-86276-294-8

「海外で結果を出す人と、出せない人との圧倒的な違いはどこにあるか？」という投げかけから本書は始まる。この問いに対する筆者の答えは、本書のタイトルの通り、「海外で結果を出す人は、『異文化』を言い訳にしない」で、問題の本質をきちんと見極められる人であるとしている。 筆者自身が、実際に商社マンとして経験した長年の海外駐在経験と、その後、ビジネススクールや企業研修を行っているグロービスの講師として接した延べ２万人の受講者との議論を通して、ビジネスパーソンが海外で仕事をするにあたって、典型的にぶつかる４つの壁（①発展段階の壁、②ビジネス領域の壁、③組織での役割の壁、④文化の壁）を特定した上で、なぜ、この４つの壁にぶつかるのか？ これらの壁を乗り越えるには、どのようなスキル、リーダーシップ、心の持ち方が必要となるかを解説している。 各章では、海外で仕事をしたことがない人でもイメージできるように、実際に起きる典型的なストーリーを示した上で、ストーリーから見えてくれる課題、その課題はなぜ起きるのか？ どう乗り越えたらいいか？を実践的な解決策として示している。 本書が、海外で勤務する人の「実践的な教科書」としての指南書であることを目指すと同時に、日本にいて海外ビジネスを支援している人たち、これから部下を海外に送り出そうとしている人たち、また、将来海外で活躍したいと思っている人たちなど、広く手に取って頂ければ幸いである。