SOPHIANS NOW No.176 Autumn 2014
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Sophians Now2●「ソフィア会ほど活発な同窓会はない」――まず、みなさんは今のソフィア会をどう見ているのか。率直な感想を聞かせてください。金谷(武) 他の大学に比べ人数は少ないですが、結束力が強いですね。また、いろいろな業界で活躍されている方が多く、いい意味で個性的な方が多い。僕は現在働きながら慶應の大学院にも通っているのですが、慶應の同窓会は上智ほどまとまっていないと感じます。また、慶應以外にも様々な大学の同窓会ともつながりがあるのですが、他大学はもっと固い感じがあり、上智の方がシニアと若者が和気あいあいとやっていると思います。これほど活発に活動している同窓会はほかにないと思いますよ。金谷(春) 私も上智を卒業してから別の大学に行きましたが、そこは、同窓会に入るには新たに会費を払わなくてはいけないんですね。しかし上智は学生時代に払っていますから、卒業してからも自動的にいろいろ案内をもらいます。同窓会に特別な手続きなく参加できるシステムがいいですね。横山 僕は学生としてオールソフィアンの集い(ASF)やオールソフィアンのクリスマス(ASC)に参加してソフィア会の方たちと知り合いになりましたが、そこで感じたのは、このソフィア会がすべてのソフィアンをつなげる手助けをしているということでした。ASFなどで、私たちも70年代、80年代卒の方々と触れ合うことができる、その機会をソフィア会が作ってくれています。事務局の方もとてもフレンドリーに接してくれますし、いろいろ相談させてもらっています。須見 僕も、同じ意見です。ソフィア会は、ASFやASCに現役生がコミットできる機会を作ってくださっているので、そこでOBOGの方にお話しすることができる。これはすごくいいことだと思っています。遠藤 私は最初、ソフィア会は敷居が高い組織というイメージがありました。やはり年代が上の方が多いですので、何を話していいのかと迷うところもあったんですね。しかし、ASFなどに参加してみると、みなさん方が学生をウエルカムして、とても暖かく迎えてくださる。就活中には親身になってお話を聞いてくださったり。そんな形でソフィア会の方といろいろな関係を持てるんだなと思いました。――でも現実的には、ソフィア会には若い世代の参加が少ないとか、いろいろ課題もあります。金谷(武) 僕は最初に同世代の集まりであるネオソフィアンの集まりに参加し、その流れでソフィア会に参加するようになったのですが、やはりそこで世代間の違いを感じたことはあります。60代、70代の方が、なんでこんなに元気なのかと(笑)。それを一種の壁のように感じて、ソフィア会に来なくなる方がいるということも正直分かる気がします。しかし一方、ソフィア会には各種ソフィア会とか地域ソフィア会、ネオソフィアンも含めいろいろな会がありますので、全体でみると若い世代も結構参加しているんですよ。ASFやASCなどのソフィア会主催のイベントでもそうです。ですから、あえて若い世代を無理に取り込もうと考える必要もないのかなと思います。●学生と卒業生を結びつけるものは――学生のみなさんは、ソフィア会では準会員という立場ですが、ソフィア会には何を望みますか。遠藤 学生にとって一番知りたい話題はやはり就職のこと、仕事のことだと思うんです。特に3年生は目の前の就活は乗り越えなくてはならない課題ですから、実際に働いている方、また退職された方からもお話を聞きたいんです。もう私は就活を終えてしまいましたが、就活を始める前にいろいろな業界のリアルな話を聞きたかったですね。実際に企業の説明会にいっても聞ける内容は決まっていますし、企業は決してリアルな話はしてくれないですから。横山 やはり説明会では聞けないような、業界の生の話を卒業生に聞きたいです。そうした声を聴くためにも、学生もASFとかいろいろな機会をとらえてソフィア会に参加する意義があると思うんです。金谷武明さんもおっしゃっていたように、ソフィア会には個性派の方が多いと思いますので、「いい会社、高い給料」ということだけではなく、「ああ、そんな生き方もあるんだ」というような話も聞きたいですね。須見 就活がうまく行ったら安心しちゃっているような学生には、それは刺激になるんじゃないかな。もっと長めのスパンで将来を考えられるかもしれません。横山 会社に入ることが目的ではなく、やはり重要なのは入ってからだということですよね。金谷(春) 私は実際、海外で経験したんですが、夏休みの間だけ、どこかの会社にアルバイトのような形で勤めてみるとか。ソフィア会の協力で、そうした業界のインターン制度のようなものがあってもいいですね。実際に仕事を体験できるということです。金谷(武) 僕がソフィア会のイベントに参加するようになったのも、社会人向けの転職をテーマとしたネオソフィアンのイベントに出たことがきっかけになっています。キャリアまわりはソフィア会の出番が色々ありそうですよね。ソフィア会から声をかけてもらうことで、普段なかなかお呼びできないような方にイベントでお話していただくことも可能になると思いますし、学生の就活だけでなく社会人を対象とした転職のサポートとか、さらにはキャリア以外にもビジネスマッチングのようなこともソフィア会がサポートできる部分はあると思います。――しかし、話を聞きたいという学生がいて、ソフィア会の中でもそういう話ができる人がいても、それがなかなか結びつかないという問題も。金谷(武) そうなんですよ。この人の話は面白いと思って企画しても、そのとき学生が聞きたいと思ってるのはもっと身近な社会人の話だったりミスマッチになってしまう。だから、こういうテーマではこういう人がいるという業界や年代別のリストのようなものがソフィア会にあればいいと思っているんです。◀ 座談会出席者左から須見さん、横山さん、金谷武明さん、金谷春美さん、遠藤さん、“若手”が見たソフィア会、そしてこれからの姿“若手”が見たソフィア会、そしてこれからの姿いま、改めてソフィア会を考えるソフィア会の会員は、国内各地はもとより世界に広がり、世代格差は優に半世紀を超えた。その中で、ソフィア会という私たちの共通基盤をこれからどう維持し、発展していくのか。若手ソフィアンが考えます。ネオソフィアンのハロウィン(出席者)金谷武明(95年法法、ネオソフィアン会長、グーグル シニア・サーチ・エヴァンジェリスト)金谷春美(03年外葡、ソフィア会常任委員、渉外法律事務所勤務)遠藤昌子(法法3年、nexnect2代目代表)横山貴央(総教3年、ソフィア祭実行委員会委員)須見篤(文哲3年、 元ソフィア祭実行委員会委員)特集座談会

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