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ASF2016レポート:晴佐久昌英神父講演会「信じて生きる―高山右近の列福を通して」開催報告

2016年07月04日

オールソフィアンの集い(ASF)の恒例企画となった晴佐久神父の講演会が、ASF2016開催日の5月29日14:00から16:00まで開催されました。
今年で4回目となる同講演会の会場は、例年どおりの3号館521教室。300人が入れる大教室ですが、神父は会場に入るや『どんな人が来ているかなぁ?』という心の声が聞こえて来るような表情をなさっていました。
鈴木真理子さん(1982文仏)の紹介で演壇に上られた晴佐久神父がまず触れたのは当日配られたパンフレットの紹介文。「カトリック界のスーパースター、ソフィアンの晴佐久昌英神父が今年もASFに登壇!」についてでした。
「いやぁ、びっくりしたね。この紹介はちょっと......」と照れ笑いというか、苦笑いをしつつも、先日キリスト教の雑誌で『今、日本で最も注目されている説教者』として名前をあげられていたことにも触れ、実はそこで「いえいえ、私なんかは......」と謙遜はなさらないことを正直におっしゃいました。
なぜ謙遜しないかというと、伝えたいと思っている福音があり、それをもっと人に伝えたいと思っている以上、謙遜していては、福音や、命がけで福音を伝えて来た方々に失礼だから......という明確な答えを出されました。
そこからは、徹頭徹尾、「モチベーション」「本気度」をキーワードとして、語り続けられました。
今回の講演のために高山右近について勉強をなさった神父様は、右近が1年間に2,000人の人を洗礼に導いたことを例にとって、右近の本気がみんなに伝わったのだとおっしゃいました。貧しい領民の棺を領主の右近自らがかつぐ、そのことによっても、そのまなざし、そのふるまいを見ただけでも、本気度が伝わったのだと確信されていました。
「その右近の姿勢に、現代の誰によりもシンパシーを感じる」とも。

以下は講演の要点です。
日本のカトリック教会がしぼみ、信者の数が少なくなっていると言われているけれど、右近の時代と今の時代、何が違うかといえば、モチベーションが違う。人ひとりの魂が救われるためには、現代の高山右近が必要である。高山右近の列福を祝うなら、自分たちもそのようにならなくてはいけない。福音に本気で共感し、実際に行動する。確信を持ち、誇りを持ち、福音を語る。それは何も特別なタレントを必要とするわけではなく、本気で、モチベーションがあることがすべて。
本気で信じ、本気で語りかけた結果、「生きて行くことすらできない」と苦しんでいた人が息を吹き返して、ふたたび命につながる。そして、自分がそのように救われたのであれば、自分も少しは人を救いたいと思うようになる。なんとか多く、一人でも多くの人に福音を伝えて信仰を持って生きて行って欲しい。
モチベーションを何かの形に表すこと。それが今の教会には少なすぎて、本気モードの人が日本人には少なすぎる。つらい話を聞くのが面倒くさいとすら思っている節がある。
キリスト教は熱。熱が失われたら、学校も教会も何の役にも立たない。
自分はモチベーションを皆で共有したいし、モチベーションに火をつけるのが仕事。
今日の話を忘れてしまってもいい。また来年もこの教室に戻って来るので、再びそのモチベーションを思い出して、火を燃やして欲しい。

続く質疑応答コーナーでは、神学院で晴佐久神父と同級生だったという男性から、奥様に洗礼を受けてほしいがどうしたらよいかとの質問。神父は、日々の生活を通してじっくり伝えていく方法と、どうしても洗礼を受けてほしいと力いっぱい伝える方法とある。でも、私としては、きょう晴佐久神父の話を聴いてとてもよかったから、ぜひ洗礼を受けてほしい、と今夜話すことを勧めます、祈っています、というお答え。

次に、死にゆく人へどう接したらよいかわからない、との質問。神父は、辛い体験をしているんですね。言葉ではなく、あなたを通して、イエス様がそこにいることを意識することです、それだけでよい、との答え。

若い人の姿が増えた今年の講演会。次回、2017年5月28日(日)に再び同じ教室でお会いすることを約束してくださいました。来年はぜひ、晴佐久神父の言葉で励まされませんか。

文責:大橋慶子(1982文国)
構成、撮影:鈴木真理子(1982文仏)

 
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