SOPHIANS NOW No.176 Autumn 2014
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No.176/Autumn /20143●ソフィア会の新しい形――ソフィア会がやるべきことは、まだまだありそうですね。須見 今回のASFでは副委員長をやらせていただいたのですが、現役生も含め若い世代をもっと取り込めたらより楽しいイベントになったという気がします。ソフィア会のほうも、もっと学生に呼びかけてもらいたいですね。多くの学生にこういう機会があるということを知ってもらいたいと思います。横山 僕は、ソフィアンズナウに載っている世界で活躍しているソフィアンなどの記事を見ると「ああ、こんな人がいるんだ」という形でいい刺激になります。金谷(武) ソフィアンの間でも上智卒だということが知られていない有名人の方も多いですよね。そこで提案なんですが、ソフィアンアワードのようなものがあるとソフィアンの結びつきが強まるのではないかと思うんです。表彰することが目的ではなく、上智には「こういう人がいるんだ」ということを広めるきっかけとして。それぞれの世代でトップランナーのような人をピックアップし、表彰式をやったりソフィアンズナウでちゃんと紹介して。上智卒ということが知られていない、すごい人というのはたくさんいると思うので、そういう人たちがアワードで注目されることで、ソフィア会が身近になっていくかな、と。金谷(春) 私はASFやASC以外の、いろいろな人が参加できるイベントがもっとあればいいと思います。講演会やゴルフもいいんですけど、週末に、もっと学生も含めて多くの人が集まれるイベントがあるといいですね。一方的に話を聞くような講演会だとなかなか交流が難しい。それよりもっと簡単なイベントだと、いろいろな話ができる。インフォーマルなイベントを企画できないかと思っています。――ソフィア会に若手が入りたいという雰囲気を作る必要はありますね。金谷(武) そうですね。まずはネオソフィアンのイベントにご参加いただければと思います(笑)。それから、大学に対して意見をいうのはなかなか難しいと思うのですが、ソフィア会を通してなら大学に対して建設的なアドバイスができるのではと考えています。僕が慶應の大学院に行ったのも、会社を辞めないで行ける大学院が上智にほとんどなかったからですし、そうした声も伝えたいですよね。また、上智を特徴づけているグローバルということでも、これからグローバル化がさらに進んでいったときに、上智の特徴が薄れていく可能性がある。今、僕は外資系企業でスタンフォードやハーバード卒といった人たちと一緒に働いていて、こうした経験の中にも、ソフィア会を通して大学にフィードバックできることがあると思います。また、世界中で活躍するソフィアンに講師となってもらう社会人講座を開設して、それをソフィア会の会員は無料で見られるとか、そんな講座があってもいいですね。ソフィアンくんの先導で理事長、学長が登場最後は恒例の肩を組んでの校歌斉唱最後は恒例の肩を組んでの校歌斉唱●日本の先端を行く同窓会組織に――ソフィア会の会員は、すでに12万人を超えています。上原 僕は、12万人というのはちょうどいい規模だと思っているんですよ。あまりマンモスになってしまうと、中で何をやっているかわからない。そうした同窓会に集まるのはややもすると年配者ばかりで、財界人クラブのような雰囲気になってしまっている。そんな話も聞きます。それを考えると、僕はソフィア会は、全学同窓会組織としては日本の先端を行っているとさえ思っています。髙祖敏明理事長もおっしゃっていますが、ひとつのキャンパスの中に全学部が揃い、お互い交流しながら価値観を共有できる。それが上智のよいところだし、その延長線上にソフィア会もあるわけですから。――確かに、ASFやASCなど、ソフィア会には在校生と一体となったイベントがあります。これらは、他の大学にはないものかもしれません。上原 そうです。ASFやASCは学生も含めて若手ソフィアンが企画から参加していますね。これは、ソフィア会の活性化のためにも大事にしていく必要があります。ソフィア会は経済面も含めて、こうしたイベントをしっかりと支援していくべきだと考えています。●結集できる新たな基盤づくりを――しかし、ソフィア会にはどのような人がいるかわからないし、参加する方法もわからないという声もよく聞きます。上原 卒業生がどのような企業に就職し、どのよう分野で活躍しているのか、それはなかなかわかりません。しかしそれがわかれば、おのずと先輩後輩のつながりもできてくると思うんですよ。個人情報保護法の問題もありますが、そうしたネットワークができれば、ソフィア会はさらに役に立つ組織になります。――会社などで活躍している人は忙しくて、とてもソフィア会どころではないという声もあります。上原 確かにそうですね。社会人になって5年、10年はそれこそ真剣に新しい世界に溶け込もうと努力しているわけですから、学校に戻ってネットワーク作りなんて考えていられないというのももっともです。僕自身もそうでしたから。ですから、卒業生が能動的にソフィア会に参加してくれるのを待つのじゃなくて、こちららからどうしたらソフィア会に参加してもらえるのかを考える必要があります。昨年までは、100周年という大きなイベントがあったので、それに向かって結集しやすい環境がありましたが、今後そうした環境をどう作るのか、それが大きな課題です。――何か、いい手はありますか。上原 今、ソフィア会の中で学部・学科同窓会がつぎつぎと設立されていますが、僕はこれがひとつのポイントだと思っています。こうした学部、学科単位のネットワークが後輩を助け、進路指導、就職支援にも結び付く。学生が、新しい分野に進んでいくときの助言者にソフィア会がなっていくことも可能だと思うんです。これまでの各種ソフィア会、地域ソフィア会ではカバーできなかった新しいコミュニケーション基盤が、この学部・学科同窓会の中でできつつあります。●ソフィア会もグローバル化へ――さて、上智大学はいま、グローバル化をさらに推進しているように見えます。ソフィア会でも、グローバル化は大きなテーマになりますね。上原 これは大事ですね。ソフィア会も、大学のこうした動きに対応できる体制、組織にならなくてはいけません。今回、ソフィア会の専門委員会として国際委員会を作ったのもそうした考えがあったからです。大学が変わっていく中で、ソフィア会も大学と共同歩調を取れるのではないかと考えたわけです。同時に、海外からの留学生、また日本から海外で学ぶ留学生の支援体制を強化するためにも、そうした組織が必要だと考えました。――海外のソフィアンへの情報提供と同時に、留学生として上智に学んだ人たちの支援も必要ですね。上原 外国からの留学生を取り込むこともソフィア会としてできるし、ソフィア会には大学のカリキュラムとは別の支援の仕方があると思うのです。今、金祝燦燦会が祖師谷の国際交流会館を拠点に、お茶とかお花とか、そうしたボランタリーな支援をしていますね。今は、金祝燦燦会がやってくれていますが、ソフィア会としてもやるべきことがあると思います。卒業生にはお花の先生も日本舞踊の名取りも、画家も書道家もいるし、この大学は結構多彩なんですよね。ソフィア会の活動の幅が広がります。――今日は、ありがとうございました。ソフィア会の上原新体制がスタートしました。上智大学創立100周年のさまざまな記念事業を経た今、ソフィア会をどう舵取りしていくのか。上原治也会長に聞くこれからのソフィア会に求められるものはこれからのソフィア会に求められるものはインタビュー

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