同級生の皆さんに聞く 学生時代の船橋力さん

こんにちは! 令和の5月、そしてASFの5月が、ついに幕を開けましたね。

皆さん必読のゆる婚論文に続き、今回は講演会企画にまつわる記事です。

今年も多くの方をお呼びし、ここでしか聞けないお話をしていただくASFの講演会。しかし、今でこそ各界を代表される存在に成長した登壇者の方にも、「上智大学で過ごした学生時代」があったはず。

そこでここでは、登壇者の方の学生時代を知るご学友の皆さんに話を伺い、ここでしか知れないお話を先に伺ってしまおうというわけです。懐かしの「ウチくる!?」パターンの記事ですね。

今回は、パネルディスカッション 「フィールドは世界!グローバルで活躍するために必要なこと」の登壇者の一人である、船橋力さん(94経営卒)の学生時代に迫ります!

石倉洋子さんx船橋力さんx豊田圭一 パネルディスカッション 「フィールドは世界!グローバルで活躍するために必要なこと」
船橋力(ふなばしちから)さん(写真中央)
文部科学省官民協働海外留学創出プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」プロジェクトディレクターを務めていらっしゃいます。


最初にご紹介するのは、「部活の同期」から見た船橋さん。アメフト部の同期だった花城真之さん(94文社卒)の証言です。

「ともかくいたずら好きのやんちゃ坊主でした。それと昔から人好きだったのでしょう、人懐っこくいつも誰かと一緒にいるイメージです。先輩方からも可愛がられていました」

「大学4年時はアメフト部の副将を務めました。自身の怪我もあり思うようにプレイが出来ない時期があり、その頃は色々と悩んでいたと思いますが、責任感を持って最後まで頑張ってくれました。

大学までの経験が本人をそのようにしたのだと思いますが、学生時代から海外への関心は高かったと記憶しますので、色々な経験を経て今の状態にたどり着いたのは、客観的に見て頷けます」


現在「トビタテ!留学JAPAN」のプロジェクトディレクターを務める船橋さんのリーダーシップは、学生時代から発揮されていたようです。人と人とを繋ぐという将来の職業像が、この証言からだけでもわかるような気がしますね。


前述の通り経営学科を卒業なさった船橋さんですが、意外なところからも証言をいただきました。94年外国語学部ポルトガル語学科卒業、馬越(旧姓 田中)裕子さんです。

「大学1年の時からのつきあい。力は経営学部だったけれど、ブラジルからの帰国ということでポルトガル語学科の私たちとはファミリーな関係」

「1年からアメフトのレギュラー、高校時代はインターの生徒会長もやっていたっていうから、なんでも卒なくこなしてしまう優等生タイプみたいだけど、嫌味がなく男子とも女子ともすぐ仲良くなっちゃう人懐っこさは昔から。しかし、いつも穏やかで前向きな力を、ある時大ダメージが襲う。ある恋を断念した時の落ち込みっぷりったら、、、。それでも、私と親友で川の字になって力を挟んで話を聞いたあの夜から、力は更に強く面白くなっていったような気がします」


人は皆、挫折を経験して強くなるもの。もちろんそれは船橋さんとて例外ではなかったようです。

しかし、なんて甘酸っぱい話なんでしょうか。おそらく当日の講演会ではこの話題にはならないと思いますが、失恋から立ち直った話も大いに興味をそそられるところですね…。


最後はもちろん、「学科の同級生」から見た船橋さんの学生時代。安部知雄さん(94経営卒)の証言から迫ります。

「船橋力(以下、力と記載します)がどんな人物であったか?難しい質問ではありますが、記憶を辿りつつ、そして、現在の力の活躍や立場を客観的に鑑み、彼の彼たる所以、彼を構成している人間的要素を大学時代に遡って紐解いてみたいと思います」

「同じクラス、帰国子女、体育会所属、同じゼミといった各種共通項のおかげで、他の友人よりも親近感を持ち、関係性が強かったのですが、どこにでもある友達関係のビルドアップであり、どこにでもいる同級生ですよね。しかし、今になって振り返ってみると、現在の力を構成している大切な人間的要素が、実はこの当時から力強く存在していたのがわかってきます。

それは、1)信念と熱意、そして、2)人とのつながり方です。

両方とも誰もが備えている要素、あるいは意識的に努力している要素かもしれません。しかし、長年の色々な人との付き合いにおいて、力の場合、この二点が当初から変わらず、人より傑出していたのです」

「『グローバルな視点で、日本をより良くしたい』という想いを当時から(ウザイほどに)熱く語られた記憶があります。これは、力の現在の活動のミッション、そして原動力となっていると思います。大学時代に人生の道を決める必要はないのですが、この人生の礎や指針となるブレない信念については、力の場合、この時から既に持っていたのだと思いますし、それを周囲に伝達していく熱意を持っていました。

なお、どんなに高遠の理想と強固な信念を持っていても、一人で成し遂げることが不可能に近いことは、誰もが理解していることでしょう。仲間が必要なのです。力は、誰とでも仲良くでき、非常に人気者だったのですが、やはり、その中でも自分の理想に向けて、信念を持って実行に移す際に支援してくれる同志を見極め、その同志を口説いていく能力が圧倒的に高かったと思います」

「笑顔を絶やさず、多くの人との繋がりを保ち、そこから信念を貫くための強力かつ効果的な人脈を築き上げていく過程の始まりは、あの大学時代だったのかと思います。この二点、簡単に表現していますが、多くの人は壁にぶち当たり、妥協していきます。信念を何かで覆い隠し、自分が苦手とする人を避け、自分が心地よい人だけと付き合っていくのは、大半の人が選ぶ道かもしれません。是非、大学時代こそ、この二点を意識しながら、トレーニングしてみては如何でしょうか?」


船橋さんの学生時代を語る上で避けては通れないのは、3人全員の方が挙げた「人付き合いの良さ」という要素です。「人を集められる」ということ、そしてそれをポジティブなパワーとして使えるということ。いずれも決して平素なこととは思えず、それらを周囲からこれほどはっきりと認められるだけの形で示してきたからこそ、今日の船橋さんのご活躍があるのでしょう。

その人懐っこさを「天性のもの」として片付けるのは簡単だとしても、その生まれ持ったものをさらに進化させ、活かしていくというフェーズにおいては、やはり並大抵ではない努力があったはず。そこに一つの、我々が学ぶべき大きなポイントがあります。

ASF当日のパネルディスカッションのテーマは、「グローバルで活躍するために必要なこと」。船橋さんのお話の中から、少しでも多くの学びを持ち帰っていただければ、我々にとってこれほど嬉しいことはありません。